大須は萌えているか?

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WEBの工作活動はオブラートに包んでね

九州電力玄海原子力発電所佐賀県玄海町)2、3号機の運転再開を巡る国のテレビ番組への「やらせメール」問題で、古川康佐賀県知事が番組放送前に九電の副社長(当時)らと会談し「経済界にある再開容認の声も出すべきだ」と促した際、「声の出し方としてメールやネットという方法もある」と伝えていたことが分かった。知事が1日、取材に対して認めた。

via: asahi.com(朝日新聞社):佐賀知事「メールやネットもある」 九電幹部に伝える - 社会

このニュース記事を読んで、「経済界にある再開容認の声も出すべきだ」というコメントが秀逸だなぁと思いました。「再開容認の声を水増ししろ」だとか「ねつ造しろ」などとは間違っても言わず、「元々経済界に存在している再開容認の意見を反映させるべきだ」と言ってるワケですよね。元々存在している意見をメールやネットに反映させているだけで、ねつ造でもやらせでもないよ的な。

実は、これにそっくりな言い回しを以前に見かけたんですよ。仕事のメールアドレス(個人のじゃなくて、外部に出してる代表のもの)に届いてた営業DMなんですけど、「御社に寄せられるお客様の声をネットに反映します」っての。なんでも、電話や手紙と言った形で寄せられるお客様の声を、プロのライターがリライトして有名サイトに書き込んでくれるんだそうです。どっかの掲示板とか、どっかのショッピングサイトのレビュー欄とか、どっかのQ&Aサイトとかに。

あくまで会社に寄せられている「お客様の声」をネットに反映してるだけだから、やらせでもサクラでも自作自演でもないですよー、というコトみたいなんですけど、つまりこういうのをWEB上では一般的に工作員と呼ぶワケで……。いやだってこんなの、当然褒めている「声」しか反映させるワケないですしね、その「声」が幻聴だったなんて可能性すらあるんですから。

しっかしまぁ、よくこういうオブラートに包んだ表現いろいろ思いつきますねぇ。こういう事例が増えれば増えるほど、「たくさんの人が推奨している=良い」という図式がウソだ、という話になっちゃうワケなんですけども。これからのWEBでは、「数」を信用するのではなくて、信用するに足る「人」を何人か見つけるコトが重要になってくるんでしょうね。あ、なんでもかんでも「いいね!」って言う人とか、逆になんでもかんでも罵倒・嘲笑する類の人は信じない方が良いですよ?