時差を気にしなくて良いレースは素晴らしい。というワケで、F1オーストラリアGP予選のお話。
- 予選結果: FORMULA 1 ROLEX AUSTRALIAN GRAND PRIX 2024 - QUALIFYING
- 予選ダイジェスト: Max Verstappen surges to pole position for the Australian Grand Prix ahead of Carlos Sainz and Sergio Perez | Formula 1®
- 予選後各チームコメント: What the teams said – Qualifying at the 2024 Australian Grand Prix | Formula 1®
今回はフェラーリが調子良さそうに見えたので、もしかしたらフェラーリのフロントロウ独占とか見られるのでは?と期待していたんですが、結果的にはフェルスタッペンがポール。なんでこの人最後にはきっちりタイム出してくるんだろうな……。あと、ルクレールがちょっと元気無さそうなのが気になりますね。FP3の時点からどうもマシンのフィーリングが合わなかったようなんですが。
それはそれとして、3番手タイムだったペレスがヒュルケンベルグの予選アタックを妨害したとして3グリッドダウンペナルティを食らってしまったので、フェルスタッペンとしては一人での戦いを余儀なくされます……が、まあ一人でも全然問題無さそうなので困ったもんです。
決勝レースでひとつ見どころになるかもしれないのは、タイヤアロケーションが昨年より柔らかくなっているので、ピット戦略に違いが生じてくるかもしれないっていうところでしょうか。フリー走行のロングランでもグレイニングの発生が云々、という話も出てましたし。
今回の予選で一番の見どころだったのは8番手に食い込んだ角田でしょう。2戦連続のQ3進出というのもお見事ですが、ハミルトンを蹴落としてのQ3進出、そしてアストンマーティンの2台を上回っての8番手というのはお見事としか言いようがありません。この予選に関しては完璧な仕事をしたといっても良いんじゃないでしょうか。
一方で地元のリカルドはQ2進出可能なタイムを出したものの、トラックリミット違反を取られてタイム抹消、Q1ノックアウトという形に。オーストラリアGPでリカルドがQ1ノックアウトを喫するのはこれが初。ただ、抹消されたタイム自体も角田のタイムには及んでいなかったので、その点でも角田はよくやりましたね。
リカルド自身は抹消されたラップについて、トラックリミット違反を別にすれば本人も満足のいくラップだったようで、それでもそのタイムが角田に及ばなかったことについて腑に落ちていない様子。
"The lap itself I was happy with," Ricciardo said. "From my side, I felt like I got everything out of it. And then when I saw it still wasn't good enough, let's say, compared to Yuki.
"I'm still a bit puzzled because I know what those laps normally mean. So, I crossed the line, being like 'Yeah, that was a good one'.
via: Ricciardo puzzled as "best" lap of F1 2024 not enough to match Tsunoda
レッドブル陣営に戻ったことで精神的にも落ち着いてきたように見えるリカルドですが、またちょっと迷路にはまりこんでしまいつつあるのかも知れません……が、この予選については角田の走りが素晴らしかった、というのが正しいような気もします。
ヘルムート・マルコは開幕戦と2戦目の結果を受けて、角田に対しては「予選はOKだが決勝が遅い」と評していたようですが、今回の予選パフォーマンスについては改めて称賛している模様。
あとはこれをなんとかポイントに結びつけたいところですよね。前回はマグヌッセンに抑え込まれるという不幸もありましたが、しかしRBのレースペース自体がかなり悪かったのも事実なので、そこが改善できているかどうかが気になるところ。
にしても、もしリカルドが角田に遅れを取る状況が続いた場合、どこかでリカルドを降ろしてローソンを乗せる、というコトもあり得るのかも知れないですね。