大須は萌えているか?

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F1[23] マイアミGP 決勝

決勝は雨になる確率が結構ありそうだったので、波乱のレースになるのかと思ったりしていたら、まさかの20台全台完走。逆にびっくりなレース展開でした……というわけで、F1マイアミGP決勝のお話。

フェルスタッペン圧勝

ペレスがポールスタートでフェルスタッペンは9番手スタート、フェルスタッペンは当然追い上げてくるだろうけどさすがにペレスが逃げ切るのでは……と思ったりもしたんですが、そのハンデを意に介さない勢いでフェルスタッペンが見事な逆転勝利。ちょっと決勝のフェルスタッペンは手がつけられない速さでしたね。ペレスも優勝を攫われて悔しさを見せるかな、と思いきや、マシンを降りたあとの表情はサバサバした感じでしたね。「今日のマックスには負けても仕方ねえや」みたいな感じでしょうか。

スタートタイヤはペレスが定石通りのミディアムだったのに対し、フェルスタッペンはハードを選択。これはフェルスタッペン自らが担当エンジニアと相談して決めたようですね。スタートの蹴り出しでのハンデはあるものの、マシン自体の速さには絶対的な自信があったゆえにそこは大きな問題では無かったんでしょうね。一方で、ポールスタートのペレスはハードタイヤの選択は王道の選択をせざるを得なかった。

とはいえ、チームのシミュレーションでもミディアム→ハードの戦略のほうがやや有利、と考えていたようですが、ハード→ミディアムの戦略を採用したマシンのほうが調子良かったようにも見えますね。ペレスも序盤にタイヤのケアにかなり気を使っていた感じでしたし。ハードスタートのマシンだと、フェルスタッペンの他にもハミルトンや角田はグリッド順位から大きくポジションを上げてフィニッシュしてますしね。

とはいえ、もし仮にフェルスタッペンがミディアムでスタートしていたとしても、それでもフェルスタッペンが勝っていたような気はしてしまいますが。それくらいフェルスタッペンのペース良かった。

パフォーマンスが安定しないフェラーリと無線芸に目覚めたアロンソ

アゼルバイジャンではルクレールがポジティブな結果を残し、ここから上向いてくるかと思ったフェラーリなんですが、マイアミで再び失速してしまいましたね。やっぱりレースペースがしょぼい。ルクレールは予選でやらかしてしまった影響もありますが、そこからなかなか思うように順位をあげられなかったというのがね。マグヌッセンとかなりバトルする羽目になってしまったのは、ルクレールにしてみれば大誤算でしょう。ルクレールサインツはマシンを限界領域に持っていくのがメチャクチャ難しいというコトで意見が一致しているみたいですね。

“It was really difficult,“ he admitted. ”We were just speaking with Carlos and we basically agreed that we have a car that is so incredibly difficult to be on the limit and on my side, I don’t know what was going on but in the high-speed, I had the car moving a lot.

via: ‘We are very, very far away’ – Sainz and Leclerc exasperated by ‘incredibly difficult’ Ferrari SF–23 | Formula 1®

高速域でマシンが全然安定しない、みたいなことも言っているので、なんだか状況は深刻そうな感じ。ていうか、アゼルバイジャンからの落差が大きい。路面温度や風といった外的要因の影響を大きく受けすぎるマシンなのか、もろもろの要素が上手くハマったときだけパフォーマンスを発揮できるマシンなんでしょうか。予選一発はどこでもそこそこ速いのだけど。

そういう意味ではアロンソにしてみればラクにレースができた感じでしょうね。メルセデスも決勝のペースは悪くなかったけど、アロンソを脅かすほどのものでは無かったし。そういや、アロンソがレース序盤に無線で「プランA - 12」という発言をしていたコトの真意を記者会見で質問されていましたが、あれ単なる言い間違いだったみたいですね。あの発言をしたのが7周目のことですが、その数周前に「プランA - 12」に該当する周回は終わっていた、というオチ。おそらく、「プランA」が16〜17周目にハードに履き替えて1ストップで走るプランだったということじゃないかと思うんですが、「マイナス12」なんて言われると「タイヤそんなにヤバいの……?」とか思っちゃいますね。

And me, I did a mistake! I was just telling them which lap I think the tyre will be in good shape before the stop. And then yeah, I make a mistake, because Plan A–12 it was already gone a few laps before that. A few seconds later I said sorry, they were already laughing on the radio. So they realised I was telling something stupid.

via: Fernando ALONSO : FIA post-race press conference - 2023 Miami Grand Prix | Formula 1®

アロンソが「プランA - 12」と発言してすぐに間違いに気づいて謝ったみたいですが、エンジニアたちはすでに間違いだと分かっていて笑っていたという話……どうせだったら、そのやりとりまで含めて国際映像に流してくれれば良かったのに……。その後サーキットビジョンでストロールオーバーテイクシーンを見て無線で褒めるなど、最近のアロンソは無線芸(?)に凝ってますね。

結果的にアロンソはミディアムで24周目までピットストップを引っ張っているので、アストンマーチンにとってはミディアムスタートも悪くない選択だったと言えるのかも。

そのほか

角田は今回のレースも素晴らしい内容でしたね。またしても11位というのがとても惜しい感じですが。予選までの苦戦を考えると、満点と言っていいレベルのレースだったんじゃないでしょうか。もうちょっと周回があれば、マグヌッセンに追いつけていたんですけどねえ。後ろからはストロールが追いかけてくるシチュエーションでもありましたが、ポジションをきっちり守ったのも立派でしたね。ほんと今の角田はメチャクチャ評価されていいと思う。

そういや、スタート前にはアメリカらしいドライバー紹介の演出がありましたが、ラッセルなどはレース前セレモニーでドライバーの拘束時間が増えることを痛烈に批判しているみたいですね。

F1マイアミGPの”特別演出”、ドライバーから「レース前に気が散る」と酷評? ハミルトンは新たな試みを支持

ハミルトンはアメリカ好きなだけあって(?)この演出を評価しているみたいですが、個人的にはアロンソ

「そしてもしやるなら、どこでも同じようにやるべきだ。マイアミのファンが、イモラやスペイン、メキシコ、日本のファンよりも優れているとは思わないからだ」

via: F1マイアミGPの”特別演出”、ドライバーから「レース前に気が散る」と酷評? ハミルトンは新たな試みを支持

というコメントに賛成。