大須は萌えているか?

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コイン制になったAudibleの返品・交換戦略

昨年から利用しているオーディオブックサービス・Audible(⇒ Audibleが地味に良い)が、8月28日をもって料金体系を変えてきました

今までは月額料金1,500円払えば聴き放題という定額制だったんですが、今後は月額1,500円は変わらず、月に1枚「コイン」が配布され、それを好きなタイトルひとつと交換できるという「コイン制」に移行。コインを使わなかった場合は翌月以降に繰り越されるみたいですが、入手後6ヶ月経過したコインは無効になるようです。

ご利用にならなかったコインは、自動的に翌月に繰り越されますが、未使用のコインの有効期限は、入手された日から起算して6カ月間となりますのでご注意ください。

via: Audibleコインとは何ですか

コインを使わずにクレジットカードで購入するコトもできるんですが、ラインナップの値段を見ると、やはりというべきか本に比べるとなかなかに高額です。一応、会員であれば全タイトル30%オフで購入できると謳われているんですが、例えばラノベの『この素晴らしい世界に祝福を! あぁ、駄女神さま(上)』(スニーカー文庫版が上下巻に分冊されている)が30%オフで1,400円です。

これまだ安いほうで、高いタイトルだとラノベ1冊2,000円超えます。……世の中のドラマCDとかの値段を考えると確かに妥当な気もしますが、正直、この価格でポンポン購入するのは現実的ではありません。

そうなると、これ定額制のときに比べて圧倒的に高くなっとるやんけ、という話になるワケですが、一応入手したタイトルは会員を辞めたあとも聴くコトができる(定額制のときは会員辞めたら一切聴けなかった)というメリットもあるにはあります。あと、今までやや微妙だったオーディオブックのラインナップを、これを機に拡充していくとも謳われています。しかしまー、それでもこの値段は躊躇しますわな。

んで、そうしたユーザーの反応を見越してか、コインとの交換・クレジットでの購入いずれの場合も、購入したタイトルの返品が可能になってます。Audibleのページにも、『購入後のタイトル交換はカンタン、追加料金もかかりません。』と書かれてます(この記事を書いている2018/8/30現在)。

……が、実際に試してみたところ、そこまで簡単でもありませんでした。

そもそも、タイトルの購入(コインとの交換)はiPhoneアプリ上からは行うコトができず、WEBサイトにアクセスする必要があります。これはまあAppleの規約の絡みもありそうなんで我慢するとしましょう。iPhoneSafariにブックマーク追加しとけば良いしね。

しかし、これが返品となると、「モバイルサイトからは不可、PCサイトからのみ可」という謎仕様が追加されます。いやまあiPhoneでもPC用サイト開けるけどさ、モバイルサイトでは不可とする理由ってなんなの……。

タイトルの返品方法を教えてください。

さらに、PCサイトでアカウントページを開き、「購入履歴(返品・交換)」をクリックすると、初期表示では購入したオーディオブックのタイトルが表示されないというブービートラップがあります。これは表示内容が「月会費」のみに絞られているためで、「表示」のドロップダウンリストから「注文内容」を選択するコトで、ようやく購入したタイトルと「返品する」ボタンが現れます。

私はコイン制に移行する前からの会員なので、最初の3ヶ月間はコインが2枚ずつ貰える+コイン制に移行する前に最後に聴いたタイトルがそのまま貰えるという特典があるんですが、最後に聴いたタイトルは特に手元に残したいようなもんでも無かったので、試しに返品してみるコトに。返品理由を選択させられるんですが、適当に選択して「返品する」ボタンをクリック。すると、すぐに手持ちのコインが1枚加算されました。

クレジットカードで購入したタイトルを返品した場合は、1週間程度で購入したカードに返金されるようです。

クレジットカードを使ってタイトルをご購入いただいた場合は、当クレジットカードに返金されます。目安として1週間程度でクレジットカード会社に返金されます。

via: タイトルの返品方法を教えてください。

あと、返品期限は1年間、会員を辞めてしまうと1年未満でも返品不可。

だとすると、コインの有効期限が残っている間は、聴き終わったら返品してコインを取り戻し、次のタイトルと交換。コインの有効期限が迫ってきたときには手元に残しておきたいタイトルと交換する、という戦略が正しいように思われます。めんどくさいけど。

Audible側もユーザーがそういう行動に出るであろうコトを想定しているから、敢えて返品手続きをなんか面倒な形にしているように思えてなりませんが、かといって返品禁止とした場合クレームが増えそう&一気にユーザーが離れそうというコトを懸念して、こういう中途半端な状態に落ち着いたんじゃないかなーと推測しますがいかかでしょうか。

ただ、この「返品して次のタイトルゲットだぜ作戦」をする上でひとつ気になるのが、FAQページの「返品ボタンが出てこないのは何故ですか。」という質問に対する回答です。

ウェブサイトから返品いただける回数に制限があります。制限回数を超えた場合は、 返品ボタンが表示されず「返品不可(詳細)」と表示されます。このメッセージが表示された場合は、カスタマーサービスまでご連絡ください。返品手続きおよびお客様が次にお楽しみいただける作品が見つけられるよう、お手伝いさせていただきます。

via: タイトルの返品方法を教えてください。

返品回数に制限がある、と書かれています。ただ、どこまでなら可能なのかは明記されていません。あまりに高頻度な返品を繰り返すユーザーに対する予防措置ではないかとも考えられますが、果たしてこの回数というのは累積していくものなのか、1ヶ月ごとにリセットされてカウントされるのかも不明。

私の場合、平日は駅までの往復で合計1時間ちょいくらい(帰りはウォーキング兼ねて大回りして帰る)、土日はそれぞれ朝のウォーキングで2時間ずつくらい聴くんですが、ふだんオーディオブックは1.5倍速で聴いているので、1週間で13~14時間分くらい聴いているコトになるのかな。オーディオブックはタイトルによって長さがまちまちなので、ざっくり1ヶ月で10冊聴くと考えると、9回返品するコトになります(最初の3ヶ月は2枚ずつコインもらえるので、毎回返品はしなくて良いのかもだけど)。

これくらいのペースで、この回数制限に引っかかるのかどうか?「購入後のタイトル交換はカンタン、追加料金もかかりません」と謳っている一方で、可能な限り返品はしてくれるなというホンネが滲んで見える興味深い状態でありますが、まずは今まで通りのペースで聴き、コインが無ければ返品というスタイルでどこまでイケるものなのか、試してみたいと思います。

それで返品制限に引っかかったら、カスタマーサービスに制限の内容についてちょっと訊いてみるのも良いかもしれない。しばらくはどんなタイトルが増えていくのかも含めて様子見ですかね。ただ、散歩中のお供にはオーディオブックが欠かせない存在にはなってしまっているので、今までの月額料金+αくらい払う分には別に構わないっちゃ構わないんですが。それでタイトルがどんどん充実していくならね?