大須は萌えているか?

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「SUZUKA Sound of ENGINE 2018」を見物してきた(前編)

もう(この記事を書いている日から見て)2週間前の話になっちゃいましたけど、鈴鹿サーキットRICHARD MILLE SUZUKA Sound of ENGINE 2018を見てきた話。

今年で4回目を迎えたこのイベント、なぜか初回から毎年行っております。去年書いた記事はこちら。

土日の2日間に渡って開催されるこのイベント、今までは土曜日に行っていたんですけど、今年は日曜日にしました。例年、土曜日の天気があまり良く無かったから……というワケではなく、毎年楽しみにしているグリッドウォーク(ホームストレートのグリッド上に参加車両が展示され、360度好きな向きからマシンを眺め倒せる)がどうも日曜日にしか設定されていなかったから(土曜はガレージの中の車両を見るピットウォークのみ)、という理由だったりします。

今年は事前の天気予報で土日とも雨の予報が出ていたりもして「キエエエエエーーーー」って感じだったんですが、直前になって晴れの予報となり、結局土日ともが天気に恵まれたので良かった良かった。

今年も例年通りホスピタリティラウンジのチケットを買ったんですが、センターハウスからラウンジへ向かう渡り通路にチームタイサンのアウディR8とバイパーが展示されてました。

土曜日にタイサンの保有するレース車両やパーツのオークションやっていたみたいなので、これらも出品された車両かと思いますが……いくらの値がついたのかな?

ラウンジ到着後は、テラスから60’s Racing Car フリー走行を見物。ポルシェ904カッコ良いっすねえ。

その後パドックに降りて展示車両見物。なんかカウンタックの見本市みたいな状態。

そしてガレージの前にしれっと展示されていたこのクルマ……紫電77!?

1977年に富士グランチャン用に開発されたレーシングカーで、デザインは由良拓也、F1解説でお馴染みの森脇さんも設計担当として関わっていたそうな。てかこのクルマって実物残ってたのか……?と思ったら、ムーンクラフトでレプリカを作ったんですね。

レーシングカーとしての戦績はパットしなかったようですが、いや40年前のクルマとは思えないくらいメチャクチャカッコ良い。写真で左隣に立っている人と比較してもわかるように、メチャクチャ車高が低いのも良い。

パドックをササッと見たあと、GPスクエアの方へ行き片山右京、及びミカ・ハッキネントークショーを見物。右京はハッキネンが昨夜白子の駅前で飲んだくれていたと暴露(?)していましたが、ハッキネンはこれを全力で否定。嘘つきはどっちだ?

ハッキネンは日本GPでも見たばかりなので「よく来るな……」という感じですが、今回はハッキネンが関わっているSNSサービスの宣伝も兼ねて来ていたみたいですね(そのSNSの有料会員になっていると、ハッキネンのサイン入りカードが先着で貰える、とかやってた)。そういやバトンもなんかのSNSと契約していた気がしますけど、有名人を看板に据えてPRする、っていうのが新興SNSの流行りなんですかね?

ハッキネントークショー終了直後にはグループCのフリー走行が始まっていたので、グランドスタンドから見物。今回の目玉車両は、かつてジャン・トッド率いるプジョー・タルボ・スポールが開発したマシン、プジョー905ですね。この車両は、91年に改良投入されたEvo1 Bisだそう。

3.5リッターNA規定の下で作られたグループCカーなので、昔のF1さながらの音が特徴的。動画も撮ってみましたが、マツダ787Bと一緒に来たのでレーシングロータリーの音が混じってます。

前回と前々回のSound of Engineは雨に祟られてしまったので787Bの音を聴くのも久しぶりでしたが、相変わらずナイスな音でした。ただ、今回は不調があって高回転まで回し切れてなかったみたいですけどね。それでも今のレーシングカーでは聴けない音だもんね……。

グループC見たあと、再びパドックに戻ったらフェラーリが見本市みたいな状態になってました。

フェラーリランボルギーニも、街中で1台見かけると「オッ」と思うものの、ここまで大量にどーんと並んでいると、360モデナくらいならもう普通のクルマに見えてしまう恐ろしさ。

