大須は萌えているか?

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F1[23] カタールGP 決勝

おそらくF1史上初となるタイヤ周回数規制が敷かれたレースとなったワケですが、それでもまーフェルスタッペンの盤石さは揺るぎなかったですね。ていうかむしろフェルスタッペンが有利になったのかもしれないけど。そんなワケで、F1カタールGP決勝のお話。

ライブタイミングアプリが必須だった気がする

金曜日からくすぶっていたタイヤ問題、結局決勝レースではタイヤの走行周回上限が設けられる形となり同じセットのタイヤを18周を超えて使ってはダメ、という話になりましたね。この周回数にはレコノサンスラップやフォーメーションラップは含まれないとのことですが、予選などで使ったユーズドタイヤを履いた場合はそのトータルの周回数で判断されることになるため、それぞれのドライバーが履いているタイヤが残り何周走っても大丈夫なのかっていうのが、画面上の情報だけではわからない状態でした。

F1公式のライブタイミング(有料)では、それぞれのドライバーは履いているタイヤのトータル周回数が見られるようになっているので助かるんでんすが、これ見られないとすげーモヤモヤした観戦になったんじゃないかという気がするんですが如何でしょうか。

レースの周回数が57周なので、必然的にどのチームも3ストップ作戦になるという流れなのですが、ピットの回数が多いというのも見ている側にとってはレースの展開を分かりにくくする要因ですし。でも、2ストップと3ストップが混在する展開よりはマシか……?

今回の件はピレリの品質問題と言うよりは、不幸な偶然もあっての不可抗力だったとは思いますが、なんかこういうのってもうちょっと予防することってできんもんですかねえ……。とりあえず、カタールのこのコースはもうちょっと抜本的な対策が講じられることになるのかな?

マクラーレンの速さがいよいよ本物だ

スプリントを見ていればその速さは十分に伝わってきましたが、決勝レースでもマクラーレンの速さが光ってましたねえ。グリッド的にはやや不利というか、2台共やや後方の偶数列でしたが、それをものともせず2-3フィニッシュ。

そしてピアストリがこの決勝レースでも2位フィニッシュということで、鈴鹿とこのカタールで一気にブレイクしている感があります。まあ今回の場合、3ストップが確定していたので、タイヤマネージメントをあまり気にせずプッシュしやすかったというのはあるかも知れませんが、それでもノリスの前の2位でフィニッシュしたというのは上出来でしょう。

マシンの調子の良さもさることながら、若い二人のドライバーが互いに競い合いながらポジションを高めていっているように見えるのが素晴らしいですね。なんかすごく良い相互作用が起きているように見えます。エキサイトしすぎてしまうとチーム内に亀裂が発生しかねない気もしますが、そのへんはマクラーレンのマネージメントの腕の見せ所でしょうか。

おまけにレース中にはピットストップ時のタイヤ交換のタイムで1.8秒を記録するなど、なんかチーム全体がノリノリになっている感じ。

jp.motorsport.com

今回チェッカーを受けた時点でのフェルスタッペンとの差は5秒前後となっており、マクラーレンレッドブルに追いつくのでは……という気もしてしまう展開ではありましたが、しかしフェルスタッペンもかなり慎重にペースをマネージメントした結果に見えましたしね、まだ余裕はありそうです。

アルファタウリが遅すぎる

今回はスタート直後にメルセデスの2台が絡んでしまうという、メルセデス推しにとっては最悪の展開だったワケですが、しかしそれによって角田が8番手までポジションを上げるという好機にも繋がったワケです……が、遠くポイントには及びませんでしたね。角田もローソンも、見ている限りとにかくレースペースが悪い、ということに尽きるかなと思いましたが、角田自身がそのものズバリなコメントしてますね。

It felt ok inside the car and the balance was also good, but we were just too slow and couldn’t keep up the pace.

via: Yuki Tsunoda : What the teams said - Race day at the 2023 Qatar Grand Prix | Formula 1®

アルファタウリもここ数戦調子が上向きだったし、今回も予選では角田が11番手には食い込めていたワケなので、なんでここまでレース遅いの……?という感じなんですが。タイヤ的にもミディアムのニュータイヤ2セット持っていたりして有利だと思ったのに。そのニュータイヤで全然ペースが上がらないものだから、上限の18周のはるか手前でのピットインを余儀なくされた時点でアカンかったですね。

今回のレースを見ていると、またグリッドで一番遅いクルマに戻ってしまったようにも見えますが、リカルドが復帰してくることで流れが変わるでしょうか。

暑さ問題は今年だけ?

決勝レース中、ウィリアムズのサージェントが体調不良を訴えてレースをリタイヤする、というシーンがありましたが、レース後ピアストリもインタビュー前には座り込んだまま動けない様子だったり、クールダウンルームでも床に寝そべってしまったりと、相当に体力を消耗していた様子でしたね。

他にもオコンがレース中に嘔吐していたとか、アルボンもレース後メディカルルームに行っていたとか、コクピット内のコンディションが相当に過酷なものだったコトがうかがえます。川井ちゃんが「ノリスはドリンク飲まなくても走れちゃう人だから」みたいなコトを言っていましたが、そのノリスいわく、「たぶん初めてレース中にマイボトルから自発的にドリンクを飲んだよ」とのこと。

Probably for the first time ever, I've drunk from my bottle during the race. I actually wanted my engineer to remind me to drink; normally I never even use the drinks bottle. Today was probably the first time I actually wanted it and I had it.

via: Lando NORRIS : FIA post-race press conference - 2023 Qatar Grand Prix | Formula 1®

今後、とても暑い日を表現する場合は「ノリスがドリンクを飲むレベル」と言うとF1ファンにはウケるかも……。

しかし、こんな過酷なコンディションを毎年続けるとなるとさすがにどうなの、という気がしてしまいますが、ただこれ今年の開催時期の問題も大きそうですね。一昨年前に初めて開催されたときは11月の下旬で、今回のような暑さの問題は特に無かったと思いますし。

そして来年のカレンダーでは、カタールは最終戦アブダビの前の週、12月1日に決勝が行われる予定となっているので、おそらく今年のような問題は起きないんじゃないかと思われます。ただ、今後カレンダーの組み方次第ではまた同じような問題が起きないとも限らないので、そのへんは留意する必要があるんでしょうね。