大須は萌えているか?

gooブログからこっちに移動しました

F1[17] 日本GP 現地観戦の余録

F1日本GPを現地観戦したときのお話(写真メインです)。

久しぶりに3日間通し券を購入した今回の日本GP。ホントは金曜日から行くつもりだったんですが、金曜日の天気予報があまりにも悪かったので、土日の2日間鈴鹿サーキットに行きました。

2日間とも近鉄とバスを乗り継いで鈴鹿サーキットまで行ったんですが、お客さんの数減ってるせいかめっちゃスムーズに行き来できますね今。2006年の阿鼻叫喚の混み方とか知っていると、ちょっとビックリするレベル。決勝の帰りでも、レース終わってからサーキットビジョンで表彰式見て、GPスクエアちょっとぶらぶらして17時くらいにバス乗り場へ行っても、待ち時間込みで45分くらいで白子駅に着いちゃうんですよ。嬉しいやら悲しいやら。

それはさておき。

土曜日

土曜日の天気は曇り(朝少し小雨が降ったりもしましたが)、朝9時半くらいに鈴鹿サーキットに到着。GPスクエアに辿り着いたときにはデイモン・ヒルトークショーやってました。

この人、めっちゃ渋い年の取り方してらっしゃるよね……彼が鈴鹿で初の(そして唯一の)ワールドチャンピオンを決めた1996年って、私が初めて鈴鹿でF1を生で見た年でもあります。そのデイモンがこんな渋いおじさまとしてトークショーやってるのを見ると、なんとも月日の流れを感じます。

ヒルに続いて、フォースインディアの2人によるトークショーも見物。MCに「2人は仲悪いの?大丈夫?」みたいに言われて、オコンとペレスが握手して仲悪くないよアピールしていたのが微笑ましい。

この光景を見ていたオトマー・サフナウアー(フォースインディアCOO、2人にバトル禁止令を出した人)も思わず微笑む。

なお、日曜日に行われた可夢偉トークショーの場において、MCの方が「あの二人、終わったあと別々のクルマに乗って帰ってましたけどね」と暴露しておりましたが……。

それからウイリアムズのトークショー。なんかストロール居眠りしてないか?

前夜祭も含めると、参戦している全チームのトークショーがあるって良いですね。朝から夜まで時間がばらけているので、全チーム分聴きたいと思うとなかなか大変ですが……。

決勝では表彰台インタビュワーも務めた佐藤琢磨トークショーに登場。しっかりインディ500のチャンピオンリングを見せてドヤる(?)。

でも、表彰台インタビュワーに抜擢されたのもインディ500制覇っていう実績があってのコトでしょうからね、それだけのコトを成し遂げたんだよねぇ、琢磨。

琢磨のトークショーを見物したあとは、観戦席へと向かいます。今回は、初めてD-5スタンドのチケットを買ってみました。S字の4コーナー辺りの席。(下の写真は日曜日に撮ったモノ)

ここ、何が良いかって1・2コーナーも右手奥にちらっと見えるし、そこからターン3~5までのS字の動きが間近で見られるワケですよ。ダウンフォースが増して、ワイドタイヤになった今年のマシンを見るならここだろうと。コースも結構近いので、写真もかなりアップで撮れる。

S字からF1マシンの走りを生で観るのは初めてだったんですが、やっぱスーパーGTなんかと比べると段違いですねこりゃ。ただ、マシンによる挙動の違いは傍目でも分かるところはあって、決まって無いマシンはステアリングを切り足すような、カクカクっとした動きになっちゃうんですね。メルセデスレッドブルはやはりスムーズでした。

FP3を見終えたあとは、逆バンク裏の飲食店が集まってるとこまで行って昼飯。ここ、出店の数がかなり充実しててステキでした。ただ、結構混雑してたもんだから、ウダウダしている間にウイリアムズ40周年記念のデモラン見逃してしまったりして。琢磨が駆るホンダRA300のデモランはギリギリ見れた。

予選スタート前、コースをチェックするセーフティカーをマーシャルさんがお出迎え。こういう光景、いいですね。

予選最大のハイライトは、目の前のターン5でグロージャンがクラッシュ、赤旗になったシーンでしょうか。一瞬の出来事だったので、クラッシュする瞬間は写真に撮れませんで……。

S字はターン3でリズムを崩したらもう諦めた方が良いレベルかと思うんですが、グロージャンバランス崩したあとも無理矢理立て直そうとしてやっちゃった感じでしたね。レッドブルのフェルスタッペンは同じようにバランス崩しながら立て直しちゃったんですけどね。

そういや、GPスクエアのホンダブースではデモランを走ったRA300の他、RA271なんかも展示されていたんですけど、一番の目玉は今年マクラーレンに搭載されているパワーユニット、RA617Hの展示だったんじゃないでしょうか。

正直、私のような機械オンチが見ても何がどうなっているのかサッパリわからんワケですが、このコンパクトなユニットに恐ろしく複雑なメカニズムが詰め込まれているというのは察せられます。写真右手側がPU前方となり、右端の黒いカバーの左にちらっと見えているのが、Vバンクから外に出されたコンプレッサーですかね。

この現在のPUに比べると、一緒に展示されてたRA004E(BAR006に搭載されていたV10ユニット)なんてめっちゃスッキリしてるよね。でもサイズはでかい。

もひとつ展示されていた、RA168E(お馴染みマクラーレンMP4/4に搭載されていた1.5リッターV6ツインターボエンジン)の方が時代は古いものの、サイズ的には現代のPUに近いように見える不思議。

日曜日

日曜の決勝レースは午後14時スタートではあるんですが、せっかくなので土曜と同じくらいの時間にサーキットへ。日曜のがゆっくり来る人が多いのか、白子駅からのバス乗り場は土曜よりも人が少なく、待ち時間無しで乗れました。

そしてまたGPスクエアのトークショーを見物。2012年の表彰台で鈴鹿を大いに湧かせてくれた男、小林可夢偉登場。相変わらず、レーサーとは思えないくらいトークが面白い。さすが関西人(?)。

そのあとには、ザウバーエリクソンとウェーレインが登場。このときはエリクソンご機嫌でした。決勝レースではアレだったけどな!

