木曜日の午後くらいから急に扁桃腺のあたりが腫れてきて発熱したりしていた私ですが、その後熱が下がってきたかと思ったらまた上がってきたりして、今もまだ完全には治っていません(徐々に改善傾向ではある)。こんな派手に発熱したのが久しぶりなので思いの外しんどいんですが、そういやスペインGPでのランド・ノリスも急性扁桃炎だったっていう話だったよなあ……それでもレース完走してポイントゲットまでしちゃうんだから、F1ドライバーってすさまじいですね。……というワケで今回はF1アゼルバイジャンGP予選の話。
- 予選結果: FORMULA 1 AZERBAIJAN GRAND PRIX 2022 - QUALIFYING
- 予選ダイジェスト: 2022 Azerbaijan Grand Prix qualifying report and highlights: Leclerc blazes to Baku pole as Perez joins him on the front row in Azerbaijan Grand Prix qualifying | Formula 1®
- 予選後各チームコメント:What the teams said – Qualifying at the 2022 Azerbaijan Grand Prix | Formula 1®
今年もルクレールがポール
昨年に引き続き、今年もルクレールがポールを獲得。しかし後ろにはレッドブルの2台が連なる格好となっており、サインツは4番手どまり。相変わらず、この2チームがバチバチにやり合う格好になっていますね。今年のルクレールは予選でめっぽう速いものの勝利からはしばらく遠ざかっており、今回はいかに結果につなげるかが鍵になりますね……とはいえ、このサーキットってポールシッターがそのまま勝つパターンのが珍しいんですよねー(ヨーロッパGPとして開催された2016年のロズベルグと、2019年のボタスだけ)。
毎度波乱の要素があるこのグランプリですが、とはいえ今年の予選は昨年に比べると穏やかな感じでしたね。赤旗出たのもストロールのクラッシュによる1回だけだったし。
ルクレール自身はポールが取れるほどの速さがあるとはなかなか確信できなかったようで、そういう意味では本人にとっても意外な結果だったのかもしれません。あと、今回もペレスがフェルスタッペンの前に出たのもちょっとびっくりでしたね。というかフェルスタッペン、今までバクー市街地でフロントロウに並んだコトも無ければ勝ったこともないという、相性が悪いように見えるサーキット。昨年はほぼ勝ちを手中にしているように見えたのに、突発的なタイヤバーストでそれが消えてしまうという運の悪さもありましたしね。
逆にペレスは昨年もここで勝っていますし、前戦モナコに続いての勝利を狙ってきているでしょうね。このままペレスとフェルスタッペンのポイント差が無くなっていった場合どうなるのか、っていうのはちょっと気になるところですが、モナコでペレスが勝利したあとにクリスチャン・ホーナーがコメントしていた内容を真に受ければ、レッドブルとしては2人のドライバーを対等に扱うという姿勢のようなので、ペレスとしては余計にモチベーションが高まっているのかもしれません。
ペレスとフェルスタッペンの差は「ゼロに等しい」とレッドブルF1代表。タイトル獲得の可能性は“同じ程度”だと語る | F1 | autosport web
レッドブルの2人がかなり近しいレベルでの鍔迫り合いを演じている一方で、フェラーリのサインツはちょっと元気がないように見えるのが気になるところではありますが、コメントを見ていると割と楽観的な感じにも見えますね。それだけマシンの仕上がりには満足しているってコトでしょうし、このサーキットでは予選順位にそこまでこだわっていないってコトなんでしょう。しかとりあえず、ドライバーズランキングでラッセルに負けている状態はなんとかしたいですよねえ。
相変わらず跳ねまくっているメルセデス
相変わらずトップ2チームとそれ以外のチームで別のチャンピオンシップが開催されているような状態ではありますが、そのトップ2チーム以外の争いはかなりの大混戦。メルセデスはここでもかなりひどいバウンシングに悩まされているようですが、金曜日のハミルトンのコメントなんかを見ていると空力的な要因で発生するポーパシングではなく、車高を低くしてバンプに乗り上げたりしたときにクルマが底づき(ボトミング)して、そのとき発生する上下動がなかなか収まらないという状態のようです。
そんな状態なのでストレートスピードをなかなか上げていくことができない、というコトで、メルセデスが直線で遅いのはPUの性能が悪いからじゃないよ、という話。このバウンシングの問題が改善されれば、メルセデスの状態は一気に改善されていくようにも思えますが、しかしどんなセットアップを試してもなかなか改善しないというのだから困ったもの。一頃はゼロポッドのコンセプトを放棄するのでは、なんて話も出ていましたが、シーズン中に改めて大きなアップデートを投入するのか、はたまた今年のマシンはもう諦めて来年に注力する方向で考えるのか……。
それでも予選結果としてはラッセルがトップ2チームに続く5番手、ハミルトンが7番手と悪くはない結果。もちろん、トップに返り咲きたいメルセデスとしてはラッセルのタイムがルクレールより1.4秒くらい遅いというのは受け入れがたい結果ではあるでしょうけども。にしても、ハミルトンもラッセルよりうしろの位置にいるのが定番化しちゃってる気がするなあ。
そのほか
金曜日からパフォーマンスが良さそうなのはアルファタウリ。2台ともコンスタントにタイムが出せていて、ガスリーはメルセデスの2台の間に割り込んで見せたのはお見事。角田はQ2の2回めのランでミスってタイム更新できなかったのでヒヤッとしましたが、ユーズドタイヤで出した1回めのタイムでQ3進出できたのはちょっと運に助けられた格好ではあったもののお見事でした。
アルファタウリが予選で調子が良い場合、レースペースが冴えないっていうパターンにはまらないコトを祈っております。レースが荒れた場合、ガスリーの表彰台の再来はあるのかな?
他のトップ10圏内を見ると、ベッテルとアロンソが食い込んできているのも気になるところではあります。ベッテルも昨年ここで表彰台に登っているだけに、良いイメージがあるのかも。アロンソは金曜日やたら速かったコトを考えると10番手というのはちょっと意外な結果ではありますが、決勝はどうなるか。そういやアロンソはQ1で意図的にイエローフラッグを出させて他車にアタックさせないようにした、としてアルボンから批判されていましたが、まあアレが故意だったのかどうかっていう判断は難しいところでしょうし、しかしながらアロンソだったらやりかねん(?)という気もしてしまいました。
タイヤ戦略的には1ストップがメインシナリオとして想定されますが、セーフティカー等の状態によっても戦略は変わってくるでしょうね。フェラーリがミディアム2セット・ハード1セットを残しているのに対して、レッドブルはミディアム1セット・ハード2セットという状態。フェラーリのようにミディアム2セット持っているのは他にノリスくらいですね。あと、アルファタウリはミディアム・ハードともに1セットずつという状態。