大須は萌えているか?

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F1[22] エミリア・ロマーニャGP スプリント予選

今まで開催されたスプリント予選の中で、一番盛り上がった内容になりましたね。やはり終盤でのトップ争いが激しくなると俄然面白くなります。F1エミリアロマーニャGPスプリント予選のお話。

ルクレールとフェルスタッペン、ほぼ互角

今週末のイモラは天候が不安定なようで、金曜日はウェットコンディションだった一方で土曜日はドライ。ウェットでもフェラーリが安定したペースを発揮していましたが、金曜の予選ではフェルスタッペンがそれをひっくり返してトップタイムを記録。赤旗が繰り返し出る中でのセッションだったのでフェラーリとしてはやや不完全燃焼だったかもしれませんが。

スプリント予選ではフェルスタッペンがスタートに失敗し、ルクレールが先行する展開。このままルクレール逃げ切るかな、と思いきやフェルスタッペンを引き離すことができず、終盤になってルクレールのほうがタイヤのグレイニングの影響が強く出てしまいペースダウン、フェルスタッペンがDRSを使ってラスト2周でのオーバーテイクに成功という流れでしたね。

タイヤに問題がない状態であればルクレールとフェルスタッペンのペースはほぼ互角であり、タイヤの性能劣化のペースが勝敗を分けたと言ってもいいレースだったかと思います。ルクレールとしたら、スタートで前に出られたのでそのまま一気に引き離そうとしたのが裏目に出た、という感じでしょうか。

ルクレール「マックスを引き離そうとプッシュしすぎたツケが最後に回ってきた」フェラーリ/F1第4戦スプリント | F1 | autosport web

逆に言うと、ペース配分さえ間違わなければフェラーリにも十分勝機があるとも言えるワケで、そこがどう転ぶかは蓋を開けてみないとわからないですね。決勝に向けてルクレールは結構自信ありげに見えます。

“If we manage to cure that for tomorrow, I’m pretty sure we’re in the fight for the win. If not, it’s going to be a bit more difficult. But anything’s possible for tomorrow, I think.”

via: ‘If we can fix it, we can fight for the win’ – Leclerc reveals key struggle after losing Imola Sprint to Verstappen | Formula 1®

今回は観客を入れた状態でのイモラですからね、フェラーリは勝ちたいですよねそりゃ。

決勝の大きな鍵になりそうなのは天気で、雨の予報が40~60%と降るかもしれないし降らないかもしれない、という微妙すぎる予報。ただそうなるとピーカン晴れとはいかないでしょうし、路面温度が土曜よりも低い状態になるとまた各チームのパフォーマンスに影響を及ぼしそうな感じもしますよね。どちらかというと、それはフェラーリに有利に働きそうな気が……。

結果的に、二列目もレッドブルフェラーリが並ぶ格好になりましたので、ペレスとサインツがどういうポジションで走るかというのも鍵になるんでしょう。サインツは金曜の予選でもミスをしちゃったので、これ以上は下手こかないようにしたいところでしょうね。2年の契約延長が決まったとのコトなのでそれは安心材料になりそうなもんですが、やはり現実的に勝利に手が届くマシンというのを初めて手にしたコトによるプレッシャーというのはまた別物なんですかね。特にサインツは優勝を目前で逃した経験もあるし、初優勝に対する渇望が焦りに繋がっちゃっているとか。

今年のマシンを考えれば、サインツの優勝は時間の問題だとは思うんですが、まずその1勝を上げるまでがどれくらいの道のりになるのか。ルクレールも絶好調ですからねえ、チームメイトに勝つのがそもそも大変。

ここでも速いフェラーリカスタマー

金曜日からの流れを見ていると、イモラでもフェラーリカスタマー勢が元気良いですね。予選でマグヌッセンが4番手に入ったのは驚きでしたし、スプリント予選の結果を見てもハースの2台とボタスがトップ10入り。マグヌッセンはミディアムスタートがちょっと裏目った感じもしましたが、ミックは2つポジション上げてフィニッシュしてるんですよね。

惜しかったのは周冠宇で、金曜の予選Q1では4番手を叩き出しておきながら、Q2でクラッシュして14番手スタート、そしてスプリントではガスリーと絡んでスピンしてしまうという悪循環。順位を取り戻そうとリスクを取ったんでしょうが、狭いイモラのコースではよくよく見極めて仕掛けないと痛い目見ますね。決勝はピットレーンスタートとなるようなので挽回は難しいでしょうが、ちょっと気になる存在。

ただ、ハースやアルファロメオ以上に尻上がりに調子を上げているのがマクラーレンで、スプリントの結果3列目を固める結果に。金曜の予選ではノリスが3番手に食い込んでおり、なにやら絶好調な気配。完全にメルセデス陣営の最上位チームのポジションを確立してしまいました。こうしてみると、やはメルセデスがダメなのはパワーユニットではなく圧倒的にシャシーってことになるのかな……。

メルセデスは予選でもスプリントでもほぼ良いところなしで、逆にメルセデスにサンドイッチされながら上手く順位を上げてフィニッシュした角田の頑張りが目立つ結果になりました。あそこらへんはDRSトレイン状態でお互いがなかなか身動きの取れない状態になっていたようですが、ハミルトンをずっと後ろに従えてレースを走りきった角田の安定感は成長を感じますね。昨年の予選でのクラッシュが印象的だっただけになおさら。

アルファタウリは予選では大失敗したものの、スプリントの角田を見ると悪くない感じがするので、ポイントゲット目指して頑張っていただきたい……ですが、メルセデスやハース、それにアロンソあたりを相手に戦わなきゃいけないのでなかなか大変そうでもあります。オーバーテイクポイントも1箇所だけ設定されているDRSゾーンにほぼ限定されている感じもしますが、DRSの効果自体は大きそうなので、積極的に仕掛けていってほしいところ。