大須は萌えているか?

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F1[22] マイアミGP 予選

コースの内側にビーチを模したエリアを作ったり、ボートまで並べてみたりしてリゾート感満載の演出をしている一方でチケット代はめっちゃ高いという、なんだかバブルな雰囲気が漂っておりますが……まあアメリカらしいっちゃらしいのかな……というワケで、初開催のF1マイアミGPのお話。

どう転ぶかわからない決勝

予選はフェラーリがフロントロウを独占、そのうしろにレッドブルの2台が並ぶという結果になりましたが、正直これが決勝でどう転ぶかはようわかりませんね。サーキットのレイアウトとしては全開区間がそれなりにあって、DRSゾーンが3箇所設けられているコトからそれなりにオーバーテイクしやすいのかな、と思いきや、レコードラインを外すと途端にグリップが無くなるとのことで、オーバーテイクは難しいという評価になりつつあるようですし。

ただ、直線でぶち抜く分には多少グリップが低かろうが問題なかろうとも思うわけで、今回も直線番長仕様に仕立てられているレッドブルにしてみればまだ希望を失うには早い気もするのです。もちろん、フェラーリはそこを目一杯警戒してスタート直後からペースを上げていく形になるんでしょうけど。そういう意味では、スタートと序盤のペースメイキングがどうなるか、という点は気になるところ。偶数列側はスタートでも苦労することになりそうな気もしますが、サインツは今回混乱に巻き込まれずにオープニングラップ帰ってこられるといいですね。

コース上でなかなか抜けない場合はタイヤ戦略による仕掛けを考えることになりますが、今回のレースは2ストップがメインシナリオとして考えられるとのコトなので、チームによっていろいろ変化があるかもしれませんね。気になるのはフェラーリがハードタイヤを2セット、ミディアムを1セット残しているのに対して、レッドブルはその逆、ハード1セットにミディアム2セットという残し方になっているところ。決勝も路面温度が高いのであればハードを多めに残しておいたほうが良いようにも見えますが、初開催のコースですしフリー走行でちょいちょい赤旗が出ていたところを見ると、各チームともロングランのデータをまだそんなに豊富には持っていない気もするので、蓋を開けてみたら想像していたのと違った、という可能性も結構あるような気もします。

予選ではセッションが中断されることは一度もありませんでしたが、サインツとオコンが餌食になったターン13~14みたいなブレーキを残しながら曲がる嫌らしいコーナーもありますし、その直後にあるシケインからターン16への道の狭さはアゼルバイジャンのお城のところ並みなので、ここでマシンがウォールにヒットして止まったりしたら即セーフティカーは確実。それを考えると、ルーティン通りにピットをこなせるなんて考えないほうが良いのかもしれませんけど。そういう意味では、運の要素も結構絡みそうですね。敢えてハードタイヤでスタートして、セーフティカー出動のタイミングを待ち構えるなんていうギャンブルも面白そうですけど、フェラーリレッドブルがやる作戦ではないですねこれは。

決勝日の降水確率は雨40%という予報もあるみたいなので、もしかしたら雨という可能性もあるのかもしれません……が、雨降ったらほんと混乱しそう。まーなんか不確定要素が多いので、ホント走り始めてみないとどうなるのかわからんですね。

中段は大混戦

今回すごいなーと思ったのは中段勢のタイムのつまり方。特にQ2のタイムを見てみると、10番手に滑り込んだガスリーから、13番手ベッテルまでが0.086秒差という超僅差。もうホントにちょっとしたロスでQ3進出できるかどうかの分かれ目になってしまう状態。そんな中で2台揃ってQ3進出できたアルファタウリは上々の結果と言えそうですが、角田はQ3でガスリーにタイムで負けたのはちょっと残念でした。トラフィックによってタイヤの熱入れが上手くいかなかったとのことですが、ガスリーがちょっとした駆け引きを仕掛けてきたという側面もあったみたいですね。

【角田裕毅F1第5戦密着】「いいカムバックができた」Q3進出でパフォーマンスに満足の一方、予選後には厳しい表情も | F1 | autosport web

仲の良さそうな角田とガスリーですが、角田が調子を上げてくるに連れガスリーも角田を意識せざるをえないようになってきてるのかもしれません。昨年はガスリーのライバルと言えるような位置にも立てていなかったことを考えると、それだけ角田が成長してきているってコトでもありますね。この2人が決勝ではどういう位置関係になるのかも楽しみ。

ただ、ちょっと気になるのがアルファタウリの2人ってハードとミディアムそれぞれ1セットずつしか残していないんですよね。2ストップなんだと考えるといずれかのスティントでソフトを履く必要が出てくるんですが、これがどう響くか。マクラーレンの2人も同じような状態になっているようですね。

STRATEGY GUIDE: What are the possible race strategies for the 2022 Miami Grand Prix? | Formula 1®

あと気になるのはメルセデスなんですが、金曜日にラッセルがFP2のトップタイムを記録して、今回はメルセデスが上位に入れるか……?と思ったりしたものの、予選になって状況が一変、ラッセルはQ2ノックアウトの憂き目に。今回はハミルトンが6番手に食い込んで2台揃ってのトップ10圏外は回避できましたが、なんかこのクルマほんとに美味しいところがメチャクチャ狭いっていうコトなんですかねえ。

Russell ‘confused’ by poor Miami qualifying having harboured hopes for pole

金曜日の時点でも、タイムが出ている理由についてドライバー自身あんましピンときていない様子でしたし、なんかたまたまその時のコンディションとセットアップが上手くハマった、という感じだったのかもしれません。なんで上手くハマったかがよくわからないから、ちょっとバランスを変えてみると途端にタイムが出なくなってしまうっていう。メルセデスにも光明が見えてきたか、と思ったらやっぱりまだまだ前途多難な感じが漂っております。

今回、3列目にボタスとハミルトンが並ぶ格好になっているので、この2人の対決もちょっと面白そうです。ポイントランキング上でも、ハミルトン28に対してボタス24とわずか4ポイント差なんですよね。