大須は萌えているか?

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A180(W177)を1000km乗った時点での雑感

納車から2週間チョイが経過したウチのA180(W177)ですが、その後いきなりエンジン警告灯が点くだとかセンサーがぶっ壊れるといったトラブルも起きて居らず、オドメーターも1000kmを超えました。年始に遠乗り主体だったせいもあってか、燃費はざっくり15~16km/lくらい。チョイ乗り主体になるともっと落ちるでしょうけど、感覚的にはW176よりちょっと良くなったなあ、くらい。まあ排気量は減ってるわけだしな。

ただ、乗ってて感じるのは、走行モードが「コンフォート」の場合でも、W176よりエンジン回し気味な制御している感じする。W176は「エコ」が基本だったせいもあるのかも知れませんけど。その分踏み始めから軽快な加速をするんですが、交差点を曲がるときにアクセルをクイッと踏んだら思いの外エンジンが回ってしまい、ギクシャクしてしまうコトもあったり。W176がもっさり気味なアクセル制御していたクルマだったので、このキャラクターの違いはまだ慣れない。むしろ、その前にウチのかーちゃんが乗ってたプジョー207を思い出すような感覚。街乗りのシフト制御自体、W176より洗練された印象は無いですねえ。

もうちょっと走行距離伸ばしたら、スポーツモードとかも試してみますかね。

MBUXの音声認識は……

このクルマで一番注目度が高いであろう機能、MBUXの音声認識機能については、過度の期待はしないほうが良いですGoogleアシスタントAmazon Alexaくらいのクオリティを期待すると肩すかしを食います、少なくともこの記事書いている今時点では。

音声認識のトリガーとなる「ハイ、メルセデス」はかなりよく認識してくれます。Aクラスって遮音性は同じクラスの国産車並みでしかありませんが、走行中でもほぼきっちり拾ってくれます。ていうか、「ハイ」を付けなくても拾ってくれちゃうもんだから、会話の中で「メルセデス」って言っちゃうと反応しちゃいます。これはこれでどうなのよ(「キャンセル」とか「終了」っていうと対話モードを中止できる)。

対話モードで「○○へ行きたい」っていうと、それにマッチする目的地の候補をピックアップしてくれるんですが、聞き取りの精度がそこまで高いとは言えません(全然違う単語として解釈されたり、「もう一度お願いします」みたいに聞き返されたり)。これは個人差もありそうだけど……。最近、Alexaなんかは音声認識の精度がかなり良くなってきたなーと感じるだけに、ここはまだMBUXの発展途上さを感じるところ。まったく同じことを言っているのに、認識できるときと認識できないときがあるのがねー。

音声認識でナビの経由地(「○○を経由地に設定して」)を追加したり、別ルートを検索させたり(「別ルートを検索して」)もできるので、便利は便利なんですけどね。「自宅へ帰る」とかはだいたい問題なく認識するので、特定の施設名の判別とかが一番のネックかな。県名から言うと認識精度が上がる(「○○県××市の△△に行きたい」)、とも説明書には書いてあった気がしますけど、そんなに変わらん印象。まあ、まだそこまでたくさん試したワケでも無いので、もうしばらく色々試したいところではあります。

音声認識で操作できるのはナビ以外にも色々あって、例えば「ちょっと寒い」って言うとエアコンの温度を上げてくれるっていうのもそうなんですけど、ただエアコンの温度はスイッチひとつで操作できるからね……。

あと、「○○を表示して」と言って中央のディスプレイの表示内容を切り替えるコトができます。ナビとかメディアとか。まーナビもメディアも、センターコンソールのタッチパッド横のスイッチで一発切り替えできるんですけど。ただ、もうちょっと深い階層、例えば「テレビで東海テレビを表示して」とか「Bluetoothのプレイリスト表示して」みたいなのも認識してくれます。「交通情報が聞きたい」って言ったら、ラジオに切り替えてハイウェイラジオ(1620kHz)にチューニングしたのはちょっと感心した。

メーターに表示されるような情報の読み上げも可能で、「今の燃費は?」だとか「今の走行距離は?」とかっていうと、音声で教えてくれます。最初からメーター見ろよ、って説もありますが、ディスプレイの表示内容を違うものにしているときに、ふとクルマに尋ねてみるのも一興、というコトで……。

他にも音楽再生のシャッフルモードのオン・オフだとか、受信可能な放送局の読み上げだとか、意外とやれるコトは多岐にわたるので、「これは認識できるかな?」といろいろ試してみたくなる面白さはあります。そのうち飽きそうだけど。あと、説明書読むと音楽再生時に、曲名や歌手名での検索もできるって書いてあるんですけど、コレが全然上手くいかないのが目下の悩み。Bluetooth接続しているiPhoneに入っている曲は駄目なの?

