大須は萌えているか?

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F1[18] イタリアGP 予選

とうとう、地元モンツァフェラーリが?……なF1イタリアGP予選。

フェラーリがフロントロウ独占、しかも

2014年から4年連続でポールも優勝もメルセデスという状態が続いているモンツァですが、今年はフェラーリのPUがかつてないレベルで強力というコトで、かつて無いレベルでフェラーリへの期待が高まっている状態ですね。ただ、メルセデス(ていうかハミルトン)もフェラーリにかなりしぶとく追いすがり、またコーナー数が少ないモンツァだけあってタイム差も極めて近いという、緊迫して面白い予選でした。

結果として、事前にある程度予想はされていましたがフェラーリがフロントロウ独占に成功。過去のデータを見てみると、モンツァでのフェラーリってシューマッハ時代でもフロントロウ独占ってなかなか無く、前回は2000年のシューマッハバリチェロによるものになってしまうのかな。18年ぶりの快挙ってコトになります。

しかし、今回はポールを獲得したのがベッテルではなくライコネンというのは意表を突かれましたね。Q3最後のアタックで、ハミルトン、ベッテルライコネンの順でぽんぽんぽーんとレコードタイムが塗り替えられていく様は鳥肌ものでありました。

そうなると気になるのは、フェラーリは決勝レースでライコネンに勝つチャンスを与えるのかどうか、という点。ドライバーズチャンピオンシップではベッテルはハミルトンに17ポイントのビハインドを負っている状態、少しでもポイントを余分に稼いで追いすがりたいワケで。対してライコネンはそのベッテルからさらに68ポイント離されている状態なので、タイトルのコトを考えるならばベッテルを勝たせてライコネンを2位にする、というのがもっとも望ましい結果というコトになります。

ただ、そりゃライコネンだって勝ちたいでしょうし、ライコネンの勝利を見たがっているファンも恐らく世界中に大勢居るコトでしょう。フェラーリに復帰してから、まだライコネンの勝利ってありませんしね。ベッテルは、ライコネンの勝利の可能性をチームが奪い取るコトは無いと考えているようで。

But when asked if Raikkonen will be allowed to win tomorrow, Vettel replied: “If he’s starting from pole, I guess he’s allowed to win. It’s a long race. Obviously he wants to win, I want to win. Hopefully one of us will win.”

via: Vettel: I guess Raikkonen is allowed to win

もちろんベッテルも勝利を狙いに行くでしょうけど、それはチームオーダーではなくて勝負の結果として、というコトなんでしょう。まあ、それでもやっぱりチームオーダーが出ちゃう可能性も否定はできませんが。ベッテルも、ライコネンに対して強引な仕掛け方はしないと思いますけど、どうかな……スタート直後の1コーナーの各車の動き、気になりますねえ。もちろん、後ろから来るメルセデス2台も含めて。

僅差による番狂わせ

今回の予選は雨こそ降らなかったものの、コーナー数が少ないレイアウトに加えて、元々実力差が接近している中団グループにとっては大接戦になってましたね。オマケに、チョー複雑な空力ボディになっている今のF1にとっては、こういうシンプルなレイアウトでストレートの長いモンツァみたいなコースは、トウ(スリップストリーム)を上手く使えるかどうかが大ききな勝負の分かれ目になってしまうという。

このため、予選中では前のクルマがちょうど美味しい距離に居てくれるかどうかでポジションが大きく変わってしまうという、かなりの運ゲー的要素にもなっておりました。結果として、フェラーリメルセデスを除いたトップ10の面々を見てみると、レッドブル・ハース・ルノー・フォースインディア・トロロッソ・ウイリアムズと、ものの見事にチームがばらけました。まあ、ヒュルケンベルグとリカルドのPU交換によるペナルティの影響もありますけどね。

トロロッソは、ガスリーがまさかのQ3進出を果たすという大殊勲を挙げた一方、ハートレーはQ1ノックアウトという極端な展開になってしまいましたが、これもちょっとした展開のアヤなんですよねえ。

トロロッソ・ホンダF1密着:イタリアGP予選Q1のアタック回数で明暗分かれたガスリーとハートレー

雨が降りそうで降らなかったモンツァですが、結果として雨が降ったときよりもスリリングな展開が楽しめたと言えるのかもしれません。まあ、去年は雨のおかげでストロールが2番手スタートとか、わけのわからん展開が見られたりもしたんでうすが。でも、今年のストロールもQ3に食い込んで今季ベストグリッドは獲得してますけども。モンツァ得意なんですかね。

ホンダとしても、運にも恵まれたとはいえガスリーがQ3まで行けたのは朗報でしょうねえ。去年のモンツァなんて、マクラーレンとまさに決裂しようかというタイミングでPU交換に見舞われ、空気最悪でしたし。そのマクラーレンアロンソがなんとか13番手タイムを叩き出したものの、バンドーンは安定の最下位。バンドーン、暗闇からの出口が見えない……しかし、さすがにバンドーンのせいだけじゃないよねえ?(去年のバンドーン、ウェットも手伝ってQ3まで進出してますし)

アロンソはアタックラップに入った際の1コーナーで、前を行くマグヌッセンにオーバーテイクを仕掛け、お互いのアタックラップを台無しにしてしまったりもしたよですが。どうも、パラボリカでマグヌッセンがアロンソオーバーテイクし、それにムッとしたアロンソがマグヌッセンのトウを使ってストレートで追従し、1コーナー進入で仕掛けたみたいですね。

セッション終了後にガチ切れ気味のギュンター・シュタイナーとザク・ブラウンがギャアギャアやってる様が国際映像にも映っておりましたが、マグヌッセンも案の定アロンソに対してブチ切れ気味のコメントをしているようです。

Asked whether he had spoken to the Spaniard about the incident, Magnussen added: “He came to me after qualifying and laughed to my face. It's just outright disrespectful. I can’t wait for him to retire.

via: Magnussen: I can’t wait for Alonso to retire

「アイツ、予選後俺のところに来て、俺の顔見て笑いやがったんだ。まったく無礼なヤツだよ。もう今すぐ引退しろよ」的な感じでしょうか。なんというか、「どっちもどっち」感が拭えない印象ですが、それもあってかこの件は特にペナルティの対象にはならなかったようですね。アロンソはコメントで直接的にマグヌッセンを批難するようなコトは言ってませんが、遠回しに「あいつ馬鹿だよね」的なコメントしてます。

“You arrive into Turn 1 together and it was not a very clever move. For me it doesn’t change much because I probably couldn’t be in Q3 today anyway with the performance. For him he could be in Q3 and he decided in the last moment something that is maybe not very clever.”

via: Magnussen: I can’t wait for Alonso to retire

今日もF1村はみんな仲良しですね!

(マグヌッセンはいつも直情的ですけど、一捻り入れてくる分アロンソの方がタチ悪くも見えてしまう……)