先日、またちょっと鉄道で小旅行をしてみました。というか、またほぼ鉄道乗っているだけなんですが。
つい最近までその存在を知らなかったんですが、JRには秋の乗り放題パスというフリー切符があるんですね。
これ、利用できるエリアや列車は青春18きっぷに準じているんですが、大きく異なるのは利用できる日程。青春18きっぷは利用期間内の任意の日付で5回分使える(複数人で同時利用も可)となっていますが、秋の乗り放題パスの場合切符の購入時に利用開始日を指定し、その日付から連続3日間有効、とされています。連続する3日間なので、日付を飛ばして利用したり、3人で同じ日に利用したりといったコトはできないワケですね。
ただそのかわり(?)、この切符は自動改札が通れるようになってます。青春18きっぷだと有人改札を通らなくてはならず、改札で前がつっかえたりしているとなかなか時間が掛かったりと難儀な部分もありますが、これならその心配はありません。
んで、この切符を使ってどこに行こうか考えた結果、北陸のほうをぐるっと回ってみることにしました。来年になると北陸新幹線が敦賀まで延伸して、北陸本線がさらに短くなってしまう(=JRのフリー切符で乗れる区間がより短くなる)ので、その前に行っておこうかと。それに北陸ってクルマでは何度か行っている気がしますが、鉄道ではほぼ行ったこと無い気がしますし。
ルートとしては、名古屋から東海道本線に乗って米原まで行き、北陸本線に乗り換えて金沢を目指します。途中、琵琶湖の北端のほうで湖西線と合流する近江塩津駅でしばらく待ち時間があったので、駅前にコンビニでもないかと下車したらまったく何もなくてビビりました。ただ、地下の連絡通路はなんかちょっと味があって良かった。
北陸のほうはそんなに鉄道の種類無いのだろう、と思い込んでいたんですが、なんか結構ローカルな私鉄があれこれ走っているんですね。道中『駅メモ!』のチェックインをポチポチやりながら地図を見ていたんですが、正直今回は福井や金沢の私鉄を潰していくのは到底時間が足りなかったので、改めて来る必要がありそうです。ていうか、廃線になっている路線も含まれているみたいなので、次はクルマで来たほうが良いのか……?
ちょっと出発前に用事があった関係上、名古屋を出たのが昼くらいだったので金沢着が18時半を回ってました。
しかしせっかく金沢まで来たんだからどこか立ち寄れないか、と調べてみたら、兼六園でライトアップをしているというので行ってみるコトに。金沢駅からバスで15分弱くらい。現地に着いてみるとやはり人がたくさん居たので、人の流れに沿いながら歩いていったところ、なんか皆兼六園ではなく隣の金沢城公園のほうに向かっている……?
どうやらこちらでもライトアップをしているようなので、なんとなく金沢城公園のほうへ。すると、当日券が大人一枚1,800円というなかなかの価格設定。これってただのライトアップイベントでは無いのか……?と思ったら、チームラボによるデジタルアートイベントが開催されていたんですね。
なんの予備知識も無いまま見物していたんですが、いやしかし結構楽しめましたね。光・色・動き・音のバリエーションで、こうも幻想的な空間が作り出せるのかと。城の石垣や公園の木々がキャンバスのようになっているのも面白い。
大半のお客さんはカップルとか家族連れで、おっさん一人で来ているようなのは私だけなんじゃないかという気もしたんですが、まあ細かいことは気にしない。
この日は新高岡の駅前の東横インを予約していたので、金沢からさらにIRいしかわ鉄道・あいの風とやま鉄道線で高岡へ。ここではJRのフリーきっぷが使えないのでモバイルSuicaで乗車(北陸本線から七尾線、あるいは氷見線 or 城端線から高山本線への通過利用の場合は特例として青春18きっぷ等が使える特例があるそうですが、私の利用ケースには当てはまらない……)。高岡から新高岡までは城端線が使えるんですが、本数が少ないので歩いていきました(30分くらい)。
翌日は結構雨が降っていたのですが、とりあえず城端線の時間に合わせてチェックアウト。北陸新幹線の新高岡駅は新しくて立派な感じの駅ですが、城端線の駅はその隣にある無人駅で、列車もなんか渋いのがやってきました。今となってはなんか貴重な……。
そして終点の城端駅(高岡の南にある)まで乗り通したんですが、この駅は他のいかなる路線にも連絡していない(こうした路線は『盲腸線』と呼ばれる模様)ので、そのままUターンするしかありません。
折返しの列車が出るまで40分弱の時間があったので、ちょっと駅の周りを散歩。すると、「なんとセフレ」という屋号のスーパーがあって一瞬目を疑いました。
いやセフレってあんた……え、コレ見て変な意味に解釈するほうがおかしいの??
