大須は萌えているか?

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PCのキーボードをREALFORCEからHHKBに乗り換えてしまった話

コロナ禍でインドア生活を強いられているしF1日本GPも中止になっちまったので浮いたお金で部屋の環境を改善しようシリーズ(?)。今回は、PCのキーボードを新調してしまいました。キーボード好きの方なら説明不要な一品、PFUHappy Hacking Keybord(HHKB) Proffesional HYBRID Type-Sです(商品名なげえよ)。

今まで自宅環境ではWindowsではREALFORCE R2(のテンキー付きモデルの一番安いヤツ)、MacではMagic Keyboard(これもテンキー付き)を使っていたんですが、不意にテンキー無しのキーボードを使ってみたくなったんですよね。今まで散々テンキー付きのが良い、と言いながらキーボードを買ってきておいてなんやそれ、って話なんですが、最近ふとテンキー無しの方が机が広く使えそう&マウスが近くなるから腕がちょっと楽になりそう、というコトを思うようになってきてしまい、ムラムラした結果買ってしまったワケです。

テンキーレスのキーボードなんていくらでもあるのになんでHHKBにしたのかっていう話なんですが、まずREALFORCEと同じ静電容量無接点方式が良かったというのが第一点。REALFORCE触っててかなり気に入ってしまっていたので。それならREALFORCEのテンキーレスモデルでも良かったハズなんですが、どうせならコンパクトさを突き詰めた設計になっているキーボードを試してみたかったというのと、HHKB Proffesional HYBRIDなら有線接続・無線接続両対応でWindowsMacの両方で使えるというのが大きな魅力でした。WindowsMacの両方で使えるキーボードという意味ではKeychronなんかも人気ですが、静電容量無接点が良かったんや……。ただ、HHKBはKeychronの倍くらいのお値段しちゃうんですが。そのぶん、耐久性は折り紙付きなので、もうこれで外付けキーボード買うのは最後にする、くらいの覚悟をもってポチった次第。

どのモデルにするか

HHKBもいろいろラインナップが存在しているんですが、有線と無線の両方で使いたい(ウチのWindowsデスクトップ機はBluetoothに対応していないので有線必須・ただMacbookには無線で繋ぎたい)という時点でProffesional HYBRIDは確定。あとは通常モデルにするか、静音モデル(Type-S)にするかというところなんですが、どうせなら全部入りで……とType-Sにしてしまいました。

それからキー配列をUSにするかJISにするかという問題もあるんですが、私が完全にJISに馴染んでしまっているのでJIS配列で。HHKBはUS配列にすると矢印キーすら無くなってしまう(Fnキーとの組み合わせで賄う)という具合で変態性が増してしまうので、ヘタすれば挫折してしまうかも知れない、と危惧したのもあります。US配列にはキートップに何の文字も印字されていない「無刻印モデル」なんてものまで存在していたりもして(JIS配列には存在しない)、そういう点から見てもHHKBのUS配列っていうのは変態の極みなんじゃないかと思います(褒め言葉です)。

色は白と墨の2色から選べますが、墨をチョイスしました。キートップの視認性は白の方が明らかに良いんですが、白って長年使い続けると絶対黄ばんでくるよなあ……っていうのと、HHKBの墨色ってなんかちょっと気になってたんですよね。無刻印ほど変態ではないけど、変態に片足突っ込みかけているというか(?)。私自身、完全なブラインドタッチはできないんですけど8割方はキーを見ずに打ててはいるので、まあチラッと見えれば大丈夫かなっていうのもありました。

HHKBのサイズ感

実際に届いたHHKBを机の上に置いてみるとやはりこのコンパクトさはスゴイですね。テンキーが無いだけでなくHomeボタンやPage UP・DOWNボタンも無いし、ファンクションキーも無いモンだから本当にコンパクト。テンキー付きのREALFORCEと比べるとかなりの差です。

HHKBって昔から興味はあったんですが、この割り切りまくったキー配列とその値段に尻込みして手を出せてなかったというのが正直なところで、この配列に馴染めるかどうかは本当に未知数でした。

あと、サイズ自体は素晴らしく小さいんですが、キーボード自体の厚みはけっこうありますよね。REALFORCEもそこそこ厚みがあるほうですが、それと比べても厚い。下の写真は右がHHKBで左がREALFORCEですが、どちらも足を立てて居ない状態でもキーボード奥側へ向かう傾斜がHHKBのほうが急になっているかと思います。

それゆえ、HHKBを使う時はパームレストが必須だ、なんていう人も多いわけですが、まあその辺は実際に使ってみてから判断すればええやろ、ってことでパームレストは特に用意しなかったのでした。REALFORCEでもパームレストは使って無かったしね。

あと、HYBRIDモデルでも有線接続用のUSBケーブル(HHKB側の端子はUSB-C)は付属していないので、別途用意しておく必要があるのは地味に注意点。

使ってみた感じ

REALFORCEと比べてみて、確かにタイピングの音は小さくなってるかなと感じます。劇的に小さいかと言われると微妙な気がしますが。あと、静電容量無接点方式のタイピングの感触はよく「スコスコ」と例えられますが、このHHKBの静音モデルの場合REALFORCEよりも「スコスコ」感が減少しているようにも感じます。いや、確かに「スコスコ」といえば「スコスコ」なんですが、ちょっと軽めのタッチになっているというか、キーの押し始めが軽く入っていっていく感じがあり、REALFORCEで感じていてたまったりとしていてそれでいてしつこくない濃厚な「スコ」感がやや損なわれているようにも感じたのです。「スコ」というより「シャコ」って感じ……なにを言っているんでしょうか私は。私の持っているREALFORCEは押下圧45gのモデルなので、HHKBと同じハズではあるんですけどね。

