さて、ボケーッとしている間にF1の開幕も間近に迫って・・・きていたはずだったんですが・・・。とりあえず、今年のF1の気になるところを書き出しておこうと思います。
バーレーンGPはどうなってしまうん?
本来ならば、開幕戦として3月上旬に開催されるハズだったバーレーンGP。しかし、反政府デモの影響で開幕戦としての開催が取りやめになってしまうという事態に。んで、第2戦として予定されていたオーストラリアGPが開幕戦というコトになりました。事前に散々叩かれていた韓国GPですら開催にこぎ着けさせてしまうのがF1の恐ろしさ(?)ですが、さすがに今の政治情勢で開催を強行するのは危険すぎるでしょうし、それはまぁ仕方ないのかなと。
んで、問題はバーレーンGPは「中止」なのか「延期」なのか、という話。今のところ、「延期」という話になっているみたいなんですよね。
F1バーレーンGPはあくまで延期? | レスポンス自動車ニュース(Response.jp)
このバーレーンがシーズン終盤に組み込まれるのかどうなのか、結構気になるところです。いやだって、時期的にチャンピオンシップにも大きな影響がありそうですからね。そういや、バーニー爺さんはバーレーンGPの開催料を請求しないなんてニュースも出てましたけど、さてその真意は。バーレーンGPはF1好きな現皇太子の意向が強く反映されていたみたいなので、反政府デモの行方次第によってはイベントそのものの継続性にも疑問符が付くワケで。バーニーさんとしても今コトを荒立てるのはよろしくないという判断なんですかね。
近年急速に「脱ヨーロッパ」を進めていったF1ですが、こうした思いも寄らぬ理由によるレース中止(延期?)があったり、またオーストラリアを始めとする複数の国では高騰する開催権料に対してF1不要論が持ち上がっていたり、なんかいろいろ裏目に出ているよーな気がしますね。F1という興業自体が、またひとつの転換を迫られているのかもしれません。バーニー爺さん引退説も出てますし、その辺もちょっと気になるところですね。
ルノーとマクラーレンの新車
今年は各チームの新車を見ていると、結構「攻めた」コンセプトのマシンが目に付きますね。特にルノーとマクラーレン。ルノーのR31は排気管をマシン前方まで持ってきて、マシンの底面に吹き付けるという前方排気システムを搭載。
規制により削られたダウンフォースをどう補うか、というテーマに対する回答として、「排気ガスをマシン前方から吐き出して、ディフューザーの効率を上げれば良いじゃない」という発想。しかしそうなると、長ーい排気管がマシンの中を通る羽目になり、発熱は大丈夫なのか、とかエンジンパワーやトルクに影響はないのか、とかいろいろ気になるメカニズムです。もし成功ならスゴいアドバンテージになりそうですけど、信頼性の問題とかが生じた場合目も当てられないコトになりそう。
マクラーレンも同様の仕組みをテストしているようですが、マクラーレンの場合はそれ以前にあの変な形のサイドポンツーンが気になります。
マクラーレンMP4-26: L字型サイドポッド : F1通信
この「L字型」の理由としては、リアウイングへ向かう空気を整えるためと、前方排気システムのためのパイプを通すスペースを設けるため、でしょうか。見た目はともかく、なかなか野心的で面白そうです。
ただ、合同テストの結果を見てるとルノー、マクラーレン共にズバ抜けた印象は無く。今のところ、レッドブルとフェラーリが2強、と報じられてますね。この2チームはルノー・マクラーレンみたいな斬新さはなく、良くも悪くも正常進化っぽい感じのするマシン。ただ、開幕が延びたことにより、ルノーやマクラーレンが新車をさらに煮詰めることができれば、より接近した戦いが見られるかもしれませんが。
レッドブルとフェラーリが先行して、シーズン中盤からマクラーレンやルノーが追い上げる展開も面白そうですけどね。あと、ラリーの事故で重傷を負ったクビサにはぜひ今シーズン中に復帰して欲しいなぁ。
KERSと可変リアウイング
一度は滅んだかと思われたKERSがまた今年から復活。それに加えて、今年のマシンには可変リアウィングなんていうシステムまで搭載されるそうで。これは文字通り、リアウィングの角度を走行中に変更できるシステムで、オーバーテイクの機会を増やすコトが狙い。なんかKERSといいコレといい、みょーにTVゲームっぽいデバイスだなぁと。
ザウバーC30の場合↓
レッドブルRB7の場合↓
ただこの可変リアウイング、どこでも使えるワケでは無くて、かなり細かい条件があるそうで。その条件とは、前走車との差が1秒以内で、ストレートエンド600mの区間内に居る場合のみ使用可能というもの。一応、各サーキットで可変リアウイングが使用できる区間は白線で明示されるらしいんですが、びみょーにわかり難そうな気がするルール。
どこでもリアウイングを動かせちゃうのは危ないからストレートエンドでしか使っちゃダメ、全員が使えちゃうと結局オーバーテイクが増えないから前方1秒以内に他車が居るときしか使っちゃダメ。つまり「可変リアウイングはストレートエンドでのオーバーテイクを増やすためのデバイスであり、それ以上でも以下でもありません」と力強く宣言している感じですね(?)。これ、前走車との差が1秒以内かどうかってドライバーには判断しにくいような気もするんですが、使用可能な条件を満たしているときにはランプが付く、とかそういう仕組みなんでしょうか。
オーバーテイクの機会を増やそうといろいろ試してきた結果が「リアウイングを可変式にしちゃえば良くね?」というのはなかなか身も蓋もない感じもしますが、まぁ意外と盛り上がるかもしれないので、とりあえず開幕戦でどれだけオーバーテイクが増えるのか見守りたいところ。
KERSの復活と可変リアウイングの追加により、ドライバーからは「マシンの操作が複雑になった」なんて意見も出てますね。これでもしFダクトが廃止になってなかったら、ドライバーはストレートが来る度にパニックになってたかも。ぶっちゃけ、KERSと可変リアウイング、どちらかひとつだけでも良いような気もしますが。
あと、今年はマシンの最低重量を620kgから640kgに引き上げられ、KERSを搭載することによる重量面でのデメリットは無いとされてます。なのでほとんどのチームは開幕からずっとKERSを使用するみたいなんんですけど、ロータス・ヴァージン・HRTの新興3チームはKERS搭載を見送るという話も。そうなると、またこの3チームは既存チームに差を付けられてしまう格好に・・・。
そんなこんなで
ほかにも、ピレリタイヤの性能はどうなんだ、とか可夢偉は昨年より活躍できるんだろうか、とかいろいろ気になる点はあるんですけど、とりあえずこのへんで。マシン的には去年から大きく変わっているので、また何か意外な展開が見られると良いなぁと思うんですが。でもやっぱりレッドブルとフェラーリなのかな。ていうかマッサには頑張って欲しいな。
結局まだ開幕まで一ヶ月あるというのが悲しいですが、気長に待つとしましょう。