今までiPhoneをそれなりに長いこと使ってはきましたが、あんまりこれでブログ記事を書こうという気になったことが無かったんですよ。
ATOK Padが出て、文字入力の効率がそれなりに向上して、あーこれならブログ記事も書けちゃえるかも、と思った時期もあったんですが、やっぱり挫折してしまいました。
なぜかとゆーと、いくら変換効率が上がっても、HTMLタグがどうにも打ちづらいから。基本的なタグは辞書に覚えさせるなりすればそれなりに入力は可能なんですが、やっぱりどうにもめんどくさい。
あるいは、テキスト部分だけざっくりとiPhoneで入力して、あとでPCに取り込んで清書するって手もあるんですが、それならもう最初からPCで書いたほうが良いんじゃねーの、と。
ただ、今回iPadを購入しiOSデバイスが増えたこともあり、なんとかこいつらでブログ記事を面倒無く書ける方法は無いかなー、などと考えておったのです。
Markdownとは
そこで適当に調べているうちに、Markdown記法なるものの存在を知りまして。これ、どういうものかと言いますと
Markdown は軽量マークアップ言語のひとつである。「読みやすく書きやすいプレーンテキストで書け、そして構造的に妥当なXHTML(もしくはHTML)に変換することのできるフォーマット」として、John GruberとAaron Swartzによって考案された。
via : Markdown - Wikipedia
……というものだそうですよ奥さん。つまり、簡単に書けてしかもあとからHTMLにもスコーンと変換できちゃうテキストフォーマットなんですね。
しかも、よくあるWYSWYGエディタと違って、出力されるHTMLがとてもキレイ。無駄な改行タグや空のブロックタグが入ってやきもきすることもありません。
Markdownの書き方
じゃあ実際Markdownってどうやって書くのかっつーと、ググれば解説しているサイトがいろいろ見つかるので参照しましょう。
- Daring Fireball: Markdown Syntax Documentation
Markdown作者による解説。英語。 - blog::2310 » Markdown文法の全訳
上記ページの日本語訳。ここに必要なことは全部書かれています。 - Markdown(PDF)
コンパクトにまとめられたチートシート。慣れないうちはiPhone、iPadに保存しておくと吉。
ポイントとしては、HTMLで表現できることすべてがMarkdownでも表現できるワケではない、ってコトじゃないですかね。だから、まずMarkdownで何が書けて、何が書けないかを把握すること。
その上で、Markdownは文中にふつーにHTMLを含むことができるので、表現できない部分をHTMLで書くようにする、ってコトですね。例えば、Markdownだとclassやidを指定したタグを吐けないので、それを指定したい箇所だけはHTMLで書くとかね。
これ、はてなユーザーの人なんかは「はてな記法」みたいなものとしてすぐ理解できるかもですね。これもMarkdownと同じようなコンセプトのものでしょうし。私は使ったことないですけど。
はてな記法とMarkdownが大きく違うのは、はてな記法がはてなローカルのものであるのに対し、Markdownは割と広く普及しているものであるということ。つまり、このMarkdown対応のアプリが各プラットフォーム向けに存在しているということです。
iOS向けに対応しているアプリさえ見つければ、そこにMarkdownでテキストを書き、最後にHTMLにコンバートしてブログに貼り付ければ記事の完成、ということができると。これこそ、まさに自分が求めていたモノじゃなイカ。
Markdown 対応アプリ
iOS向け
そんなワケでさっそく、iOS向けのMarkdownエディタを検索。すると、無料でひとつ良さげなのがありました。それが「Nocs」というアプリ。
これ、無料でMarkdownに対応しているのはもちろんなんですが、Dropboxに対応しているというのもデカいです。他のデバイスとの連携が容易ですからね。あと、iPadとのユニバーサルアプリというのもグッド。これが無料なのはすごいな。
もちろんMarkdownで書いたファイルをHTMLで吐き出すことも可能なので、最終的にはそれをブログの投稿画面に貼り付けてやれば良いわけですね。いやgooブログの投稿画面自体がMarkdownに対応してくれれば最高なんですけど、たぶんそんな日はこなさそうなので。
ただ、やっぱり文字の入力効率はATOK Padが一番なので、ATOK Pad上でMarkdown記法を使ってテキスト入力 → nocsにコピペ → プレビュー → HTML形式で出力、という流れ。
Windows向け
ここまできたら、せっかくだからPC向けアプリも見つけてみたいところ。PCからだって、Markdownのが入力楽ですからね。
そこでWindows向けアプリを適当に探してみたんですが、なんか思いのほか出てこない。なんか以前、アウトラインプロセッサを探したときのよーな感覚が……。
そんな中、ちょっと良いかなと思ったのは窓の杜で紹介されていたこのアプリ。
窓の杜 - 【REVIEW】リアルタイムプレビューにも対応、“Markdown”専用のエディター「MarkdownPad」
何が良いかというと、ファイルに出力しなくても、Markdownの選択した部分だけHTMLとしてクリップボードにコピーできるんですよ。窓の杜の紹介ページにも書かれているように、日本語環境のことはロクに考慮されていないんで、エディタとしては使いづらいんですけど。
日本製のソフトでなんか良いのあれば、とも思ったんですけど、ほとんど海外のソフトばっか。仕方ないので、エディタは使い慣れてるヤツを使うとして、このソフトはオーサリング用として使う、ってスタンスですかねぇ。
Mac向け
ざっと検索する限り、やはりMac向けの方が良さげなアプリがありそうな気配です。
上のヤツはフリーソフトなんですが、Beta版でLion以降のみ対応。未だiMacでSnow Leopardを使い続けている身としてはしんどいところです。
一方、下のヤツはSnow Leopardにも対応、ただしこちらは有料(850円)。なんて悩ましい。ていうか、Mac AppStore見ても、Lion以降限定のアプリ多いですねぇ。
とりあえずLionが入ってるMac miniに上記のMouってのを入れてみたんですが、日本語も問題ないみたいだし、過不足なく使える感じですね。
オンラインエディタ
あるいは、WEB上でMarkdownからHTMLに変換できるサイトもあるみたいです。以下の比較記事に複数紹介されているので、これを使うのもありなのかも。そうすれば、アプリ探しで悩まなくていいしね……。
オンラインマークダウンエディタいろいろ比較 | CalmTech - Mind Dump -
プラットフォームを選ばず使えるWEBアプリはやはり便利ですよねー。上記リンク先で紹介されているサイトの中で、比較的使いやすいなと思ったのは一番最後に紹介されているところかなぁ。
そんなこんなで
PC向けのアプリ探しは少々難航しましたが、オンラインのものも含めればそれなりにどの環境からでもMrakdownからHTML出力も出来そうなので何よりです。
ちなみに、この記事もMarkdownを使ってiPadでほとんどの部分を書きました。PCで書くよりも速いってコトは流石に無いんですけど、これなら十分に使える感じ。