大須は萌えているか?

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パッケージ vs ダウンロード

気の迷いでPSP goを買って以来、PSPのゲームはなるべくダウンロード版を購入するようにしてます。で、今後リリースが噂されているPSP2でもPSP goの流れを汲んでダウンロード版のみの展開となる、てな噂が流れてたりしましたが、ここに来てちょっと気になる記事が。

PSP go を発売した理由のひとつは、消費者の行動がどう変化してゆくのかを学ぶためでした。PSP goこそユーザーの求める製品だというシグナルを受信していたのです。しかし、消費者はパッケージメディアのライブラリを好むことを理解すべきでした」

via: ソニー幹部、PSP goの教訓を語る

上記のコメントはSCEEのCEOのコメントとのことですが、PSP goを投入して得られた結論が「消費者はパッケージメディアのライブラリを好む」。うーむ。これはPSP2にも何らかの影響がある話なんですかねぇ。個人的にはダウンロード版ソフトをちょいちょい買ってみて、「ダウンロード版でいいじゃん」という結論に達したのですが、世間的にはそうでもない感じみたいで。

ダウンロード版のメリットって物理的にスペースを取らない、光学ディスクより読み込みが速い、とかいくつかありますが、私が一番気に入ってるのは「たくさんのゲームをゲーム機本体に入れて持ち歩けること」。出先でもそのときの気分でプレイするゲームをぱっと選べるのは便利だと思うんですけど。

音楽なんかだとこのメリットがすんなり受け入れられて、iPodをはじめとするシリコンオーディオが市場を席巻するコトになったワケなんですけど、PSPゲームだとここまで鳴かず飛ばずなのはなんでなのかなぁ、という気もします。しかし、よくよく考えてみると音楽とPSPゲームの違いをいくつか挙げることもできますね。

コンテンツのボリューム

音楽だと、1曲の長さは5分前後。アルバム1枚でも1時間程度。コンテンツを消費する時間が短いので、「よりたくさん持ち歩きたい」というニーズが強い。しかし、ゲームの場合1つのゲームをクリアするまでに費やされる時間がヘタすりゃ数十時間に及んだりするワケです。それに複数のゲームを同時並行でプレイするようなユーザーは全体から見ると少数派でしょう。なので、「たくさん持ち歩きたい」というニーズが発生しにくいのかも。

パッケージを買っても使えるiPod、買ったら使えないPSP go

例えばiPodの場合、音楽をデータとしてiTunes Storeで購入しても良いですし、お店でCD買ってきて、それをリッピングしてiPodに入れるコトもできます。つまりユーザーがパッケージをデータ化して利用できるワケです。これによってパッケージじゃなきゃヤだというユーザーもすんなりiPodを受け入れるコトができたし、過去に買ったCDも無駄にせず済んだし、iTunes Storeで売られてない曲でもCD買ってくれば良いし、段階的にダウンロード版を試してみるというコトもできたワケです。

ダウンロード版にメリットがあるとしても、いきなりそれに全面移行しろと言われれば、そりゃ抵抗感ありますよね。まぁ大容量メモリースティックを差したPSP-3000なら、パッケージでもダウンロードでもどんと来いなハズなんですけどね?

お買い得感

音楽の場合、ダウンロード版の最大のメリットは曲をバラで購入できること。一曲の値段と考えるとべらぼうに安いとまでは思えませんが、シングルCD買うよりは余程安いので「お買い得」な印象があるんですよね。もちろんアルバム単位でまとめて購入した場合も安くなってて、iTunesだとCDの2/3くらいの値段で買えるワケです。

しかしPSPゲームの場合、お買い得感がほとんど無い。例えば最近私が延々プレイしてたMETAL GEAR SOLID PEACE WALKERだと、UMD版だと5,229円、ダウンロード版だと4,700円となってます。パッケージの1/10しか安くなってません。これならパッケージ買ってクリア後中古で売った方がお得。

そんなこんなで

3つばかし違いを挙げてみましたが、こうして考えてみると「消費者はパッケージメディアのライブラリを好む」というより、ダウンロード版の存在を魅力的なものにできてないだけ、って気もしてきます。願わくば、「ダウンロード版、売れるかな?どうかな?」ではなく「ダウンロード版を売ってやるぜ!」みたいな強い意志で臨んで欲しいところなんですが・・・。このへん、SonyAppleになれない理由のひとつかな、って気もします。