これ、ひょっとしたらType-Sじゃないモデルの方がREALFORCEに近い感触なのかもしれません。ていうか、REALFORCEでも静音や変荷重モデルを使うとまた感触が違うのかもしれません。ただ、この辺の感触については個人の好みに大きく左右されるため、どれが良いとか悪いとか言えないのですが。HHKBについては実機を試用できるお店がほとんどないっていうのが痛いところではあります。ただ、今まで使っていたREALFORCEよりもタイピングは速く打てるようになった気がします。「スコ」の感触を取るか実利を取るか、実に悩ましいところではありますが、まあこれはこれでいっか。

手こずるかと思ったキー配列については、思ったより早く慣れてきました。特にMacで使う場合は配置がMac純正に近い形になるので、思いの外馴染みやすい。FnキーとA・S・D・Fキーの組み合わせでボリュームの上げ下げ・ミュート・イジェクトの操作もできるので、以外と不自由しません。イジェクトキーなんて使うか?と思われるかもしれませんが、MacをスリープさせるときのショートカットがCmd + Opt + イジェクトなんですよね。MacBookをクラムシェルで使っていると、地味に重宝するショートカットだったりします。

Windowsで使う際にはちょっとクセがあって、違和感を覚えるポイントが大きく二つあります。CtrlキーがAの左横になっていることと、半角/全角の切替が最下段左から2番目にHHKBマークのキーになっているということ。これらのキー配置はキーマップ変更ツールで変えるコトもできるんですが、とりあえず変えずにしばらく使ってみたらだんだん慣れてきました。CtrlがAの横にあるというのは、ホームポジションに指をおいているコトを考えるとむしろ押しやすい配置なんですよね。ただ、私の場合我流で覚えてしまったメチャクチャな運指によるタイピングをしてしまっているのでアレなんですが。ちょっと最近、きちんとしたタッチタイピングを練習中です(ものすごく今更ではあるのですが)。しかし、小指を上手く使うのが苦手なんですよね……特に右手の小指が中々上手く動いてくれない。Pとか打つのめっちゃ苦手。あと「−」も。コレ上手い克服法ないでしょうか。

それはそれとして、最近はHHKBばかり触っているので、たまに標準的な配置のキーボードを触った場合に逆に違和感を覚えないかちょっと不安だったりはします。

あと、HHKBって背面のディップスイッチでキーの入れ替えやらWindowsモード・Macモードの切替ができたりしますが、ここはとくにイジらずに使ってますね。Windowsモード・Macモードの切替はショートカットキーでもできる(Fn + Contorol + wでWindowsモード、Fn + Contorol + mでMacモード)ので、WindowsからMacに切り替えるときはショートカットキーでやってます。今まではMacを使うときにはREALFORCEを机の奥に押しやってMagic Keyboardを取り出していたんですが、一つのキーボードで事足りるというのはやはり楽です。

問題点

ただ、慣れないタッチタイピングに挑んでいるせいなのか、HHKBの厚みのせいなのかはわかりませんが、長時間タイピングしていると手首に疲れを感じやすいですね。こりゃやはりパームレストあった方が良いのかなあ……と思い、なんか適当なモノが無いか物色中。ただ、せっかくコンパクトさを求めてHHKBにしたのに、パームレストを使ってしまっては結局キーボード関連の専有面積が広がってしまうのでは?という気がしなくも無い。

そういう意味では、バード電子から出ているHHKBのロゴ入りの分割式パームレストが落とし所としてはちょうど良い気がしているんですが、この記事を書いている現在なんとAmazon楽天も品切れ。再入荷いつですか。

もう一つ、ちょっと微妙な問題点として、有線でWindows機に繋いでいる状態でWindowsをシャットダウンし、そのままの状態でMacを立ち上げてBluetoothに切り替えようとしても上手く切り替わらない、という事象が発生しています。これ、有線のケーブルを取り外してやると切替できるようになるんですが。

実はコレ、限りなく似ている事象がメーカーのWEBサイトに記載されているんですけどね。

特定条件下で【Fn】+【Control】+【数字キー】による切り替えが機能しない。
PCとBluetooth接続、USB給電、かつ電池も⼊っている状態で、接続しているPCの電源がOFFになった場合、その後【Fn】+【Control】+【数字キー】で別のPCに切り替えようとしても切り替えができない。

via: 新HHKBの不具合を修正したファームウェアの詳細について | PFU

ただ、なにが問題ってコレ最新のファームウェアで修正されたコトになってるんですよ。そして私が購入したHHKBのファームウェアのバージョンを調べてみたところその時点での最新版となっており、あれー?って感じ。まあ、ケーブル外して切り替えするなり、Windows機の電源を落とす直前に先に無線接続に切り替えるなりすれば回避はできるので、致命的ではないので良いっちゃ良いんですけど。

少なくとも、テーブルの上のスペースが広くなり、WindowsMacの両方で同じキーボードを使い回せる利便性があり、かつ静電容量無接点という点は期待通りのモノでしたので、今後長く使っていこうと思います。強いて言えば、Type-Sじゃなくても良かったのかも、という点と、浮いてしまったREALFORCEとMagic Keyboardどうしよう……という点が心残りではありますが(予備として手元に残しておこうとは思ってますが)。