大須は萌えているか?

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F1[21] サンパウロGP 予選

ブラジルでの開催地をリオにするとかしないとかっていう話のゴタゴタで、なぜか「サンパウロGP」という名称になってしまいましたが、「ブラジルGP」でええやん……って気もしてしまう今日このごろです。そんなワケで、F1「サンパウロGP」スプリント予選の話。

スプリント予選前のゴタゴタ

今回はスプリント予選そのものよりも、その前に起きていたハミルトンとフェルスタッペンのルール違反の件について注目が集まっていた感じでしたね。ハミルトンの方はリヤウイングのテクニカルレギュレーション違反、フェルスタッペンの方はパルクフェルメ状態のマシンに触れたというスポーティングレギュレーション違反に問われていたワケですが。

ハミルトンの方はDRSを使って開いたリヤウイング開口部の間隔が規定よりも広かったというコトですが、その差はほんのわずかであり、メルセデスが意図的に行ったものではない、というコトではあるみたいですね。そりゃそこでリスクを犯すメリットなんて無いだろうし、これで得られるアドバンテージなんて皆無でしょうからね。

サンパウロGP予選失格のハミルトン。規定との差異は”僅か0.2mm”だけだった?

ただ、それが意図的だろうとそうでなかろうと違反は違反ということで、ハミルトンは金曜日予選のタイムを抹消されてスプリントを最後尾からスタートするコトに。メルセデスにとっては痛恨ですね。メルセデスはこの裁定を受け入れましたが、トト・ウォルフは結構恨み節全開な感じ。ウォルフのコメントによれば、規定に違反していたのはリヤウイングの右側だけだったということらしいので、余計にフラストレーションは溜まるでしょうね。

“But to be honest until late this afternoon, we believed that it was OK, because the wing was damaged, one side was OK, the middle was OK; the right-side was not OK. That means we actually had a performance disadvantage and we thought that in consideration of all these aspects, the FIA would say there was damage and therefore we weren’t in breach of the regulations.

via: Wolff says he thought qualifying DSQ news was a ‘joke’ as Hamilton was stripped of P1 in Brazil | Formula 1®

フェルスタッペンの方はというと、メルセデスの技術違反の件とは全然関係のない話で、以前からレッドブルが指摘しているメルセデスの「たわむウイング」をチェックしてみたかった、というコトらしいですね。この程度の「お触り」は他のドライバー含め今までも結構行われていたとは言いますが、今回はちょうどメルセデスのテクニカルレギュレーション違反が問われているパーツを、チャンピオンシップ争いのライバルであるフェルスタッペンが触りにいたというコトで大きくクローズアップされてしまった感じでしょうか。

フェルスタッペンにしてみればある意味「もらい事故」みたいなものかもしれませんが、しかし迂闊であったのは確かですね。フェルスタッペンの方は5万ユーロの罰金とのことですが、自腹で払うとコメントしているようで、そこは流石というか……お触り一回650万円ってなかなかぶっ飛んだ世界ですよね(?)。

ハミルトン車を触ったフェルスタッペン「ウイングのたわみをチェックしていた。罰金は自分で払うよ!」/F1第19戦 | F1 | autosport web

ホンダ勢はイマイチだった

んでスプリント予選ですが、ホンダ勢は全般的にイマイチでしたね。図らずもトップでのスタートとなったフェルスタッペンはポール獲得の好機でしたが、ソフトタイヤを履いたボタスに先行され、トップを奪還できないまま2番手フィニッシュ。ペレスもサインツ攻略の決め手を欠いたまま4番手、アルファタウリの2人も金曜予選から順位を落とした形でのフィニッシュとなりました。

レッドブルの2人ともタイヤのオーバーヒートを口にしていますが、コーナーから立ち上がっていくときの加速もメルセデスフェラーリに比べて見劣りしてましたね。曇っていて路面温度低めの状態がレッドブルにとってはマッチしていなかったのか、決勝ではまたコンディションが変わるようなのでちょっと注目したいところです。

逆にペナルティと引き換えに新PUを投入したハミルトンは面白いようにスパスパとオーバーテイクを繰り返しており、走行距離が短い状態だとメルセデスPUマジすごい。ただ、マイレージ重ねていったときのパワーダウンがかなり大きい(今までもそうだったが、今年はその傾向がさらに大きい)という症状に悩まされているようで、コレが結局今年メルセデスPU勢がやたらとPU交換する羽目になっている原因というわけですね。

メルセデス、ハミルトンICE交換の理由を説明「過去数年と比べ、出力の低下が激しい……」

ハミルトンにとっては自身のドライビングとは関係のない技術的な要因で足を引っ張られている感じではありますが、しかしまあF1ってチームとドライバーが力を合わせて競うものですしね。ハミルトンを史上最多勝チャンピオンの地位に押し上げたのもまたメルセデスのマシンがあってこそですし。今年のPU問題はホンダの追い上げもあってメルセデスがよりリスクを取った証明でもあると思うので、そういう意味ではホンダがいい仕事をしているってことでもあるんでしょう。

今回は新PUの効果もあって一気に5番手まで追い上げたハミルトン、決勝ではPUペナルティがあるので10番手スタートということになりますね。スプリントの勢いを見ると決勝でもあっさり3番手までは上がってきそうな気がしますが、フェルスタッペンとの直接対決シーンは見られるのかどうか。メルセデスとしたら、まずボタスがフェルスタッペンに先行できるかどうかが大きなカギになりそうですね。

そのほか

フェラーリ vs マクラーレン、アルピーヌ vs アルファタウリも気になるところですが、フェラーリサインツが3番手まで上げているのが大きいですね。ルクレールはノリスの後ろになっていますが、リカルドが出遅れてしまっているのでフェラーリが優勢。

アルファタウリはやっぱり角田次第かなあ。なんとか入賞圏内に入りたいですよね。そのためには、アロンソぶち抜かないとダメなのかもしれないけど。スプリントでちょっと順位落としちゃったけど、ガスリーの安定感はちょっと凄すぎるくらいのレベル。レッドブル昇格の目がないのであれば、再来年あたり他所のワークスに移籍しちゃうんじゃないかって気もしちゃいますが。