そこから善徳寺の前を通って駅まで戻ったんですが、そういやアニメ制作会社のP.A.works本社もこの近くなんでしたっけ?
城端線で高岡まで戻ったあとは、今度は北へ向かう氷見線へ乗り換え。こちらも盲腸線なので、終点の氷見まで行ってそのまま折り返しになります。
氷見線の途中駅に「雨晴(あまはらし)」という駅があるんですが、この駅に着いた時ほんとに雨が止んで晴れ間が覗いたのはちょっとびっくり。
そして氷見線で折り返しての途中駅、能町で下車して少し歩き、高岡を走る路面電車・万葉線に乗り換えます。こちらもかなり渋い車両がやってきた。
万葉線は高岡駅から、北東の海沿いにある越ノ潟までを結ぶ路線。路面電車というのも、こういう機会じゃないと絶対乗らないと思ったので乗ってみたんですが、越ノ潟方面に乗車してみたら程なくして専用軌道を走るようになりました。越ノ潟駅はもうすぐ目の前が海というロケーションで、渡し船も出ているみたいです。
ただ、駅からちょっと歩くとなにやら立派な橋があるんですよね。新湊大橋というみたいなんですが。
しかもこの橋、歩行者がエレベーターで登って行って歩くことができるんですね。車道の下に歩行者用の通路があるという。
こんな立派な橋があったら、渡し船を利用する人ってかなり少ないのでは……という気もするんですが、どうなんでしょうか。なんとなく橋を対岸まで歩いてまた戻ってきたんですが、下の景色もよく見えるようになっているので、高いところ苦手な身としては少々スリリングです。
そして再び万葉線で高岡に戻ったんですが、帰りの車両はドラえもんまみれでした。高岡って藤子・F・不二雄の出身地でしたね。
高岡からはあいの風とやま鉄道で富山まで行き、そこから高山本線に乗り換えて名古屋へ戻ります。
高山本線の普通列車はさすがに空いてるだろう、と高をくくっていたら、思いの外乗車率高くてびっくり。外国人観光客と思しき人らもちらほら。おそらく高山を目指すんでしょうけど、なんで特急乗らずに普通で行くのか……(自分も人のことは言えないけど)。ただ、時刻表を調べてみると、特急ひだ号も13時2分のを乗り逃がすと、次は17時14分まで無いようです。絶望的に本数少ない……。
高山本線は富山から猪谷駅までがJR西日本エリア、そこから先がJR東海エリアとなり、そのため猪谷駅で乗り換えとなるんですが、乗り換え時間がわずか3分。すぐ隣のホームに乗り換え列車が止まっているので時間的には大丈夫なんですが、富山からこの猪谷までが約1時間、そしてこの猪谷発の列車が終点の美濃太田駅に到着するまでの所要時間が4時間ジャスト。合計5時間くらい乗りっぱなしという感じになりますが、以前乗った飯田線に比べれば大したことありません(?)。
ただ、乗車区間の後半になると、対向列車の待ち合わせで駅にしばらく止まる、というタイミングが案外無くて、駅のホームに降りてちょっとストレッチする、ということができなかったのでちょっとそこが難点でした。
美濃太田からは岐阜行きに乗り換えて高山本線完乗、岐阜から名古屋は東海道本線の特別快速であっという間でした。ていうか特別快速マジ速い(岐阜~名古屋がわずか20分)。
そんなワケで一泊二日で北陸本線と高山本線を乗りつぶしましたが、秋の乗り放題パスはまだ1日分残っているので、この翌日にもうちょっとだけ愛知県付近の列車に乗るコトに……。