接戦と言えば接戦だった、F1モナコGP決勝。
決勝結果:
FORMULA 1 GRAND PRIX DE MONACO 2012 - The Official F1 Website
決勝後ドライバーコメント:
Race - selected team and driver quotes - The Official F1 Website
決勝後記者会見:
FIA post-race press conference - Monaco - The Official F1 Website
トップ争いは粛々
リザルトだけ見ると、1位ウェバーから3位アロンソまでの差が0.9秒、6位のマッサまででも6.1秒という超大接戦。しかし見方を変えると、抜くに抜けない非常にモナコらしいレースとも言えるかな、と。ましてや、タイヤマネージメントが重視される今年のF1、ただでさえリスキーなモナコで追い抜き仕掛けて、タイヤに余計なダメージを与えたくなんてありません。
しかも、今回は1ストップ作戦を採用したチームが多かったですしね。天気予報の「降る降る詐欺」にやられた結果でもあるんですけど。長い周回に渡ってタイヤを労らなきゃいけないんだから、そら慎重にもなろうというもの。序盤露骨にペースを抑えて、ピットストップ前にプッシュする余力を残していたアロンソなんかはわかりやすい例ですね。
結果として雨が降らないまま、どのチームも決め手を欠いたままポールポジションからスタートしたウェバーがガッチリとトップを堅持し優勝。一度モナコの勝利を味わっていることもあってか、ずっとロズベルグらに貼り付かれつつも冷静にレースをコントロールしましたね。
トップ集団の中で意外性のあった存在といえば、9番手スタートから4位まで追い上げたベッテル。あとは1回目のピットまで引っ張っている間に雨が降っていればね、奇跡の8台抜き勝利もあり得たんですけど。
でもまー、とにかくこれで6人目のウイナー誕生ですよ。なんなんですかね今年のF1。でも、チームとしてはレッドブルが今季初の「2勝目」を挙げたのはさすがチャンピオンチームというか。今季は地味な存在のままずるずる行ってしまうかとも思ったんですが、地力ありますね。
一方で今季チャンピオンの最右翼と思ってたマクラーレンはずるずると後退傾向。ハミルトン、バトン共にここ3戦表彰台に立ててません。そしてくそみそだったはずのフェラーリは息を吹き返しつつあるような雰囲気。なんだかんだでアロンソがポイントリーダーだし。うーん、ほんとに読めないシーズンだなぁ……。
1コーナーの混乱とか
期待していた可夢偉は、スタート直後にスピンしたグロージャンのマシンに乗り上げてしまい、早々にリタイア。なんということでしょう。
ていうか、今宮さんがコメントしていたようにグロージャンはスタートで「やらかす」傾向が強いっぽいですね。ミハエルとの接触はグロージャンに非があるっぽいし。レーシングアクシデントの範囲ではあるものの。今回、グロージャンはガチで優勝狙えるレベルのマシンを持っていただけにホントもったいない話ではあるんですが、やっぱりまだ経験不足の感は否めないですねぇ。
チームメイトのライコネンはこれまた「降る降る詐欺」の犠牲になってしまい、途中渋滞を作っちゃったりしながらの9位がやっと。ロータス・ルノーは予選までの勢いと、決勝の落差が大きいレースだったなぁ。あとミハエルもだけど。
トロロッソがチャレンジングだった
あと、結果には結びつかなかったんですが、トロロッソのリカルドはオプションタイヤ(スーパーソフト)でスタートして、なんと40周目までピットストップを引っ張るという作戦はモナコならではって感じで面白かったですね。よくもたせたなぁ。最終的にリタイヤしちゃったのは残念。
ヴェルニュは最後にインターミディエイトに交換するギャンブルに出たものの、思ったより雨が降らず。彼の場合、ゴールまでまだ周回が残っている段階でタイヤが終わってしまい、ギャンブルに出ざるを得ないという事情もあったようですが。どうせドライタイヤに換えても入賞の目は無いんだから、雨に賭けとけ的な。
どちらも、雨が来ていれば面白かったんですけどね。スタートが30分でも遅ければ、全然違うレースになってた可能性はありましたねー。