大須は萌えているか?

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F1[14]イギリスGP 予選

最後の最後、まさかの展開。F1イギリスGP予選。

予選結果:
The Official F1 Website - 2014 FORMULA 1 SANTANDER BRITISH GRAND PRIX

予選後ドライバーコメント:
The Official F1 Website - Headlines - Qualifying - selected team and driver quotes

予選後記者会見:
The Official F1 Website - Headlines - FIA post-qualifying press conference - Britain

Q3最後の最後、最終セクターでの大逆転

メルセデスGPの仕上がりは絶好調、予選フロントロウ独占は間違い無い気配。そしてハミルトンの地元イギリスというコトもあって、当然彼は全力でポールを狙ってくるだろうなぁ……とか思ってたら、ハミルトンはまさかの予選6番手。しかもハミルトン、Q3の残り時間がゼロになった瞬間はトップタイムだったのに。

今回の予選はQ1からハーフウエットとドライの境目くらいのビミョーなコンディションであり、その影響でQ1でフェラーリとウィリアムズがそれぞれ全滅してしまうというサプライズもあったワケですが、それがQ3の最後の最後、しかも最終セクターで起きた格好。

Q3の最初のランではハミルトンが1:39.232というトップタイムを記録、ロズベルグが1:39.426でそれに続く格好。この時点で3番手タイムを記録していたペレスとの差は1秒以上あり、どう考えてもメルセデス楽勝フラグ。

ちなみにQ2では同じミディアムタイヤで1:34.870というタイムをハミルトンが記録しており、Q3では再び路面が濡れてきてタイムがガクンと落ちていたワケですね。セッション終了までに路面コンディションが改善されるようにも見えず、これはこの1回目のタイムで予選は決したか……という雰囲気に。

しかしそれでも逆転の可能性は捨てきれないので、セッション終了ギリギリでアタックに入るタイミングを見計らって各車コースイン。しかしハミルトンは、最終アタックのセクター1でタイムアップの可能性は無いと判断し、アタックを止めてロズベルグに道を譲る格好に。この判断はハミルトン自身によるものと本人もコメントしてますね。

It was my decision, a bad call, and that decided my qualifying.

via: The Official F1 Website - Headlines - Qualifying - selected team and driver quotes : Lewis Hamilton

確かにセクター1とセクター2のコンディションは1回目アタック時より悪化していたようで、ロズベルグのセクタータイムを見比べてみても1回目29.304 ⇒ 2回目30.082、セクター2が1回目38.966 ⇒ 2回目39.110と、セクター2までで1回目のアタックより1秒近くタイムを落としています。

とこが問題はセクター3で、ロズベルグより先にアタックに入っていたヒュルケンベルグ、バトン、ベッテルらが軒並み大幅にタイムアップ。そしてロズベルグも1回目31.156 ⇒ 2回目26.574と、セクター3だけで4.5秒ものタイムアップを果たし、トータルでハミルトンを3.5秒突き放してのポールポジション獲得となったのでした。

ロズベルグは「(1回目のアタックでは)最終コーナーがとても濡れていて3~4秒失ったのを覚えていたから、チャンスはあると思ってアタックを続けたんだ」みたいなコメントしてますね。

Luckily he didn't finish his lap but I remembered that we were losing three or four seconds in the last corners when it was very wet so there was an opportunity to make a real improvement and that I should keep going.

via: The Official F1 Website - Headlines - Qualifying - selected team and driver quotes : Nico Rosberg

ハミルトンに慢心があったか……というと微妙というか、まぁ状況的にはアタック止めて問題無いように見えますわな。しかし、ロズベルグは「最終コーナーが踏める状態になっていれば大幅なタイムアップがある」という可能性を理解しており、そこに賭けた。

これはもうロズベルグの判断の勝利ですね。同様に、雨のレースに定評のあるバトンやヒュルケンベルグが最終アタックでジャンプアップしてみせたのも、決して偶然ではないと思います。ベッテルも久しぶりにチャンピオンらしいキレを見せましたね。

セッション最後の、最終コーナーの路面状態がここまで明暗を分けたというのは実に面白かったですね。今までF1観ていた中でも、コーナー1コでここまで極端にタイムが変わったというのは初めて見ました。

とはいえ、決勝となればメルセデス圧倒的優位であるコトに変わりは無いでしょう。ハミルトンは当然スタートから一気に追撃に掛かるはず。あとは決勝の天気はどうなりますかね?

そのほか

Q3の展開が面白すぎたのでアレなんですが、Q1で轟沈したフェラーリは今の迷走ぶりを象徴するかのような予選になっちゃいましたね。同様にQ1ノックアウトの憂き目を見たマッサは沈んだ表情をしていたのに対し、アロンソは「まーしょうがないよね」的なリラックスした表情だったのが印象的でした。一体どっちがトップチームなんだか……。

この波乱の展開の乗じて、マルシャはビアンキが12番手、チルトンも13番手と大躍進。決勝どこまで行けるかはわかりませんが、こういう展開を活かせたのはいいですね。一方でチームの売却が正式に発表されてしまったケーターハムは、まともなタイムを出せないままQ1ノックアウト(ていうか107%のタイムもクリアできず)という惨状。一応チームは新体制で参戦を継続するようですが、まともに走れるマシンを維持できるのかなぁ……。

昨年はピレリ夏のバースト祭りに見舞われたイギリスGPですが、今年は今年で波乱の展開があるかもですね。天気次第かな?