いやはや、ここまでレッドブル&フェルスタッペンがこてんぱんにやられる日が来るとは。とはいえ、そんなレースでもきっちり2位は確保しているところがフェルスタッペンなんですが。そんなワケで、F1オランダGP決勝のお話。
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スタートで2台のマクラーレンがポジションを落としたとき、今回は地元でフェルスタッペンが勝つレースになるのか?なんて思ってしまったりしました……が、終わってみればノリスがフェルスタッペンに対して20秒以上の差をつけての完勝。レースペースでフェルスタッペンをまったく寄せ付けないレースをしてみせましたね。
F1公式サイトによると、フェルスタッペン以外のドライバーが2位に10秒以上の差をつけて勝利したのは2022年オーストラリアGPのルクレール以来とのこと。そしてマクラーレンのドライバーがポールポジションから勝利したのは2012年イタリアGPのハミルトン以来とのことで、なんか結構記録的な勝利という感じがします。そもそもポールポジションのドライバーが勝った事自体が久しぶりですし。
なによりすごかったのは、最後の最後にノリスがファステストラップまで持っていってしまったこと。これチームに相談しないままノリスの独断でやっちゃったみたいですが、それだけ自信があったんでしょうね。レッドブルがタイヤのデグラデーションに手を焼いていたのに対し、あれだけのレースペースを見せつつデグラデーションもマネージメントできていたというのはスゴイ。
ただ、マクラーレンチームとしてみた場合、すべてが完璧だったかというとそうでもなく、スタートで2台そろってポジションを失ったのはドライバーのミス以外の理由がありそうですし、ノリスが比較的あっさりフェルスタッペンを攻略できたのに対し、ピアストリは思うようにポジションを上げきれなかったというのも気になる点ではありますね。
ピアストリ以上に謎だったのは、予選で悲壮感を漂わせていたフェラーリが、決勝のレースペースでは俄然競争力を発揮してしまったこと。まさかルクレールが表彰台を掴むとは思っていませんでした。ルクレール自身も驚いているようですけど。これ自体はフェラーリにとってポジティブなことなんでしょうけど、なんで予選がダメで決勝が良かったのか、その原因を把握できないとダメでしょうね。
逆にメルセデスは決勝の内容が悪かったですね。タイヤのデグラデーションが他よりひどく、2ストップを選択せざるを得なかったのが痛い。それならせめてファステストを、と思ったらノリスに取られてしまうし。
あと印象的だったのは9位に食い込んだガスリーですが、にしてもアルピーヌもわりと予測不能なチームですね。レースによって好不調の波が大きいし、今回はガスリーとオコンの間でもずいぶんと差がありましたし。シュミレーションの技術なんかはどんどん発展してきているのに、実際のマシンのパフォーマンスで予測不能なファクターが多いというのも面白いっちゃ面白いんですが(観ている側にとっては)。
あと謎だったのは角田の戦略、そもそも前のマシンを追い抜けるだけのスピードが無いのに、なんで2ストップ戦略を採用したんですかね……?まあソフトスタートだったのにスタートでポジションを落としたのも良くないですが、しかし仮にスタートが上手く行っていたとしても、結果はあんまし変わんなかったんじゃないかという気がします。