そして昨年に引き続き、ラウンジ席の特典に含まれる「バックヤードツアー」に参加するためにピットビル入り口付近へ(朝イチで申し込みは済ませておいた)。

ピットビルの中を見物できるというのは昨年と一緒で、最初にコントロールルームへ行き、

その後メディアセンターへ。こっちは初めて来たな。

閑散としている感じですが、F1のときはこの広さでも足りないくらい人でごった返すそうな。

昨年はさらにマスターズF1のピットガレージへ行って、マシンをじっくり見る時間があったんですが、今年はピットガレージ訪問はVIPスイートのみの特典となったようです。他にも、VIPスイート限定のハッキネンサイン会なども行われて差別化が図られていたようですが……いやしかし、差別化図るのは良いんだけどさ、正直この「エンジン音」を楽しむイベントでさ、テラス席も無いガラス張りの室内からイベント眺める気にはあんまりなれないんだよな……。

ガレージ訪問が無くなった代わりに、ツアーの最後に鈴鹿サーキットのセーフティカーに自由に座って写真が撮れる、というコトで、「NSXか!」と期待したらシビックでした。ですよねー。

そんなワケで、バックヤードツアーで学んだ鈴鹿サーキット豆知識その1:セーフティカーの中身は無線機が積まれている以外わりとふつう。

豆知識その2: ダンロップコーナーの外側にはちゃんと「DUNLOP CORNER」って書いてある。

豆知識その3: 鈴鹿サーキットのオフィシャルさんが待機するポストには連番が振られているが、4番ポストと29番ポストは存在していない。(4番は不吉な番号として最初から無く、29番はシケイン改修に伴い無くなった)

豆知識その4: メディアセンターのデスクにあるコンセントは欧州でよく使われているタイプにも対応している(あとなぜかカーグラの人の名刺がはっつけてあった)。

それにしても、ガレージ訪問がVIPスイート限定になっちゃったのは残念だなあ。

バックヤードツアー終了後は、またパドックのクルマをささっと眺めながらラウンジへ戻る(結構せわしない)。……ってウヒョー、エンサインだって!

エンサインは1973年から82年にかけてF1に参戦していたチームで、このN179は79年に投入されたマシン。公式プログラムには「歴史上、最も醜いF1マシンと呼ばれたカルト的な存在」と割とクソミソ気味に書かれていますが、そういうカルトなマシンがさらっと登場してくるあたりがこのイベントの醍醐味ですよね(?)。

しかしこのエンサイン、当時の弱小チームではありますが、クレイ・レガッツォーニが所属していたこともあったり(下半身不随になった事故を起こしたのもこのチーム所属時)、ネルソン・ピケがF1デビューを果たしたチームでもあったり、F1解説者の津川哲夫さんもメカニックとして所属していたコトもあるチームだったりします。

……と、今度はマクラーレンM29Cだって!

名車・M23で栄光を掴んだマクラーレンですが、グラウンドエフェクト時代になると大失速。チーム初のウイングカーとなるM28は大失敗、その後継として投入されたのがM29。この個体は1980年にジョン・ワトソンのレースカーとして使用されたそうですが、最高位は4位。

結局低迷から抜け出せないマクラーレンロン・デニス率いるプロジェクト4と合併し、次のマシンから「MP4」シリーズとなるワケで、このM29はMP4になる前の最後のマシンというワケですね。低迷するマクラーレンの象徴のようなマシンではありますが、しかしよくよく考えたら今年のマクラーレンの最高位は開幕戦オーストラリアでアロンソが記録した5位ですからね。言ってみれば、チームの歴史上最悪の低迷状態になっているというコトかも……。

マクラーレンは市販スーパースポーツである「セナ」も居りました。

しかしなんか、ホンダと手を組んで失敗したかと思えば、今度はロードカーにセナの名前を冠したりと、マクラーレンも段々過去の栄光にすがるしか無くなってきたのかしら……という気がしないでもない。

……長くなってきたので続く。