めちゃくちゃ便利というレベルには達していないけど、走行中でもちょっとややこしい操作をやらせたりできる地味な便利さはある。あと、今後品質が向上していった時への期待値は結構ある、そんな感じですね。

レーダーセーフティパッケージが良い

今回のクルマにはレーダーセーフティパッケージ(⇒ 安全性(パーキングやブレーキアシストなど) - メルセデス・ベンツ Aクラス)が付いているんですけど、これは良いモノですねえ。てか、今までアダプティブクルーズコントロールが付いたクルマすら運転したコト無かったので、高速道路でペダル操作がほとんど要らないという時点でビビる。

アクティブレーンキーピングアシストで車線もトレースしてくれるので、高速道路ではハンドルに手を添えているだけっていう。片手だけ添えていると、手を放していると疑われて警告が出たりしますけど(必ず手は添えた状態でないとダメ)。

高速道路でアクティブステアリングアシストが有効な場合に、ウインカーを点滅させると自動的に車線変更をしてくれるアクティブレーンチェンジングアシストもなかなか優秀。例えばクルーズコントロールの速度を100kmに設定した状態で、走行車線を80kmで走行しているクルマに追従している状態で右ウインカーを出すと、ちゃんと車線変更直前から加速を始め、100kmまで加速しながら車線変更してくれるんですね。

もちろん前のクルマとの車間距離は詰めすぎないように制御されているし、車線変更前に横や斜め後方にクルマが居ないかはセンサーで確認されているし、車線変更を始めるのはウインカー点滅開始後2秒経ってからなので、人間の運転よりよっぽどお行儀が良い。ただ、後方からフェラーリとかが時速250kmとかで突っ込んでくるとたぶんセンサーでも感知できない可能性があるので、ドライバーもサイドミラーは気にしておくべきかとは思います。

これらの機能のおかげでロングドライブ時の精神的負担は軽くなりますねえ。難点があるとしたら、前車追従している状態で高速出口やサービスエリアに入ろうとして、前方が開けたときに不意に加速してしまったりするコトでしょうか。まあブレーキ踏めばすぐに解除されるんですけど、自分が意図しないタイミングでクルマが加速する、というのはちょっと怖い。

状況次第ではこれらのアシスト機能が反応しない、というケースも十分有り得るでしょうし、「当然作動するもの」という過信も禁物でしょうね。これらはあくまでアシスト機能であって、最終的に運転の責任を持つのはドライバーである、っていう部分は意識しておかないとダメなところ。機能的な部分だけ見ると、完全自動運転ってもうすぐできるんちゃう?と思えてきてしまいますが、それは常にこれらの機能が正しく動作する、という点が担保されている必要があるワケで、そう考えるとまだ超えなきゃいけないハードルは多そう。

そんなこんなで

他にもデジタルメーターの表示内容をイジって遊んでたりもするんですけど、それはまた別の機会に。しかしまーホントに「走るガジェット」ですねこれ。動力性能とか燃費とか、そういうクルマの本来的な機能以外の部分に魅力を感じるクルマ。この路線の究極はテスラなんでしょうけど、アレは庶民が買えるクルマでは無い、メインのクルマを複数台持っている金持ちが戯れに買うクルマだ……。そういう意味で言うと、テスラに比べれば余程現実的なレベルでこういうクルマが出てきた、というのは嬉しいところ。

クルマという商品の訴求点として、新しい軸が出てきた感じがしますね。国産メーカーもこの流れに乗っていって欲しいところ。今だと、とりあえずS660の初音ミクコラボとかこの辺か……?バーチャルなキャラクターは日本の得意分野ですからね、ドイツやアメリカとの差別化を図るには正しい路線な気もする。