大須は萌えているか?

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F1を布教するにはまず体験から

はてなブックマーク経由でこんな記事↓を読んで。

【F1入門】F1マニアはどのように一年を楽しむのか。 乱れなよ、そして召されなよ

去年表彰台まで登った小林可夢偉がシートを獲得するコトができず、地上波放送も無く、と日本のF1は今けっこうヤバい状況にあります。んでもって、鈴鹿の開催契約もフジテレビの放送契約も今シーズンで期間満了するんだよね。もしずるずるとF1人気が下がり続けて行った日には、最悪これらの鈴鹿やフジテレビの契約も更新されず日本のF1終了、てなコトも有り得ない話じゃない。

なので、F1をマニアだけのものにせず、より多くの人に伝わる言葉で紹介していこうという試みは素晴らしいコトだと思います。……んが、その一方でF1の魅力を言葉で伝えるのって難しいよなぁ、なんてコトを感じてて。これはモータースポーツ全般に言えるコトなんですけど、興味ない人から見るとプロのレーシングドライバーたちがコクピットでどれだけスゴイことをやってのけてるかがわからないんですよ。

プロスポーツの魅力って、やっぱりその選手たちが素人からすると考えられないような技術を駆使して戦うところにあるワケじゃないですか。んで、野球とかサッカーというのはその技術のスゴさというのが伝わりやすいんですよね。なぜかって、学校とかで実際にやったコトある人がたくさん居るから。自分がやったコトあるからこそ、プロの試合を見ると自分が到底できないようなコトをやってのけている、というコトがよくわかるワケです。

そこいくとモータースポーツって、ふつうやらないじゃないですか。でもまー特に地方とか住んでると、ハタチ前後になったら免許取るじゃないですか。んで高速道路とかでアクセルをポンと踏むとスピードがびゅーんって出るじゃないですか。でもそれって特段技術が要ることじゃないし、別に疲れもしないじゃないですか。

そういうクルマの運転の延長線上でモータースポーツを見ちゃう人も結構居て、「あれってクルマ運転してるだけだからそこまで疲れないでしょ?」なんてコトを仰る方もいらっしゃるワケじゃないですか。

ここがね、モータースポーツ人気を高める上でのネックだと思うんですよね。

F1を始めとするモータースポーツの魅力を伝えるのに一番良いのは、まずモータースポーツを「体験」してもらうこと。閉鎖されたコースで、タイムを削るために運転するというのがどういうコトなのか。別にサーキット走行用にフルチューンしたクルマじゃないくていいんです。普通のクルマでジムカーナやってもいいし、レンタルカートとかでもいい。むしろ、カートの方がフォーミュラカーに近い。小さなカートでも、公道で普通に運転するのとはまったく違う景色が見えるワケですよ。

レンタルカートがあるミニサーキットなんかが近場にあれば足を運んでみるのもいいし、オフシーズンに自動車メーカーがやってるモータースポーツイベントなんかでもいろんな体験走行ができたりしますね。私も以前知り合いに誘われてトヨタのイベントに行ってみましたが、かなり楽しめました。

トヨタのモータースポーツフェスに行ってみた その1 - 大須は萌えているか?

んで、自分で体験してみると、目一杯プッシュしながらマシンをコントロールするコトの難しさがわかるし、とんでもなく疲れるってコトもわかります。そうしてF1を観てみると、「あ、こいつらとんでもねえコトやってるな」と思えるんじゃないかなぁと。

F1のメカニカルな部分やレギュレーションをわかりやすく解説するというのもファンを増やすひとつの手なんですが、たぶんそういうのに食いつく人はほっといても興味を持つんじゃないかなぁと思うんですよね。レースなんて基本的に一番最初にチェッカー受けたヤツの勝ちなので、あとの細かいルールは観ながらなんとなく覚えりゃいいんです。

それよりもまず、自分で乗ってみようぜ!っていう。友人をカートに誘って、乗せて、楽しいって言ったならソイツはF1道にきっと引きずり込めます。