大須は萌えているか?

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F1[17] 日本GP 決勝

いやメルセデスが強いっていうかむしろフェラーリが……。F1日本GP決勝。

フェラーリ駄目です

今回の日本GP決勝における最大の見所は、棚ぼたとは言えフロントロウに並んだベッテルがどこまでハミルトンに食らいつけるか、という点だったんですが、まさかのエンジントラブルにより早々にリタイヤ。ていうか、スターティンググリッド上で既に問題が発覚しており、マシンの状態を気にしたベッテルはスタート前の国歌斉唱をすっぽかしてしまい、戒告処分まで受ける有様。

ベッテル、F1日本GPの国歌斉唱欠席で2度目の戒告。3度目で10グリッド降格に

なんかさー、ここ最近のフェラーリの信頼性問題もここまで来たか、って感じしますねぇ。マルキオンネが現場に変なプレッシャー掛けて余計に歯車が狂ってるという説もあるようですが、チャンピオンシップを争うチームとしてシーズン山場の今になってこのドタバタ劇は頂けないですよねぇ。

夏休み明け、ハミルトンは5戦4勝・2位1回なのに対し、ベッテルは2位1回・3位1回・4位1回・リタイヤ2回という有様。今回の鈴鹿もハミルトン優勝・ベッテルノーポイントでまるっと25ポイントの差が開き、トータル59ポイント差。事実上、今年のチャンピオンシップは決まったと言って良いでしょう。ベッテルもまだチャンピオンシップが決したワケでは無い、としながらも、「チームの皆には家に帰って少し休もう、と言いたい」みたいなコメントもしており、「あとは流れに身を任せるしかない」的な雰囲気ですね。

I also said to the guys to get back home and have some rest because it’s been a tough week with a lot of changes.

via: Sebastian Vettel : What the teams said - race day in Japan

これでハミルトン楽勝じゃん、と思ったりしたんですが、終盤になって急激にフェルスタッペンがチャージしてきたのは意表を突かれましたね。特に、最後のVSCが解除されてからの急接近ぶりは。ハミルトン曰く、VSCによってタイヤの温度が下がってしまい、それを取り戻すのが大変だったみたいで。オマケに、そのちょっと前からマシンにバイブレーションが起きているなんて話もしてて、かなりスリリングな展開でした。

それでも、最後はアロンソとマッサが良い塩梅に(?)フェルスタッペンを阻む格好となり、バイブレーションの問題もレース中に致命的なコトにはならなかったという辺り、やはりハミルトンとベッテルの運の差が出てしまった感あります。ただ、バイブレーションの原因はタイヤではなくPUの方にあったようで、次戦にどう影響するかは未知数。メルセデスはICEやMGU-Hは4基目を投入しているので、新しいのを下ろすとなるとグリッドダウンペナルティですね。

ただまー、59ポイント差あるし、オースティンならメルセデス挽回できちゃいそうな気が……。いずれにせよ、ハミルトンが絶対的有利なのは間違いないところ。もし、アメリカでもベッテルにトラブルが襲いかかったりしたら、ハミルトンのチャンピオン決まっちゃう可能性もありますね。

今年のチャンピオンシップを決するのは速さではなく信頼性、というコトになりそう。いや速さもメルセデスのが勝ってるんだけどさ(追い打ち)。

勢いに乗るレッドブル

フェラーリがクソミソな状況に陥ってる一方で、レッドブルがすこぶる好調。フェルスタッペンは前戦の優勝に続き、鈴鹿でも2位フィニッシュを飾り勢いを取り戻しましたね。信頼性問題を引き起こす貧乏神をフェラーリになすりつけてきたかのような。やはり「まず週末をノートラブルで走れる」というコトがいかに重要かと思い知らされる次第。

リカルドは3位フィニッシュで鈴鹿初表彰台……って今まで鈴鹿の表彰台無かったって意外ですねぇ。一方でフェルスタッペンは2年連続で2位っていう相性の良さ。なんかこういう、鈴鹿でポンと速く走れるドライバーってすごい実力派ってイメージあるんですけど。いやリカルドも十分実力派なんだけど、フェルスタッペンはやはりそれ以上のモノを持ってるのかな、って思えちゃったりして。ドライバーズパレードのときも妙に貫禄あったんだよね彼。これが20歳かっていう。

タイトルに対してわずかながらも、ビミョーに可能性を残しているフェラーリベッテルに対して、レッドブルはある意味失うモノはない(コンストラクターズでも4位のフォースインディアには大差付けてるし)ワケだし、ラスト4戦さらに引っ掻き回してくれると面白いですねぇ。ていうか、フェラーリがダメダメなのでこっちに期待するしかない。チャンピオンシップはもう決まっちゃったようなものだし。

来季、マクラーレンは同じルノーユーザーとして打倒レッドブルを目標に掲げてくるでしょうけど、ぜひコテンパンにしていただきたく。

最後を飾れなかったマクラーレン・ホンダ

マクラーレン・ホンダはポイントフィニッシュならず。そこそこの速さはあったものの、シングルグリッドからスタートしたバンドーンはスタート直後の2コーナーで接触事故により順位を落とし、後方から追い上げたアロンソは11位止まり。アロンソはPU交換によるグリッドダウンがなければ……という感じでしたが、マクラーレン・ホンダとして最後の日本GPもとうとう噛み合わないままでしたね。この3年間を象徴するかのような日本GP……というとちょっと悲しいですが。

最後尾に転落したバンドーンはその後ストロールをずっと突きまわしていたり、アロンソも最後マッサを追撃したりしていたワケですが、決して調子が良く無かったウイリアムズを追い詰めるだけの決定打が無かったのも事実。やっぱりそれってトップスピードの無さに起因してくる話なんですよね。川井ちゃんは「マクラーレンシャシーはドラッギー(空気抵抗が多い)だから」って話をしてましたが、ホンダPUの非力さも一因でしょうし。

来年、マクラーレンルノートロロッソ・ホンダのスピードの伸びがどうなっているのか、っていうのは興味深いところではあります。マクラーレンのが遅かったら大笑い。

現地観戦した諸々の話は、別記事にて書いてみたいと思います。