大須は萌えているか?

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春の北海道縦断ツアー その2:士別~稚内~宗谷岬~旭川

※この記事は、「春の北海道縦断ツアー その1:千歳~美瑛~士別」の続きです。

士別〜稚内

士別で宿泊したホテルは素泊まりだったので、前日にコンビニで買っといたおにぎりとサンドイッチが朝食。無論セイコーマートです。

旅行二日目は日本の最北端である宗谷岬を目指しますが、国道40号を北上するのではなく、国道239号を西へ向かいます。霧立峠を越えて苫前・羽幌の方へ抜けて、日本海側を北上するルート。なお、士別の市街から出てしばらく進むとトヨタの試験場があったりもします。寒冷地仕様のテストとかするんですかね。

霧立峠は特になにがあるワケでも無いんですが、やはり長距離ドライブには峠道が無くては(?)。とはいえ、さすが北海道というべきか、かなり走りやすい峠道ですけどね。昔インプレッサでも走った記憶がありますが、すげー勢いでバイクにぶち抜かれて驚いた覚えが。

峠道の道路沿いや山の上にはかなり雪が残っており、雪山の中を駆け抜けていくような感覚は愛知県民的にはかなり新鮮。

日本海側に出ると、いよいよオロロンラインに合流。北海道に来て、一番走りたかった道ですね。特に、天塩川を越えて利尻島が近づいてくる辺りは最高。道路沿いに並ぶ風力発電の風車も良いですし、

なんといっても北海道ならではの延々と続く直線区間がステキ。

信号なんて全くない、どこまでも真っ直ぐに伸びる道。右手には原野、左手には海。そしてだんだん大きく見えてくる利尻富士。至福であります。

羽幌の辺りではかなり曇っていたんですが、北に進むにつれ晴れてきたのもラッキーでしたね。この景色見られただけでも、北海道に来た甲斐があるというもの。

稚内の市街に入る手前で、また宗谷本線の駅に寄り道してみました。抜海(ばっかい)って駅。

この駅は「日本最北端の無人駅」なんだそうで。 これより北にある駅は、南稚内稚内の2つだけ。でも、最北端の無人駅にしては立派な駅舎ですよね(前日見物した北剣淵駅のせいで感覚が狂っている)。

そしてもう少しクルマを走らせて、稚内に到着。昔宗谷岬に行ったときにも稚内駅には寄ってるはずなんですけど、こんなキレイな駅だったっけ?

天気も良かったので駐車場にクルマを駐めて少しぶらぶらしたんですが、港の奥に何やらやたら長い回廊めいたものが。

これ、「稚内港北防波堤ドーム」と言うそうで、元は稚内樺太間の定期船発着所として昭和11年に完成したものだそう。南樺太が日本の領地だった時代の名残か……。昭和50年代に改修されて今の形になったようですが、しかしやたら立派ですねコレ。端から端までダッシュしたら死にそう。

稚内宗谷岬

防波堤ドームをしばし眺めたあとは、再び宗谷岬へを目指します。岬へ通じる国道238号線沿いには日本最北端のコンビニであるセイコーマートみいそ店があるので、ここで昼飯を買い込みました。比喩抜きで、北海道に居る限りセイコーマートからは逃れられません。

この国道238号も、道沿いに空港があったり、その空港の向こうに利尻富士が見えたりしてステキ。

宗谷岬に到着するちょっと手前で、右手にある県道を入っていくと宗谷丘陵のまっただ中を走って行くコトができます。ここの眺望がまた好きでして。

ここ、案外穴場なのかわかりませんが、宗谷岬に比べると訪れる人がまばら。落ち着いた雰囲気の場所なので、ついでに駐車帯でクルマを駐めて、景色を眺めながらセイコーマートで買ったお弁当食べました。

そして丘陵から坂を下って、宗谷岬に到着。実に久しぶりの日本最北端。にしても、最北端のモニュメント前で記念撮影する人が多すぎて、誰も居ないタイミングで写真が撮れない……!

