大須は萌えているか?

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F1[22] オーストラリアGP 予選

久しぶりのアルバートパーク、というのも嬉しいんですけど、日本時間の昼間に見られるF1も久しぶりなのでそこが一番嬉しかったりもします。そんなワケで、F1オーストラリアGP予選のお話。

混戦模様で読みづらい展開

コロナ禍により土壇場でレースの開催がキャンセルされるという衝撃的な展開を見せた2020年から丸2年、そのオーストラリアにF1が帰ってきたというのはなんだか感慨深いものがありますね。まだパンデミックは収束していないものの、もう欧米はすっかりWithコロナでガンガン行く感じになっちゃってますし。

そんな具合に世界の様相も変わりつつありますが、アルバートパークのコースレイアウトも変更されており、より高速志向のレイアウトになりましたね。2019年のポールタイムを見てみると1:20.486となっているので、今年のタイムはそれを2秒半くらい上回っていることになります。今年のマシンが昨年型よりもラップタイムは下がっていることを考えると、かなりラップタイムは速くなってますね。

しかも今回のレースはアルピーヌやマクラーレンが金曜日からかなり好調で、フェラーリレッドブルの2強の立場は揺るがないものの、それ以降はどこに誰が来てもおかしくないという混戦模様。フェラーリレッドブルの位置関係もほぼ拮抗している感じで、ホント予想できない展開でした。

結果的にポールを取ったのはルクレール、その後ろにレッドブルの2台が続く格好になりましたが、やはりフェラーリってどこでも安定したパフォーマンスを出してきますねえ。レッドブルは速さはあるけど、合わせこむのに結構手を焼いている雰囲気。フェルスタッペンもセットアップに手を焼いているようなコメントしてますね。ただ、ペレスは前回ポールを取りましたし、今回もフェルスタッペンに肉薄するタイムを出しているのが興味深いところではあります。

フェラーリサインツにトラブルが出たのが少々不安材料ではあります。Q3で2度目のアタックに出る際、スターターにトラブルが発生してマシンを指導させることができず、ピットアウトが遅れて満足できるアタックができなかった、という話。サインツにしてみれば初ポールを狙える状況でもあったので、かなりフラストレーションが溜まっているご様子。Q3最初のアタックは、ラップ終了直前で赤旗が出てタイムが記録されないという不運が重なった格好ですしね……。

‘Everything that could have gone wrong went wrong’ says Sainz after qualifying P9 in Australia | Formula 1®

フェラーリはターン8からターン9までの全開区間でかなり酷そうなポーパシングを発生させていましたが、それでもタイムには全然影響していないのもスゴイっちゃスゴイですね。元々はこの区間もDRSゾーンとして設定されていましたが、「安全上の理由」により土曜日のセッション開始前に急遽DRSゾーンでは無くなったという経緯があり、それが関係しているのでは……という川井ちゃんの話もありましたが、はてさて。

決勝もまたフェラーリレッドブルのガチンコ対決になりそうですが、今回はルクレール一人に対してレッドブルの2台が挑むという状態になるので、展開次第ではレッドブル有利にコトが進むのかも。サインツはなるべく早く追い上げていきたいでしょうが、どうなりますか。

アルピーヌとマクラーレンの速さは本物か

今回、2強以外のチームに目を向けるとアルピーヌとマクラーレンの躍進が印象的ですね。アルピーヌは前戦サウジアラビアの予選でも好パフォーマンスを見せていたので、傾向の似ているこのサーキットではある意味納得ではありますが、マクラーレンがここまで上がってきたのはちょっと意外でした。まあ、マクラーレンもサウジではQ3まであと一歩、というところまで上げてきてはいたので、今回はよりマシンへの理解も深まってきてパフォーマンスが上がってきた、というコトなんでしょうか。

セクタータイムを見ていると、全開区間が多いセクター2だけ滅法強いアルピーヌに対して、マクラーレンはセクター2はアルピーヌに及ばないものの低速コーナーが多いセクター3もそつなくこなしているバランス型。そしてノリス4番手、リカルド7番手と二人揃って好結果を残しているところをみると、マクラーレンはここから上昇気流に乗っていくのかも?と思えてきたりはします。レースペースはどうなりますかね。

アルピーヌは完全な直線番長仕様ですが、こういう全開区間が長いところだとツボに入る感じですね。アロンソはトラブルが無ければ4番手くらいには食い込んでいた可能性もありますが、アロンソ自身は「トップ3、もしくはフロントロウに並ぶくらいのペースがあった」とまで言ってますね。

It seems we are very unlucky in these three races so far and to have this issue today in qualifying is a real shame. We had the pace for the top three or maybe even the front row today and on my Q3 lap I felt very fast. I’m not surprised to be this close to the leaders because we’ve been working hard as a team.

via: Fernando Alonso : What the teams said – Qualifying at the 2022 Australian Grand Prix | Formula 1®

さすがにこれはウソやろって思いますが、アロンソ自身はそれだけ乗れていたってことなんでしょう。ストレートスピードを生かしたオーバーテイクを仕掛けられれば、決勝でも面白い存在になるのかもしれません。アルピーヌの前にはマクラーレンと、そこにサンドイッチされる形でメルセデスの2台が並んでいますが、あるいはこの辺と順位争いを繰り広げられるか?

そのほか

今回はマクラーレンとアルピーヌが目立っていた一方で、その他のチームが地味な存在になっちゃってましたね。特に開幕から躍進著しいフェラーリカスタマー勢、アルファロメオとハースが全然目立ってなかったのが意外でした。ボタスもQ3進出できないまま終わっちゃいましたしね。ハースのマグヌッセンも17番手止まり。

上位陣でもタイヤの熱管理に苦労している感じだったので、その辺の影響もあったのかもしれませんね。今回ピレリが持ち込んでいるタイヤ、ミディアムがC3なのに対してソフトが一段飛ばしのC5っていうから、予選でも一回アタックしたらもうダメな感じなのかと思ったら、インラップに加えてもう1周準備ラップを入れないとワーキングレンジに入らなかったり、1セットのタイヤでダブルアタックしてもタイムが出たりとちょっと不思議な感じでした。

アストンマーチンは今回も良いところのない予選でしたが、そもそもFP3で2台ともクラッシュしてマシンにダメージを負ってしまうわ、予選ではストロールがラティフィと派手な接触をしてしまうわと予算面でも踏んだり蹴ったりな内容でしたね。あの事故はどちらかというとストロールに同情しますけどね。譲ってすぐに抜き返してくるとは思わないでしょう、ふつう。