前回の記事の続きになります。
3日目
函館駅近くのホテルで一泊し、朝起きてまずは函館朝市でウニ・イクラ丼を食べて散財してしまいました。
この日は函館から青森へ入っていく予定なんですが、時間に余裕があったためまずは函館市電に乗って湯の川方面へ。
終点の湯の川まで乗ってまた折り返したんですが、まだ時間が余ってる感じだったので五稜郭にも寄り道。以前にも来たことあるんですけど。五稜郭タワーはまだ営業時間前でした。
なんやかんや時間をつぶしたあと、函館駅に戻ってJRに乗車。前日は特急での移動がほとんどだったので青春18きっぷは使わなかったんですが、この日は使用。「はこだてライナー」のヘッドマークが名探偵コナン仕様になっていたんですが、他にも特急北斗や函館ロープウェイの車内放送にもコナン君が登場したりもしていて、いやこれどんだけアピールしとんねんとビックリでした。今年の劇場版の舞台が函館だからというコトみたいですが、いまだにすごい人気あるんですねえ。いい加減ネタ切れとかにならないんだろうか(昔原作漫画は読んでいたけど、近年はまったく追いかけてないのでどういう展開になっているのかまったく知らない)。
そして函館のひとつ隣の五稜郭駅ですぐにはこだてライナーを下車。ちなみにこの五稜郭駅は五稜郭まで徒歩30分くらい掛かるうえに、バスの本数もそんなに多くないという観光客にとってはブービートラップのような駅です。
いったん改札を出てから第三セクター路線である道南いさりび鉄道の切符を木古内まで購入。んで、駅の売店でその切符を見せて鉄印をもらいました。道南いさりび鉄道ってどの列車も函館が始発駅になっており、終点の木古内駅でも鉄印はもらえるみたい(正確には駅に隣接している道の駅)なので、最初は函館から木古内まで乗り通して、そのあと鉄印をもらえばいいや……と思っていたんですが、道南いさりび鉄道のWEBサイトをみると以下のような文言が。
お願い:鉄印お求めの際は、必ず使用前の乗車券と鉄印帳をご提示ください。
今まで鉄印をもらってきたところだと、降車駅で鉄印をもらうことも可能だった(鉄印をもらうには鉄印帳と切符が必要ですが、改札を出るときに鉄印をもらいたい旨言えば対応してもらえた)んですが、道南いさりび鉄道についてはきっぱりと赤文字で「必ず使用前の乗車券」と書いてある。木古内以外で鉄印をもらえるのは五稜郭駅の売店か、函館駅近くにある道南いさりび鉄道本社(!)になるんですが、いさりび鉄道本社は土日祝はやっていないとのことなので、必然的に五稜郭駅に立ち寄るしかなくなったのでした。
鉄印をもらったあとは列車待ちでしばし時間を潰し、ようやくやってきた列車に乗車……ってずいぶん昔懐かしい感じのカラーリング。
道南いさりび鉄道は海沿いを走ることが多いので、車窓もなかなか悪くないんですが、この日はちょっと曇天だったのが残念ではありました。窓枠に「天気が良い日は函館山が見えます」なんてわざわざ書いてあるのも面白い。
木古内到着後、昼時でもあったので道の駅のレストラン「どうなんde's」で昼食。ペペロンチーノ美味しかったです。
ちょっと時間もあったので、近くにある「みそぎ浜」まで歩いてみました。1月にここで水行をして豊漁豊作を祈願するお祭りがあるらしいですが、1月の津軽海峡って半端なく寒そう……。
木古内からは新幹線を利用します。青春18きっぷでも別途「北海道新幹線オプション券」を購入すれば、奥津軽いまべつ駅まで新幹線に乗れたりしますが、私は新青森まで乗りたかったので普通に切符買いました。
