大須は萌えているか?

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F1[23] アメリカGP 決勝

なんか事前に想像していたよりもずっと楽しめたレース展開でした。セーフティカーもイエローフラッグも無い展開だったのに、なんだか意外な……。というワケで、F1アメリカGP決勝のお話。

フェルスタッペン、楽勝とは行かず

スプリントの内容を見ていると、フェルスタッペンがロングランで強いのは間違いなさそうだったので、6番手スタートとはいえ、なんやかんやで楽に勝っちゃうんだろうなあ、と思っていました。が、ブレーキに問題を抱え続けていたということで、思うようにペースを上げていくことができず。

結果としては勝ったんですが、最後はハミルトンが肉薄する展開となり、見ている側としては面白い展開でした。まあそのハミルトンがレース後に失格になるというのは想定外でしたが……。失格の原因はスキッドパッドが規定以上に摩耗していたとのことですが、ハミルトンのみならずルクレールまでも同じ理由で失格となっており、これCOTAの路面が一員になっているのは間違いないですよねえ。

もちろん、他のマシンはちゃんと規定をクリアしているのだから失格が不当だ、というコトを言いたいわけではありませんが、スプリントフォーマットゆえFP1走っただけでセッティングを確定させねばならず、そして再舗装してもなお路面が凸凹のサーキットを走るというコトの難しさを痛感する次第です。

路面がバンピーであるゆえにある程度のライドハイトを確保しなければならない、というのは、床下のダウンフォースに大きなアドバンテージがあるレッドブルには不利に働くハズですが、これに加えてブレーキにも問題を抱えながらも勝っちゃうフェルスタッペンはやはり規格外という他ないのかもしれません。ペレスが遅いのではなく、フェルスタッペンが速すぎるんや。

これでフェルスタッペンは通算50勝目とのことですが、F1で50勝を上げたドライバーはこれで5人にもなるんですね(他はプロストシューマッハベッテル、ハミルトン)。私がF1を見始めて間もない頃に、引退間際のアラン・プロストがF1で初めて50勝を達成して、その翌年にアイルトン・セナが他界してしまったこともあって、この記録はそうそう塗り替えられないんだろう……と思っていた頃が懐かしいです。セナは93年までで41勝を上げていたので、あと数年走れていれば間違いなく50勝は超えていたでしょうねえ。

行けそで行けなった1ストップ

レース前のシミュレーションでは、ピットのロスタイムが少なめなこともあって1ストップより2ストップのが速い、というのは明らかだったと思うんですが、結構1ストップにチャレンジしたそうな人たちも居ましたね。結果的にはルクレールを除き皆2ストップになったんですが。ルクレールの場合、やっぱり2ストップに……と思ったときにはもう手遅れだった、という感じでもありましたが。フェラーリらしい展開でしたね(?)。

それ以外ではリカルドが1ストップで走りきりそうな雰囲気でしたが、47周目にピットインして2ストップに。これ、リカルドのマシンのブレーキダクトにダメージが有り、それによってエアロバランスが崩れていたのを補修するためというふうに説明されていますね。

However, soon after his first stop, he picked up damage to brake duct parts, resulting in a significant loss of aero load and aero balance, meaning he was unable to run at the pace he was capable of and fell back into the chasing pack. Later on, we took the gamble to stop and try to resolve the issue in case of a late race Safety Car. Although we improved the car balance at the stop, the race finished without incidents, providing no opportunity to move him forward.

via: Jody Egginton : What the teams said - Race day at the 2023 United States Grand Prix | Formula 1®

セーフティカーが出ることを期待したギャンブルでもあったようですが、今回のレースは何事もなく終了。確かにハードに履き替えてからのリカルドのペース、かなり悪かったですもんねえ。

運にも恵まれた角田

どうも歯車が噛み合わない展開が多かった角田ですが、今回のレースはミディアムでのペースが良かったし、運にも恵まれたし、最後は一発の速さも披露できたという会心のレースになりましたね。ピアストリ、オコン、アロンソがリタイヤして、そしてハミルトンとルクレールが失格となっての8位なので、皆が問題なく走りきれていれば入賞圏外だったんでしょうけど、しかし前の方でなにかがあったときにポイント取れる位置にいることが大切ですからね。

しかも、最後に後ろにいるアルボンとのマージンを稼いでの「プランF」実行も上手く決まって良かった良かった。あれも、アルボンが5秒ペナルティもらっていたから出来たワザでしょうね。もしそれが無かったら、さすがにマージンがタイトすぎて出来なかったでしょう。そういう意味でもツイてました。ただ、ファイナルラップの攻めっぷりはホワイトラインギリギリな感じだったので、見てて結構ハラハラしましたが……。

今シーズン、ここまで稼いできた総ポイントを上回る5ポイントを稼げたというのは、チームにとっても非常に大きいですね。

そういや、ハミルトンとルクレールの失格によりウィリアムズのサージェントも母国で初入賞という展開にもなってたりして。アルボン共々ダブル入賞なので、ウィリアムズにとってもかなりラッキーな展開だったと言えそう。

アストンマーチンアロンソがリタイヤに終わってしまったものの、ストロールが久しぶりの入賞。予選で悲惨な結果だったのでどうなることやらと思いましたが、意図的にパルクフェルメルールを破りピットスタートを選択しての追い上げはお見事でした。アロンソのマシンは旧仕様に戻し、ストロールのマシンは新仕様のままセットアップを変更したようですが、それが上手くハマっていた感じですね。

ただ、ストロールがレコノサンスラップを走ってから、ふつうにグリッドに並ぼうとしていたのはちょっと笑ってしまいましたが。あれは結局お咎めナシだったんですかね?