面白い展開になりました、F1スペインGP決勝。
決勝結果:
FORMULA 1 GRAN PREMIO DE ESPANA SANTANDER 2011 - The Official F1 Website
決勝後ドライバーコメント:
Race - selected team & driver quotes - The Official F1 Website
決勝後記者会見:
FIA post race press conference - Spain - The Official F1 Website
トップ争いは白熱
ポールポジション獲得者の勝率が異常に高いというスペイン・カタロニア、しかし勝ったのは……またもベッテルでした。
でも今回、ハミルトンがかなりベッテルを追い詰めてたんですよね~。ベッテルはKERSが使えたり使えなかったりだったようなので、これはハミルトンが優勝するだろうと思ったのです。しかし、僅差を保ちながらのベッテル逃げ切り。全体的なペースはマクラーレンが勝っていたように見えたんですが、最終コーナーのようなところでレッドブルが速い。で、DRSゾーンに入ってもギャップが開いてしまっているので追い切れないように見えました。
レッドブルがぶっちぎるかと思ったレースで、マクラーレンがここまで速かったのは視聴者としては嬉しい誤算ですが、だったら予選でももうちょっと速く走れていいんじゃない?という気がしないでもないです。
3位にも3ストップでレースを乗り切ったバトンが入り、マクラーレンは2-3。バトンはスタートで大失敗しながら、良く3位まで上げましたねぇ。バトン得意のタイヤマネージメントが光ったレースでした。
一方でポールスタートのウェバーは4位。表彰台にも乗れないとは、さすがに意外。ウェバーは「自分のスタートがひどかったとは思わないが、アロンソのスタートがすごすぎ」てなコメントしてますね。「フェルナンドと毎度ピットのタイミングが被ってムキー!(超訳)」とも。でもまぁ、ああいう状況でスパっとオーバーテイクできるかできないかで、ドライバーとしての格が決まっちゃうのかなぁ……と。いやウェバーさんマジ頑張って欲しいんですけど。
アロンソが爆熱
しかしウェバーをヤキモキさせるくらい、今日のアロンソ輝いてました。インチキしてんじゃねーのかと思えるようなスタートダッシュで一気にトップを奪い、ピットストップまでトップラン。たぶん、アロンソとしては「フェラーリでの優勝は厳しいけど、スタートでは絶対にトップに立つ」という意地があったんでしょうね。
そしてレッドブルにもマクラーレンにも劣るフェラーリのマシンを、タイヤの寿命度外視でかっ飛ばし、レース後半燃え尽きた、みたいな。でも、ウェバー相手にも譲らないあの走りはさすがアロンソ、というべきモノでしたね-。地元を盛り上げるにはこれっきゃない、という仕事を、今のフェラーリに可能な範囲で完璧にやり遂げたんじゃないでしょうか。
結果は5位フィニッシュですけど、これは誇るべき5位といえるでしょう。とはいえ、トルコの表彰台からまた後退した感は否めないので、チームはもっと頑張って欲しいのですが。アロンソはフェラーリとの契約を2016年まで延長したとのニュースがありましたが、果たしてアロンソは第二のミハエル・シューマッハになれるんでしょうか。少なくとも今のチームには、ミハエル時代のオーラが無い……。
ミハエルとか可夢偉とか
今回、メルセデスGPが結構延々とチームメイトバトルを繰り広げていた感じでしたが、ミハエルがロズベルグの前でフィニッシュ。ロズベルグ、ミハエルを抜くかと思ったんですが、ポジションキープしましたね。チームが無用なバトルを禁じたのかとも思いましたが、ロズベルグ曰く無線が壊れてた上にDRSも不調で、オーバーテイクができなかったとのこと。なんかDRSってそこまで複雑な機構では無いのかと思ってたんですが、結構トラブル出てますね。逆にコレ、DRSが作動したまま戻らなくなっちゃったらどうなるんだろう……。
可夢偉はオープニングラップでタイヤバーストに見舞われ、これはもう入賞は厳しいかと思ったんですが、マッサのリタイヤも手伝って10位フィニッシュ。ペレスも9位に入り、ザウバーがダブル入賞。ルノーのペトロフを蹴落としての結果なので、上出来じゃないでしょうか。地上波放送では、可夢偉にあと足りないのはインパクトってな話が出てましたが、これだけごぼう抜きを見せてて結構インパクトあるようにも見えるんですけどねぇ……。セナと同じコトやれって言ってるのかなぁ。
お次は世界一追い越しできないコース、モナコ。今のとこDRSは使用される見込みのようですが、それによってレースが変わるのか。でも、唯一のオーバーテイクポイントであるトンネル~シケイン飛び込みの区間は危険だからDRSゾーンとはせず、ホームストレートに設定する予定なんだとか。