『駅メモ!』的にはこれで北海道のしっぽの部分の駅はひととおりアクセスできたことになり、ついでに青函トンネルを出たあと新幹線から津軽線の駅も一通りアクセスできないかなー、と思っていたんですが、青函トンネルを出てからしばらく、GPSがぴくりとも動かない状態が続いてしまい、津軽半島の先端部あたりはまったくアクセスできませんでしたね。この辺は在来線でやってくるのもかなり大変(ていうか津軽線の蟹田から三厩は豪雨災害で不通になって以降、復旧の目途が立っていない)なんですが、また機を改めるしか無いなあ……。
新青森からは、今回の旅の楽しみのひとつでもあった「リゾートしらかみ」に乗り換えます。これに間に合わせるために新青森まで新幹線を利用したワケなんですが。
絶景路線といわれる五能線を経由して青森から秋田までを結ぶ観光列車ですが、快速列車という扱いなので別途指定席券だけ買えば青春18きっぷで乗れるところが素晴らしい。日本海側の景色を見られるのはA列だという情報を見かけたのでA列を予約していたんですが、この日の日本海側は台風の影響もなく、むしろ途中かなり日が差してきてまぶしいくらいでした。しかし、景色が売りの観光列車ということもあってか、ブラインドを使う人は全然居なかったですね。
リゾートしらかみは3編成あり、それぞれ「橅(ブナ)」・「青池」・「くまげら」という名前が付けられており、私が乗ったのは橅でした。座席は4号車(先頭車両)だったんですが、一番前にちょっとしたラウンジスペースみたいなのがあり、途中地元の方が津軽弁で昔話の語り部を実演するイベントもあったりして。あと、千畳敷駅では停車時間を長めに取って、下車して周辺を見物する時間が設けられておりました。発車時刻が近づいてきたら、警笛を鳴らして教えてくれるという親切ぶり。
せっかくなのでちょっと千畳敷を歩いてみましたが、これ地震による隆起によってできた地形なんですねえ。能登半島地震でも、輪島の港なんかが隆起によって使えなくなってしまった、なんていう話がありましたが、同じようなことが起きたってことなんでしょうか。
リゾートしらかみは秋田まで行きますが、私は途中の東能代で下車。この日の宿は青森駅近くに取っていたので、奥羽本線を青森方面へ行こうと。リゾートしらかみが快適だったので途中下車となるのは少々残念でしたが、東能代駅にはリゾートしらかみを模したと思われる謎の建物もありました。
写真の看板にもある通り、五能線はこの東能代から川部までを結ぶ路線となっていますので、五能線は制覇したことになります。
ここからは弘前で一回乗り換えて、青森までは2時間ちょいといったところ。さすがに青森についたときには結構遅い時間になっていたので、駅近くでサクッと食事を済ませてホテルに入ったのでした。
4日目
この日が旅行最終日。夕方に仙台空港から飛行機で愛知県に戻る予定だったので、仙台方面に向かいつつ寄り道できる範囲で寄り道する、という感じになります。頑張ってなんとか前日チェックインしそこねた三厩などの津軽半島先端部に行けないだろうか、と考えたりもしたんですが、なにせ列車の本数が少ないため上手く噛み合うルートが見つけられず断念。代わりに下北半島の大湊に寄っていくことにしたんですが、そうなると逆に朝ちょっと時間に余裕があったため、港の方まで歩いて「津軽海峡冬景色」を鳴り響かせたりしてました(歌謡碑の下にあるボタンを押すと結構な音量で歌が流れ出す)。
これ、昔行った竜飛岬(地図の表記だと「龍飛崎」ですがここは歌詞の表記に準拠)にも同様の歌謡碑があって、そちらは2番から流れる(竜飛岬が歌われているのは2番なので)ようになっていた記憶がありますが、近いうちに機を改めて竜飛岬にも行ってやる、と津軽海峡冬景色を聴きながら心に誓ったのでした。しかし竜飛岬行こうと思ったらレンタカーじゃないとキツそうだな……。
青森駅からは青い森鉄道に乗って野辺地まで行き、大湊線に乗り換えます。
