大須は萌えているか?

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ドラマ『アオイホノオ』を観ると『イデオン』が観たくなる

先日、ドラマ『アオイホノオ』のBlu-ray boxを購入してしまったのですが。

ていうか、日本のドラマのBDって買うの初めてです。それくらい、原作のテイストを活かしつつ実写ならではの空気感も併せ持った良いドラマだったなぁと。あと、主演の柳楽優弥の顔芸がハンパない。

それはさておき、アオイホノオを観ていると、なんか『イデオン』を観たくなってくるのです。富野由悠季(当時は喜幸か)監督の『伝説巨神イデオン』。私、富野監督はガンダムシリーズを一通り観ているだけで、イデオンとかは観たコト無かったんですよね。

アオイホノオには他にもあだち充やら高橋留美子やら松本零士やらの多数の実在するマンガ・アニメ作品が登場するワケですが、個人的には妙にイデオンが気になって仕方ない。というのは、劇中でイデオンが焔モユルと庵野ヒデアキを対比するための道具として効果的に使われているからなんですよね。

焔はガンダムにはどっぷりハマっている様子が見てとれるものの、イデオンにはあまり興味が無さそう。それは、2話で本屋のおばちゃんにイデオンの説明を求められ、内容の説明が出来ない……というシーンに表れています。

一方庵野は、イデオンも高く評価している様子。それを表しているのが、9話の岡田トシオ邸での会話ですね。

庵野「岡田さん、彼らはちゃんと基礎は出来ているんですか?」
岡田「基礎?そらちゃんとした技術を持ってるよ」
庵野「いやそういうことではなく。そういうことでもあるにはあるんですが」
岡田「なんなん?」
庵野「例えば……『イデオン』は全話ちゃんと観てるのか、とか」
岡田「『イデオン』……『伝説巨神イデオン』やな?」
庵野「ええ」
岡田「……『ガンダム』やったらあかん?」
庵野「いや『ガンダム』は常識として。富野さんならむしろ……『イデオン』」
岡田「……わかった。むしろ『イデオン』なんやな?」

その後、庵野が持参したイデオン全話分のビデオ上映会が開催される流れに。そしてその直後には、焔の下宿に劇場版ガンダムの試写会に行った2人がパンフレットを持参し、焔が悔しがるというシーンがある訳です。庵野が「常識」とまで言い切ったガンダムに留まっている焔と、その先にあるイデオンも当然押さえるべき基礎であるという庵野

この時庵野は、ガンダムという作品単体ではなく、富野由悠季というクリエイターに注目していたからこそ、「富野さんならむしろイデオン」なんですよね。一方で焔は、あくまでガンダムという作品単体で評価していたため、イデオンにはあまりピンときていなかったんじゃないかと。そしてこの焔の目線は、同様にガンダムしか観たコトの無い私の目線とも重なるワケです。

原作マンガにもこれらのシーンはあるんですが、焔がガンダムのパンフレット見て悔しがるシーンは8巻、庵野イデオンのビデオ上映会を開催するシーンは9巻と、連続したエピソードにはなっていないでんすよね。ドラマでは庵野と焔のエピソードを繋ぐことで、よりイデオンが印象的なモノになっているなぁと。

なので、ドラマのこのシーンを観ると、「イデオンを観なきゃいけないんじゃないか」という気がしてきてしまうワケです。いやなんか、この庵野のセリフを聞くに、恐らくイデオン富野由悠季の作家性がガンダムより更に色濃く反映された作品だと推察されるワケじゃないですか。今まさに富野監督の新しいガンダム『Gのレコンギスタ』を観ていると、なんかやっぱ独特だなーと思うワケですよ。キャラクターの設定だとか、台詞回しだとか。改めてこの富野由悠季という人の作品を理解しようと思った場合、イデオンは観るべきなんじゃないかと。そんなふうに思ってしまったワケです。

ついでに言うと、今期やってるアニメ『SHIROBAKO』6話でもイデオンネタ出てくるじゃないですか。まー正確には『イデポン』ですけど。でもあの話、ちゃんとイデオンぽいBGMまで用意したりして、なんかスタッフの愛のよーなものを感じたワケですよ。なんか板野一郎ガンダムイデオン出世作となり、その後マクロスの「板野サーカス」へと繋がる)っぽい人まで登場してるし。SHIROBAKOスタッフにも『イデオン』好きな人が多いのかなぁ、とか。

このアオイホノオSHIROBAKOを立て続けに観てしまうと、「……むしろ『イデオン』なんやな?」と思ってしまうワケですよ。

とりあえずバンダイチャンネルで1話が無料だったんで観てみたんですが、とりあえず分かったのは

  • 主人公がアフロ
  • イデオンが気まぐれすぎる

という2点くらいでしょうか。ただ、初っぱなから戦闘で人死にが出たりして、1話からなかなかハードな物語を予感させます。ただ、最近今期放映されてるアニメも録り溜めっぱなしになってたりするので、なんとか年末までに消化して、連休はダラダラとイデオン観て過ごせたら良いなぁ、と思ったりしております。

アオイホノオ Blu-ray BOX(5枚組)
リエーター情報なし
東宝