大須は萌えているか?

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投資なんてしたこと無い人間がつみたてNISAを始めて1年が経ちました

昨年に楽天証券に口座を作って、つみたてNISAやらiDeCoを初めてから1年くらい経過しました。正確には、iDeCoについては手続きに時間が掛かった分まだ1年は経過していないんですが。

投資なんてしたこと無い人間がふとつみたてNISAとiDeCoを始めようとしたときの流れをまとめてみる - 大須は萌えているか?

まあそれでもつみたてNISAは1年経っているので、ちょっと今の状態がどんなもんか確認してみようかなーと思った次第なんですが、私の場合つみたてNISAもiDeCoも米国株の投資信託をメインにしております。そもそも投資のイロハを全然知らないまま始めたんですが、日本株よりも米国株のほうが将来性を期待できると思ったので。

ただ、目下のところ米国株ってもんのすごい急落を見せており、NYダウの週末終値が8週連続で前の週より下がったのは99年ぶりという歴史的な下げ方になっている模様。……99年前って世界恐慌より前じゃね?なんかすごくね?

NYダウ 99年ぶり8週連続で“週末終値が前週より値下がり” | NHK | 株価・為替

そんな状態なので、つみたてNISAとiDeCoの運用利回りを見てみると、両方とも見事にマイナスになっています。今のとこ、つみたてNISAが–2.36%、iDeCoが–8.67%という感じ。つみたてNISAがそこまで下がっていないように見えるのは、若干始めたタイミングが早かったのと、買っている商品がちょっと違うからですかね(つみたてNISAはS&Pインデックスがメインで新興国をちょっと、iDeCoは全米インデックスと全世界インデックスを混ぜている)。ちょっと前まではプラスだったんですが、ここ最近の急落でさすがにマイナスに突入した感じ。

昨年口座を開いたときには、まだコロナショックからのスーパー金融緩和状態の尾を引いている感じだったので、結構簡単に値上がりしていたんですよね。ただ、行き過ぎた金融緩和でインフレが悪化の一途をたどり、FRBが慌てて引き締めに掛かったところにウクライナ有事や中国のゼロコロナ政策なんかも合わさって物価高に拍車がかかり、一気に相場が冷え込んだ……という感じにでしょうか。こんなジェットコースターみたいな相場環境のときに投資を始めた、というのはアンラッキーな気もしますが、ある意味ラッキーだった気もします。

まず、積立投資についてはまだ始めてせいぜい1年というコトを考えると金額的にはそこまで大きくなく、ここで急落したとしても長い目で見れば大きな問題にはならなさそう、という点。むしろ始めて間もない頃に急落する分には、みしろ将来的な利益が大きくなるっていう話もあるので、下がっていても淡々と積み立てていけばいいや、と。

あと、金融緩和によるバブルとその崩壊を、投資を始めて早々に体験できたことで相場に対する幻想がぶち壊されたのも良かったかな、と思っています。口座を作ってから、積立投資以外にもせっかくだからと米国の個別株をいくつか買ってみたりもしているんですが、昨年はGAFAMに代表されるハイテク系のグロース株がどんどん値上がりしていて、自分が買ってみたエヌビディアなんかも一時期ほぼ倍くらいに株価が膨らんだもんだから「グロース株すげー!」なんて思ったりしていワケですよ。

それが今年に入り、FRBの金融引き締めのタイミングが迫ってきたタイミング以降、PERの高いハイテク銘柄はどんどんその価値を下げ、エヌビディアなんて年初から見て半額近くになっちゃってるワケでして。私は1月中旬の下落をみて「あ、なんかまずい」と思ってハイテク系は軒並み手放したんですが、含み益が一番あった頃に比べるとずいぶんと目減りしてしまっておりました。その後、他の銘柄をちょっとつまんだりしていくつかは今でも持っているんですが、これも直近の下げで含み損の状態になっている感じです。少し前にめちゃくちゃ円安が進んだので、円建ての評価額はそこまで悲惨でもなかったんですが、最近は円安にも一服感が出て、株安がさらに進んだのでちょっとしんどい感じですね。

過去に利益確定した分も含めて考えるとトータルではプラスにはなっていますが、今後株安がさらに進めばマイナスになるかも、という感じ。

しかしまあ、こうしたジェットコースターを身を以て体験したことで、株の怖さみたいなものを知ることができましたし、株を買うタイミング・売るタイミングというのはよくよく見極めて判断せねばならぬ、という教訓にもなりました。相場にも波というものがあり、良いときは簡単に利益が出るし、悪いときにはなにやってもダメなんだなと。下げ相場のときに空売りして利益を稼ぐ、みたいな方法もあるみたいですが、読みを外したときのリスクがデカそうだし私のような初心者はヤケドしそうな気がしてならないのでそこまでやる気はないです。

ネットで株取引の話を見たりすると、「上り100日下げ3日」「頭と尻尾はくれてやれ」「落ちるナイフは掴むな」等々の格言を見かけますが、まさにそうした言葉通りの状況が今まさに眼前にあるワケで、そういう意味では非常に勉強になる環境でもあります。少々授業料が高くつきますが。あと、今の時代はネットで有識者の見解をどんどん見聞きできるのは良いですね。他人の意見に振り回されるのも考えものですが、今の相場環境がどういう状態で、どういう心構えでいるべきか、ということを考える参考にはなりますし。中でも、元日経記者の後藤達也さんのYou Tubeチャンネルとかわかりやすくてステキ。

後藤達也・経済チャンネル - YouTube

相場の変動が波なんだとすると、下がっていったあとはまたどこかでは上がるワケで、その上がっていくタイミングで相場に参加できているかどうかが重要なんでしょうね。「相場は勝つことよりも生き残ることが大事」みたいなコトを誰かが言っていたように思いますが、投資はあくまで生活余剰資金で行い、良いときと悪いときを見極めながらリスクコントロールをするべきなんでしょう。そういう意味では、欲張りすぎないことが大事なんでしょうね。一番身を滅ぼすのは「短期間でボロ儲け」を狙う思考であり、もし2020年のコロナ暴落直後から投資を始めていたら、そういう考えに取り憑かれてしまっていたかもわかりません。ただ、それだとギャンブルと変わらないんですよね。

今後、米国経済がリセッション入りするんじゃないかとも言われてますし、昨年つけていた最高値を更新するようなタイミングは当分の間は訪れないんだろうとも思いますが、まあ気長に見ていこうと思います。相場がどういう力学で動いているのかを観察するのもちょっと面白いですしね。実体経済との関連はもちろんですが、想像以上に人間心理が絡んでいるのが面白い。自分自身のマインドセットを見つめ直す機会にもなりますので、なんだかんだ投資を始めて良かったなと思います。