大須は萌えているか?

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アノニマスの仮面が気になって『Vフォー・ヴェンデッタ』を観てみた

※ちょっと映画のネタバレあり

映画なんてものをロクに観ない私ですが、最近なんとなく洋画のBDを買ってみたりしました。

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ワーナー・ホーム・ビデオ

2006年公開の『Vフォー・ヴェンデッタ』。『マトリックス』のウォシャウスキー兄弟が脚本書いてる映画ですね。まぁ観てみたくなった理由は言わずもがな、最近話題になってたハッカー集団「アノニマス」の仮面に興味が湧いたからなんですが!

つまりは、「アノニマス」の仮面の元ネタがこの『Vフォー・ヴェンデッタ』というワケで。元々は80年代にイギリスで連載されていたコミックで、それが2006年に映画化され、国際的にも有名になったと。

Vフォー・ヴェンデッタ』の主人公「V」がこの仮面を被っているんですけど、この仮面のモチーフはガイ・フォークスという歴史上の人物に由来するもの。

ガイ・フォークス - Wikipedia

簡単に言えば、17世紀のイギリスでカトリックに対する弾圧に反発して国王に対するテロ行為に加担したものの、露見しちゃって捕まっちゃって処刑されちゃった人なんですけど、反政府運動のシンボルとして英雄視されてもいるみたいで。ガイ・フォークスが逮捕されたのが1605年11月5日、そして今でもイギリスでは11月5日に「ガイ・フォークス・ナイト」というお祭り(?)まで行われているそうです。

映画の『Vフォー・ヴェンデッタ』の舞台は近未来のイギリス。なぜか第三次世界大戦が起きてしかもアメリカが負けちゃったらしく、イギリスが独裁国家と化してたりします。そして国家に対し、ガイ・フォークスの仮面を被った謎の男「V」が反旗を翻す、というお話。

……ちなみに「V」を演じているのは、『マトリックス』のエージェント・スミスでお馴染みヒューゴ・ウィーヴィングだそうなんですが、映画全編に渡り一度も素顔が映らないので言われないとわかりません。

「V」は大衆に政府に抗うことの理念を訴え、共闘を求めたりもしてますが、しかし彼のやってるコトはテロ行為であり、実は個人的な復讐劇でもあります。「V」が単純なヒーローとして描かれていないところがミソかなと。

そのシンボルである仮面をアノニマスのメンバーが被っているのは、自分たちの存在に対する皮肉なのか、その仮面を見た人々が各々で考えるコトを求めているのか、はたまた「Vかっけー」というミーハー心によるものなのか。

BDの特典映像を観ると、ジェームズ・マクティーグ監督が「Vの仮面はガイ・フォークスとピエロを足したようなデザイン」みたいなコメントしてたんですけど、反体制の道化として話題を振りまき、問題提起をするっていうのが「V」と「アノニマス」の共通項でしょうか。

問題提起とお膳立てはするけど、最後に決断するのはみんなだよ、みたいな。まぁでも、とりあえずF1公式サイトとかにクラックするのは頼むからやめてくれやがりなさいと思いますけどね、ええ。

ちなみに、映画の中ではロンドン市民に決起を促すべく、「V」がガイ・フォークスの仮面を大量にロンドンのご家庭に送りつける場面があるんですが、残念ながら今現在のこの世界では仮面をタダでくれる人はおりませんで、お金出して買うしかありません。

しかし、Amazonマーケットプレイスの値段を見てみると、カスタマーレビューのコメントによれば数ヶ月前は500円だったものが、最近アノニマスが話題になってから1,000円になり、そ現在さらに1,300~1,400円くらいに値上がりしております。

V for Vendetta Mask / アノニマス/ガイ・フォークス 仮面 マスク
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Rubies

独裁主義の論理も恐ろしいけど、資本主義の論理も恐ろしいよ!