大須は萌えているか?

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F1[17] シンガポールGP 決勝

たまにねー、こういう予想のナナメ上をカッ飛んで行くような展開があるんだよねー。F1シンガポールGP決勝。

スタート即全滅

スタート直後に、まさかのフェラーリ2台が同士討ち。とはいえ、間にフェルスタッペンをサンドイッチする形ですが。シグナルブラックアウトの直後、ベッテルとフェルスタッペンは同じくらいの蹴り出し、そしてライコネンが最高のスタートを決めたコトが悲劇を招いた格好ですね。

フェルスタッペンに1コーナーのイン側を取らせまいと左に寄せて牽制してくるベッテルを見て、フェルスタッペンが少しだけ左にマシンを向けたところ、さらにそのイン側に居たライコネンのマシンと接触。バランスを崩したライコネンはそのままベッテルと衝突し、コントロールを失ったライコネンは1コーナーでフェルスタッペンとアロンソを巻き添えにしながらコースアウト。

ここでフェルスタッペンとライコネンはリタイヤとなり、左サイドに大きなダメージを負ったベッテルもその後単独スピンしてノーズも破損、ピットに戻ってリタイヤ。アロンソはしばらく走行を続けたものの、エキゾーストに大きなダメージを負ってMGU-Hが機能しなくなりリタイヤ。

Race Vettel Verstappen Raikkonen out after chaotic wet start(動画)

フェルスタッペンが接触直後に無線でダメージを受けたコトを報告しようとしたら、さらにそこへライコネンに突っ込まれて「I got damage, got damage……! ohhhh!」みたいに言ってるのが、憤懣やるかたない感じが伝わってきて良かったです(?)。

フェラーリにしてみれば、終盤戦へ向けてのチャンピオンシップを考えると絶対に落とせないレースを最悪の形で失ったワケで、これはもう「やっちまいましたなぁ」としか言いようが無いワケです。フェルスタッペンはベッテルの不用意な牽制を批判しているようですが、今回に関しては彼の言うコトが正論じゃないかなぁ。

I think it wasn’t the smartest move and you can’t make excuses for it when you are fighting for a world championship.

via: Max Verstappen : What the teams said - race day in Singapore

ベッテルは予選で最高の仕事をして見せただけに、尚更「勝たねば」という気持ちは強かったと思われます。そんな中、スタート前に降り出した雨も手伝って、フェルスタッペンに前に行かれるワケにはいかない、って気持ちが強く出過ぎたのかもなぁ、とか。

盤石のハミルトン

一方のハミルトンは、5番手スタートだったのがむしろ幸いしてスタートの混乱には巻き込まれずに済み、3コーナーを立ち上がった段階でベッテルに次ぐ2番手に。そしてすぐにベッテルがスピンしてしまったため、あっという間にトップの座を奪取。

ドライの予選ではフェラーリレッドブルに対して明らかにパフォーマンスが劣っていたメルセデスですが、インターミディエイトを履いたハミルトンはリカルドを寄せ付けない走り。レッドブルはインターとの相性がイマイチだったのもあるようで。リカルドが新しいインターに履き替えたあとも、古いタイヤ履き続けてるハミルトンのタイムに及びませんでしたしね。

ドライになったらもう少しリカルド食いつけるかな、とも思ったんですが、エリクソンのスピンでセーフティカー入って差がチャラになったあとも、付け入る隙を与えませんでしたねぇ。終盤、もっとリカルドが絡む展開を期待したんじゃが……。ウェット・ドライどちらのコンディションでもリカルドを封じきったハミルトンの完勝。

まぁ、リカルドはギヤボックスにトラブルを抱えていて、ずっとそれを庇いながらレースをしていたというのもあるようですけども。やっぱりレッドブルは信頼性が。

The team was asking me to manage the gears through the race and after I learned we had a leak and were losing oil pressure in the gearbox from early on.

via: Daniel Ricciardo : What the teams said - race day in Singapore

にしても、予選で最高のパフォーマンスを見せたベッテルがあっという間に姿を消し、土曜日まったく目立てなかったハミルトンが抜群のパフォーマンスを発揮するというのも面白い話ではあります。チャンピオンシップを考えると、あまり面白い話ではないんですけども。

今回の結果がチャンピオンシップに与えた影響は大きいですし、おそらくあとはこのままハミルトンが突っ走るやろなぁ、という気がしてならないんですが、ただまー今回のように何が起きるか分からないのがレースですので、あまり断定的なコトは言わない方が良さげ?

そのほか

今回は4位のサインツ、6位のパーマー、7位のバンドーンの3人がそれぞれ自己最高位の記録を更新。パーマー、ようやく今季初入賞すなぁ。ただ、ルノーはもう来季ヒュルケンベルグサインツのラインナップで決まっちゃってるので、パーマーの居場所はもう無いワケですが……。そのサインツが、パーマーより上の順位で自己最高位フィニッシュしているのも、なんか皮肉めいている感じもします。

バンドーンが7位フィニッシュしたコトを考えると、アロンソが生き残っていれば……という気もしてしまいますが、なんか今のアロンソはいろいろ見放されちゃってる感があるというか、アロンソ自身にえもいわれぬ残念感があるんですよね……。