タイトルが決まってしまった後なのでちょっと興が削がれるところはありますが、今後はランキング2位以下の争いとか、来季に向けての開発競争とか、そのあたりが焦点になるでしょうか。にしても、2戦連続のスプリント開催は見る方も少々疲れるような……。
- 予選結果: FORMULA 1 LENOVO UNITED STATES GRAND PRIX 2023 - QUALIFYING
- 予選ダイジェスト: Leclerc outduels Norris and Hamilton to take pole position in Austin after Verstappen has time deleted | Formula 1®
- 予選後各チームコメント: What the teams said - Qualifying at the 2023 United States Grand Prix | Formula 1®
- スプリントシュートアウト結果: FORMULA 1 LENOVO UNITED STATES GRAND PRIX 2023 - SPRINT SHOOTOUT
- スプリントシュートアウトダイジェスト: Max Verstappen charges to Sprint pole in Austin as he narrowly beats out Charles Leclerc and Lewis Hamilton | Formula 1®
- スプリントレース結果: FORMULA 1 LENOVO UNITED STATES GRAND PRIX 2023 - SPRINT
- スプリントレースダイジェスト: Max Verstappen dominates to beat Lewis Hamilton and Charles Leclerc to victory in Austin Sprint | Formula 1®
- 土曜日各チームコメント: What the teams said - Sprint day at the 2023 United States Grand Prix | Formula 1®
予選
全体的にかなりの接戦が展開されましたね。一発のスピードという点で言うと、ある程度レッドブルに対して他チームが付け入る隙がある感じですね。ポールを獲得したのはフェラーリのルクレールですが、川井ちゃんの指摘によればバンピーな路面に強いフェラーリのメリットが発揮されたのではないか、という話。フェラーリは特になんのアップデートも入れていないとのことですが、なんか一発の速さは安定して持ってましたしねえ。
フェルスタッペンも決してスピードが無かったワケではありませんが、最後のアタックで痛恨のトラックリミット違反を犯してしまいタイム取り消し、6番手に終わる格好に。1コーナーのブレーキングでミスをしてしまい、それを取り返そうと限界領域でプッシュした結果、ちょっと飛び出す格好になっちゃったようで。解説の浜島さんが「フェルスタッペンも追い詰められればミスをする」みたいなコメントをしていたのが印象的でした。たしかに、普段ぜんぜんミスをしないのは限界まで攻める必要が無いから、ということでもあるんですよね。
ここのところ躍進目覚ましいマクラーレンのピアストリは、ちょっとこのコースに手を焼いている印象。それでもトップ10にはちゃんと食い込んでいるあたりは流石でしょうか。あと、アストンマーチンの2台がQ1でダブルノックアウトに終わるというのもビックリですね。いやまあストロールがやられるのはここ最近毎度のことですが、アロンソまでやられてしまうとは。FP1でトラブルがあったことが尾を引いているようですが、チームの立場としてはいよいよ苦しくなるのか。
角田は惜しくもQ3進出を逃しましたが、アップデートも上手く機能しているようでかなりポジティブな雰囲気でなにより。リカルドよりコンスタントに速いのもいい感じ。
スプリントシュートアウト
予選のお返しとばかりにフェルスタッペンがトップタイム。ルクレールとの差はごくごくわずかでしたが、同じミスはしないというフェルスタッペンの強さを見た感じ。今回、トップ3に並んでいるフェルスタッペン、ルクレール、ハミルトンの3人ってそれぞれのチームメイトに対して0.4秒前後の結構大きなタイム差を付けているのも印象的ですね。マシンのポテンシャル以上に乗れている3人なのかもしれません。ハミルトンはアメリカ大好きだしね。
予選ではノリスにちょっと差をつけられたピアストリ、このシュートアウトではノリスのすぐ後ろにつけてきたのはさすが。マクラーレン自体が最近ほんとどのレースでもコンスタントに速いので、来シーズンこの勢いを維持できたらかなり面白い存在になりそうですね。
予選でいい感じだった角田はまさかのSQ1落ち。2度めのアタックに入る手前のところで時間を食ってしまい、ギリギリでアタックに入れなかったという。リカルドはSQ2に進出して11番手(スタート位置は10番手)を獲得したことを考えると、非常に残念な結果。まー不運といえば不運なんですが、どうも角田はチームとのコミュニケーションが絡むような問題がちょいちょい起きている感じがするのが気になるところ。角田自身、リカルドからチーム内での振る舞いについてなど学びたいとコメントしてましたし、なにか課題を感じているところがあるのかもしれません。
スプリントレース
やっぱりレースになると強いフェルスタッペン。スタートではルクレールを大きく牽制してみせましたが、結局ルクレールもハミルトンも彼のペースには付いていけませんでしたね。序盤はハミルトンがDRS圏内に食らいついては見せましたが、最終的には9秒以上の差をつけられる形に。レースでの強さという点でいうと、まだまだフェルスタッペンが圧倒的ですね。ここんとこペレスがアレなので、これがレッドブルの強さなのかフェルスタッペンの強さなのか、なんかちょっと判断しづらいところですが。
スタート直後のフェルスタッペンの牽制について問われたルクレールは、「正直言うと、自分が彼の立場だったらまったく同じことをしたと思う」とコメントしており、それならしゃあないな、という感じです。
CL: To be honest, I would have done exactly the same if I was in his position. So, it's on the limit but as I've always said in the past, that's the way I like to fight. So, this today didn't play on my way but that's fine. It's part of racing, and I'm happy with it.
決勝レースに向けても、フェラーリはやはりタイヤマネジメントが課題になりそうな感じですね。ソフトスタートだったサインツはもちろんですが、ルクレールも終盤タイヤきつそうでしたし。
決勝レースでもフェルスタッペンが来そうだなあ、という感じがしますが、前にいるクルマがどれくらい粘れるのか、というのがひとつの見どころになるでしょうか。特にハミルトンは調子が良さそうなので、ちょっと期待したいところ。
アルファタウリのロングランペースも悪くないように見えたので、上手くやれれば角田もポイントゲットの可能性がありそうですね。来季に向けていい流れを作って行って欲しいところ。