大須は萌えているか?

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F1[21] メキシコGP 決勝

全体的に、スタートを除けばそこまで大きな動きのあるレースではありませんでしたね。ただ、トップ2チームの意地の張り合いはなかなか見ごたえのあるものでした。F1メキシコGP決勝。

レースペースではレッドブルの圧勝

予選ではまさかの展開でフロントロウを独占したメルセデスでしたが、決勝のレースペースではレッドブルにまるで歯が立ちませんでした。予選で番狂わせが起きたので決勝も何が起きるか……と思ったのですが、まーこれが今週末のレッドブルの本来の速さだったということなのでしょう。一番のカギはスタートだったとは思うんですが、もし1周めにメルセデスが1−2をキープできていたとしても、ピットストップで逆転されていた気もしますね。それくらい、ロングランでミディアム・ハードを履いたレッドブルは速かった。

メルセデスとして良かった点を見つけるとするならば、ハミルトンが2位を死守したコトと、ボタスが最後の最後になんとかフェルスタッペンのファステストを剥ぎ取った点ですかね。レッドブルの1−2を阻止できたのはハミルトンの腕前があればこそでした。マシンとしてはレッドブルが完全に勝ってましたもんね。ペレスからの猛追については「そういうプレッシャーには慣れているから、そこは問題じゃなかった」と言えちゃえるのはさすがです。プレッシャーと言うよりタイヤとの戦いだったワケですね。

And then obviously at the end trying to keep the second Red Bull behind… it was difficult, of course, I mean I’m used to pressure so that wasn’t the issue. It was just that it was the last couple of laps, my tyres were falling off and so for sure it was difficult and Sergio did a great job but they have clearly got some amazing pace this weekend and particularly today.

via: Lewis Hamilton : FIA post-race press conference - Mexico | Formula 1®

もしかしたら、終盤のファステストラップポイントを巡る争いが一番アツかったのかもしれません。ポイント圏外に居たボタスはソフトタイヤに履き替えて最速ラップを狙うものの、フェルスタッペンもボタスの「プランF」に気づいて、周回遅れになっていたボタスと位置が近かったコトを利用してファステストラップを狙えないようにそれとなく妨害してみせたのはまあ流石というか。しかし、メルセデスもさらにもう一度ボタスをピットに入れ、ファイナルラップ手前でボタスは後ろにいたラッセルをわざと先行させてホームストレートでトウとDRSを得るコトでとうとうファステストをもぎ取るという、もうなりふり構わぬ作戦(?)が展開されていたという……。

ボタスはポイント圏外に居たワケなのでどのみちファステストラップポイントも貰えないワケですが、フェルスタッペンから1ポイントを剥ぎ取るためだけにここまでやってのけたというワケですね。ここはもホントに意地というか、メルセデス陣営としても最終的に1ポイントを争う戦いになると考えているからここまでやったんでしょうね。そういう執念が垣間見えたのは、とても面白かったです。まあ、それならピットストップでミスらないでよとは思いますが。

スタートでフェルスタッペンに対してまんまとレコードライン上のポジションを明け渡してしまったボタスの位置取りについてもハミルトンはボヤくようなコメントをしていますが、まあ確かにクルマ半分くらいアウト側に寄っておけばブロックできた気がするものの、ボタスからしてみれば早々にフェルスタッペンが死角になるところに入り込んじゃってた気もするので、そこあまり責めるのも気の毒な気がします。

にしても、これでフェルスタッペンとハミルトンの差は19ポイント差、残りは4戦。もちろん、フェルスタッペンがリタイヤしてハミルトンが勝てば一戦でひっくり返る差ではあるんですが、フェルスタッペンの戴冠がじわじわ現実味を帯びてきましたね。両チームの戦力差が拮抗している感じですし、なんなら今回みたいに予選と決勝で優位性がガラリと入れ替わるような事態も起きているわけなので、ホントに最終戦までわからない展開になるのかも。

中盤勢のコンストラクターズ争いも白熱中

トップ2チーム以外の争いもまだもつれている感じで、絶好調だったガスリーが4位フィニッシュしたおかげでアルファタウリはアルピーヌにコンストラクターズポイント並びましたね。今回、アロンソがしぶとく9位入賞していなければ逆転していたのですが。そういう意味ではアロンソもいい仕事しているよね……。

アルファタウリにしてみればコンストラクターズ5位って是非とも狙いたいポジションのはずで、たぶんこのチームってトロロッソ時代にコンストラクターズ6位までは経験したことあると思うんですけど、5位って無いと思うんですよね(ミナルディ時代は言うに及ばず)。もしその5位のポジションを、仮にもワークスチームであるアルピーヌを打倒して手に入れることができれば、これはまさに値千金というべきでしょう。

カギを握るのは角田かなあとは思いますね。両ドライバーがそれなりにポイントを稼いでいるアルピーヌに対して、アルファタウリはどうしてガスリー頼みになっているところはあるので。逆に言うと、残り4戦で角田が安定してポイント圏内に入ることができれば、アルファタウリが勝てる可能性は非常に高くなるというコトでしょう。今回のレース、角田は後方スタートから混乱に巻き込まれて0周リタイヤという不運でしたが、予選でのパフォーマンスはどんどん向上しているので、終盤戦どこまでやれるのか期待したいところ。

フェラーリ vs マクラーレンも最終戦まで決着が着かなさそうな気配ですが、ここ最近の流れを見るとフェラーリのが安定して結果を出せている感じはしますね。まあ、今回のマクラーレンはリカルドがボタスと接触する事故が無ければもうちょっと良い結果が出ていた気はしますが。前半戦では面白いようにトップ5フィニッシュを決めていたノリスが、後半戦はちょっと伸び悩んでいる感じなのもちょっと気になるところではあります。今回はグリッドダウンペナルティからのポイントフィニッシュしたりと、いい仕事してはいるんですが。

そういや、アルファロメオは今回2台とも調子良さそうに見えましたが、ライコネンは8位入賞できた一方でジョビナッツィは3戦連続で11位フィニッシュなんですねえ……。ジョビナッツィってホント悪いドライバーでは無いんだろうけどあと一歩足りないというか、なんかそんな感じ。