とりあえず、モニュメントの裏側から海の写真撮っておきました。

それから間宮林蔵

艦これでもお馴染み給糧艦・間宮の名前は樺太ユーラシア大陸の間にある間宮海峡から取られており、さらにその海峡の名前の元になっているのが間宮林蔵であるワケで、艦これ提督としてはリスペクトしないワケにはいきません(?)。

艦これといえば、宗谷岬には他にも海軍がらみのものが。こちら↓は明治時代に築かれたという海軍の望楼。

千島樺太交換条約により樺太がすべてロシア領となって以降、ロシアのバルチック艦隊の動きを警戒する役割を果たしていたそうな(日露戦争後、南樺太が日本に割譲され太平洋戦争終結まで日本が領有)。第二次大戦中には、対潜水艦監視基地としても使われたとのこと。で、その近くには海軍の戦没者慰霊碑も。

米潜水艦の魚雷により爆沈した「第112号海防艦」の慰霊碑だそう。艦これでも海防艦が実装されましたが、この「第112号海防艦」は丁型海防艦と呼ばれる、大戦後半の戦況が悪化していく中で大量生産をするために、占守や択捉よりもさらに簡略化された艦とのことで。

その慰霊碑の隣には、日米双方の戦没者の遺族により建立されたという「平和の碑」も。宗谷海峡に沈んだ米潜水艦もあるんですね。

そういや、これらの碑の近くにある大きな「祈りの塔」も、大韓航空機撃墜事故の慰霊碑なんですよねぇ。

日本最北端の地というコトは、すぐ近くに国境もあるワケで。悲劇も含め、様々な歴史を抱えた場所でもありますね、ここは。

宗谷岬旭川

この日は旭川に宿を取っていたので、また南へと戻ります。今度は宗谷本線と併走するように走る、国道40号経由で。以前に2度宗谷岬に来たときは、いずれもオロロンラインで北上してきて、帰りは道東を目指して浜頓別方面へ向かったので、実は稚内から国道40号を走るのは初めて。

今回も余裕があれば道東の納沙布岬を目指したいところではあったんですが、時間的に厳しい&一人で運転するには距離が長すぎね?というコトで断念しました。代わりに、名前がよく似ているノシャップ岬に寄りました。

しかしこの国道40号もなかなか良い道で、山あり林あり牧場ありと、オロロンラインとはまた違った北海道の風情を楽しめる感じ。しかし田舎道だと油断しているとしっかり警察は居て、対向車線でちょうど覆面パトが速度超過のクルマをサイレン鳴らして捕まえる心温まるシーンを目撃したりもしました。私はもちろん安全運転ですとも、そりゃあもう。

そして道すがら、宗谷本線の徳満駅の近くにある宮ノ台展望台に寄ってみました。

ここ、オロロンラインと国道40号の間に広がる広大な「サロベツ原野」を見渡せるという場所。昔、原野の中にあるビジターセンターの展望台から景色を眺めたコトはあったんですが、こっちの方が眺めが良いというコトで寄ってみました。で、この眺望。でっかいどう……。

天気が良ければここから利尻富士も見えるみたいなんですが、ちょっと雲が多くて見えなかったなぁ。

そしてさらに南下して、名寄の手前まで来たところでちょっと国道から逸れて、宗谷本線の北星(ほくせい)という駅に寄り道。ここも味のある駅として、その筋の方々には人気があるみたいで。

確かに味がある……というか、ここも駅周辺に見事なまでに民家がほとんど無いですね……。(↓写真奥に駐まってるクルマは自分が乗ってきたレンタカー)

てか、この待合所の「毛織の★北紡」と書かれた真っ赤な看板がやたら浮いてる。しかしインパクトは強烈。

ネットで見た写真だと、もっと駅周辺に草木が生い茂っていた感じだったんですが、農家の方が手入れしたんでしょうか、かなりスッキリしてました。北剣淵駅もそうでしたが、なんでこんな何も無いところに駅作ったんだろうな……それとも昔は集落があったのかな……。

ついでに、北星駅の隣の智恵文(ちえぶん)駅も通りがかったので寄ってみたんですが、こちらの方が待合所が近代的です(?)。

しかし、どんな小さな無人駅でも必ずドアと屋根が付いた待合所があるのは、そうじゃないと冬期はシャレにならないからなんでしょうね……。

旭川のホテルにチェックインしたときには日も暮れており、かつ運転しっぱなしで疲れてたので、夕食はホテルの近くにあった旭川ラーメンの「蜂屋 五条創業店」ってお店で済ませました。焦がしたラードが入ってて、癖のある香りがなかなかステキ。

……てか、あとで調べたらこのお店、旭川ラーメンのお店としてはかなりの有名店らしい。確かに個性的で美味かったです。

……つづく。