大須は萌えているか?

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鰻屋さんでちょっと感心した話

知り合いのところに行ったついでに、常滑にある評判だという「たま川」っていう鰻屋さんに行ったんですけど。ファーストフードやラーメン的なモノ以外で外食するなんてどんだけぶりなんだか見当すらつきません。

で、その鰻屋さん、確かにずいぶん混んでいる。ていうか行列できてる。ただ、先に味の話をすると、ぶっちゃけ鰻そのものの味は可もなく不可もない感じ。そりゃもちろんスーパーで売ってる鰻よりははるかに美味しいのですけど、鰻専門店の味としたらんー、まぁ、こんなもんすかねぇ的な。そして値段も特段安いワケでもない。

でも混んでる。

それはなんでだろうって話なんですけど、このお店気が利いてるなー、と思ったポイントがいくつかありまして。

まず、鰻丼って並・上・特上とかって種類があるワケですけど、これの違いがとても明確。乗ってる鰻の量の違い。で、並だと何切れ、上だと何切れ乗ってます、みたいなコトがメニューに書いてある。店員さんに確認したら、量が違うだけで、並でも特上でも鰻や器自体はまったく同じだそうで。わかりやすい。あ、あと特上だと肝吸いが付いてくるとかって違いはあったかも。

それから、ご飯の量が無料で増やせる。「特盛」で注文すると600g盛ってくれる。もちろん女性向けに小盛にすることもできる。これもちゃんとメニューに小盛だと何g、並盛だと何gと書いてある。わかりやすい。

あと、鰻というのは炭火で焼くモノなのであり、「ガスで焼いた鰻なんて鰻じゃねえんだ」と美味しんぼ第三巻「炭火の魔力」で登場した板前さんも仰っているワケなんですけど、やはり鰻を食べに行ったとき少々ネックになるのが注文してからの待ち時間が結構長いこと。

そこでこのお店、漬け物のバイキングなるものをやってました。注文したあと、鰻が出てくるまで漬け物でも食べててね、という話。なんだ漬け物かよ、という気もするんですが、実際覗いてみると20種類くらいの漬け物が用意されてて、なんだかかなり気合いが入ってます。

そうするとついつい漬け物をあれこれ食べ比べてみたりして、なんだかんだで良い時間つぶしになるワケで。しかも漬け物食べてるとなんだか日本酒でも飲みたくなるのが人情であり、ついお酒を注文してしまったりもするワケです。漬け物をフリーで提供することで、客にしてみればちょっとお得な感じがする + 良い時間つぶしになる、そしてお店は飲み物で稼ぐという仕組み。なるほど。

鰻の味そのものは可もなく不可もない(しつこい)程度でも、それ以外の部分をちょっと工夫することで繁盛するモノなのだなぁ、となんだか感心。鰻屋さんも創意工夫が求められる時代ってコトなんでしょうか。