青い森鉄道は第三セクターなので、普通は青春18きっぷは使えないんですが、青森から途中下車せずに野辺地、もしくは八戸まで乗る場合は18きっぷの使用が認められています(逆方向も可)。
大湊線は2両編成だったんですが、恐山に行くような感じの観光客も多く、結構混んでました。座れないほどではないけど。
この大湊線、陸奥湾に沿うように走っていくのでこれまた車窓がなかなかのもの。あと、このへんって風力発電の風車が多く設置されていて、なんかいい雰囲気なんですよね。
なお、恐山などに向かうバスは終点の大湊駅ではなく、一つ前の下北駅から出ているので、大湊まで乗り通した人は少数派でしたね。個人的にももう一度恐山は行きたいんですが、ちょっと今回は時間が無い……。
大湊でそのまま折り返し、野辺地で再び青い森鉄道に乗って八戸を目指します。八戸から新幹線に乗換える予定だったんですが、八戸での乗り換え時間が9分だったのであんまし余裕が無い感じでもありました。ただ、ここまで順調に来られていたのでまあ大丈夫だろう……と思っていたら、途中の上北町駅で停車中、衝撃のアナウンスが。
なんと、この先の線路内に人が立ち入っているという通報があったとかで、安全が確認できるまで発車できないとのこと。そのまま5分くらい待っても動く気配なし。八戸での乗り換え時間は9分。うん、無理。
新幹線のチケットはえきねっとのチケットレスで手配していたので、その場ですぐにえきねっとにアクセス。後続の列車への振り替えが可能か検索。本来乗るはずだった列車の36分後に次発列車が来るようで(東海道新幹線のダイヤに慣れている身としてはちょっとビックリなスカスカぶり)、グリーン車が1席だけ空いてました(普通車は満席)。これを逃すとさらに20分後の列車になってしまうため、追加料金を払ってそのグリーン車に振り替え。さすがに30分もあればこの列車も動くだろうと。
果たして、本来の時刻から23分くらい遅れて列車は上北町を発車。どうやら、高齢者の人が線路に迷い込んでしまっていた模様。まあ、発見が遅れて人身事故にならなかっただけ良かった……。
しかし、こうしたときに列車内から切符の変更ができるのはインターネット万歳、と言わざるを得ません。もしも八戸に着いてからみどりの窓口に行って……なんてやってたら、どれだけ遅れていたやら。連休最終日で、新幹線もかなり混雑しているタイミングでしたしね。もともと、仙台空港にもそこそこ余裕を持って到着するスケジュールにしていたのも正解でした。それなりに時間の余裕があるはずだったので、仙台駅で牛タンでも食べるか……という目論見は達成できませんでしたが。代わりに駅で牛タン弁当買って空港で食べたった。
最後の最後に思わぬドタバタがありましたが、しかしそれ以外は概ね予定通りに回れて良かったかなと。北海道・東北エリアはまだ手つかずの路線が多いので、今後何度も足を運ぶ必要がありそうですが、その場合仙台までは空路で、というパターンが多くなるかなあ。飛行機ってある程度前もって予約しとかないと料金が高くなるので、思いつきですぐ出発、といかないのが難点ではあります。あと、高いところ苦手な身としては積極的に乗りたいものではありません(特に離陸時の浮遊感がすごく苦手)。ただ、飛行機ならではの景色を眺めるのはちょっと好きだったりはしますが。
『駅メモ!』を始めて丸一年経ってのこの旅行で、アクセスできた駅は6500駅を超えました(レーダーなどを駆使しまくっていますが)。全収録駅の2/3を取れたと考えるとゴールが見えてきた感もありますが、しかしあとの1/3は自宅から行きづらいエリアばかりが残っていると考えると、難易度は上がる一方ですね。でもまあ、私の住んでる愛知県は日本の真ん中らへんにあるから、そういう意味ではまだやりやすいのかなあ……。