メルセデスとフェラーリのガチンコ勝負、F1スペインGP予選。
- 予選結果: FORMULA 1 GRAN PREMIO DE ESPAÑA PIRELLI 2017 - QUALIFYING
- 予選ダイジェスト: Qualifying - Hamilton edges Vettel for Spanish pole(動画有)
- 予選後各チームコメント: What the teams said - qualifying in Spain
- 予選後記者会見: FIA post-qualifying press conference - Spain
大接戦
今回の予選はメルセデスとフェラーリの4人のうち誰がポールを獲得してもおかしくないような接戦でしたが、結果としてポールを獲得したのはハミルトン。ただ、後ろに続くベッテルとの差はわずかに0.051秒。4番手に終わったライコネンとの差も0.290秒差と、メルセデスとフェラーリのマシンの差は完全に……と言って良いくらい拮抗しているようにも見えます。
ベッテルもライコネンも自らのドライビングミスによりタイムをロスした、とコメントしているみたいですが、予選中はかなり風が強かったようで、どのドライバーも「トリッキー」なコンディションだったと言ってますし、そもそもが1周をノーミスでまとめるのが困難な状況だったとも言えるでしょう。最後のラン、ハミルトンも第3セクターで自己ベストより0.260秒遅いタイムになってますし。
しかし、フェラーリが全体的に第1・第2セクターではメルセデスに先行するタイムを出しながら、第3セクターで逆転されている傾向が見えてた感じしますね。ベッテルは最後に第3セクターのシケインでミスをしていましたが、あの辺の挙動がイマイチなんでしょうか。レッドブルのリカルドも、最後の2つのコーナーで苦しんだってコメントしてますが。
あとフェラーリの不安要素という点では、予選始まって間もないタイミングでベッテルに対して無線でマシンをピットに戻せって指示が飛んでたシーンでしょうか。テレメトリーに異常値が出ていたのだとすると、決勝でそれが再発しないと良いですねぇ。
なんとびっくり7番手
今回の予選での一番のサプライズは、マクラーレン・ホンダのアロンソが7番手タイムを叩き出したコトでしょう。
金曜日のFP1ではいきなりホンダPUがブローしてしまい、FP2までサーキットを抜け出してトレーニング(テニス)をしていたという話が話題になっておりましたが、その惨状から1日経って予選7番手ってやはりアロンソすごいですね。マシン側のアップデートは上手く機能しているようで、アロンソも割と自信を持って踏んで行けたようです。マクラーレンのマシンが比較的風の影響を受けにくいってコトなんでしょうか。
実際、アロンソのアタックラップの動画見るとほぼ完璧。
Alonso: Qualifying P7 a ‘gift’(アタックラップ動画有)
7番手ってコトは、メルセデス・フェラーリ・レッドブルの不動のトップ3チームを除いた中ではトップというコトで、今年のマクラーレン・ホンダの惨状を考えると快挙というほかありません。バンドーンが19番手に沈んじゃってるコトを考えると、尚更アロンソの技術が光りますねぇ。まぁ、「これだけの走りしてるのに、なんで俺トップ争いできねえんだよ!」というアロンソの怒りはもっともで……。
そのほか
今回もレッドブルは相変わらずメルセデス・フェラーリの後ろではあるんですが、フェルスタッペンが4番手ライコネンにコンマ3秒弱というところまで詰め寄ってるんですね。もちろんライコネンにミスがあった結果のタイムではあるんでしょうが、モナコなんかだとさらに上位2チームを食えるポジションまで上げてくる可能性も。ちょっと楽しみ。
フォースインディアは予選トップ10に2台とも食い込んで好調を維持。2台揃って予選のペースも向上してきてる感じしますね。マッサだけが気を吐いているウイリアムズ、このままだとどんどん置いて行かれそう。マッサは苦しみながらもQ3まで駒を進めて予選9番手とベテランらしい仕事をした一方、ストロールは18番手とド低迷。
そういや、過去10年のスペインGPは毎年ウィナーがバラバラという話題を見かけましたが、今年もその記録を継続させるとしたら、一番可能性があるのはボタスでしょうね。他のメルセデス・フェラーリの面子は勝っちゃってるんで。大穴でリカルド。無いか。昨年のフェルスタッペン、2012年のマルドナド師匠のように「まさかの」勝利が展開されているコースでもあるので、思わぬ展開を期待したいところですが……?