さらには、チェイス・ケアリーとロス・ブラウントークショーも。これ結構驚きっていうか、だってリバティメディア参画以前の感覚で言うならば、バーニー・エクレストントークショーやるようなもんでしょ。時代は変わったなぁ……。

それだけファンの声に耳を傾けたい、という新しいF1の運営サイドの姿勢の表れなのかもしれません。バーニーが居なくなってF1はきちんと統制されるのか、という不安もありましたが、今のところは良い雰囲気に変わりつつありますよね。ぜひ、鈴鹿の日本GPもまだまだ継続させる方向でご調整いただきたく……。

そしてマクラーレントークショーにはストフェル・バンドーンとジェンソン・バトンが登場(アロンソは土曜日に登場していた模様)。バンドーンは「一番」と書かれたハチマキを巻いていましたが、バトンがプロデュースしてるんですかねコレ……?

マクラーレントークショーが終わった辺りでそそくさとS字の方へ。地味に移動時間が掛かるので……。鈴鹿の観客動員がどんどこ減ってるとは言っても、やはり国内レースと比較すると破格の人出。この雰囲気は、やはりF1グランプリならではですよねぇ。

土曜に引き続き行われた、RA300のデモランには間に合いました。

その後、コースには人をたくさん乗せた「FOMULA1 EXPERIENCES」のトラックが。あれパッケージツアーの参加者ってコトかな。いくらするんだろうなアレ……。

ドライバーズパレードでは、ボタスの乗るメルセデスにはカメラマンとインタビュアーのおねーさんまでもが同乗。パレードしながらインタビューってすげえな(サーキットビジョンにもインタビュー映像流れてた)。

ホンダS800に乗るアロンソはもう見るコト無いんだろうなぁ……。

ハミルトンはパレードランにも日傘。なんか日傘差してるコト多い?

完全にレース前の定番と化していると思われる、決勝スタート前のマーシャルさんたちの挨拶。ただ、場内放送のスピーカーが近くにあって、何言ってるのかあんまり良く聞こえなかった……。

そして土曜日見逃してしまったウイリアムズのデモラン。まずはFW04。なんというか、お世辞にもカッコ良いマシンとは言えない……。エンジンはフォード・コスワースDFV。

次に1982年にケケ・ロズベルグがチャンピオンを獲ったマシンでもある、FW08。ウイングカー最後の年のマシンですね。今はマクラーレンと組んでいるTAGを始め、サウジアラビアのスポンサーが目立つのも特徴的。こちらもエンジンはDFV。

そしてホンダエンジンを搭載したFW11。こちらはデイモン・ヒルがドライブ。そういや、1987年の日本GPでこのマシンを駆ったマンセルは、ちょうどこの先のターン5で事故ったんだよねぇ……。

決勝スタート前には、空自のF-15Jが展示飛行を行う予定だったんですが、残念ながら中止。理由が「飛行任務所要等」とされていたんですが、これつまりどういう話??陸自のヘリによる展示飛行は予定通り行われましたが、ヘリだけだとやや地味な印象も……(失礼)。

決勝レースは早々にベッテルがリタイヤしてしまったため、若干シラケムードも漂っておりましたが、終盤にかけてフェルスタッペンがハミルトンにチャージしていったのは面白かったですね。メルセデスはその追撃をかわすために、ボタスを壁役にするという作戦も。こういうコトできちゃうのも、メルセデスの強みかな。

決勝で一番ドキッとしたのは、ターン3でのストロールのマシンの右フロントタイヤが突如パンクしたシーン。よそ見してたらいきなり「ボンッ!」って音がするもんだから驚きました。そして30年前にマンセルがクラッシュしたターン5にウイリアムズのマシンが止まるという、ちょっと因縁めいた感じも。

来年は、鈴鹿の日本GPとしては30回目となる節目の年。再来年以降の日本GPの契約更新はまだ決まっていないようで、また今年も3日間の観客数が史上最低を更新してしまったというコトもあり、なんかちょっとイヤーな感じでもあります。

今年久しぶりに土日を含めた日本GPに足を運んだのは、またいつ2006年の時のように「鈴鹿のF1が無くなる」という危機に晒されるかもしれない、という思いもあってのコトでした。毎年当たり前のように開催されていると「いつでも観られるから」と思っちゃうんですが、やはりこれは生で観られる時に観とくべきだろな、っていう。

幸か不幸か、観客が減っているせいで行き帰りの混雑は2006年とかに比べると全然可愛いレベルですし、一方でステージイベントなんかは当時より充実しています。そういう意味では、今のF1日本GPの現地観戦ってなかなか良いんじゃないかと思うんですけども。30回記念となる来年も現地に足を運ぼうかなぁ、と思ったりしています。