先日、知り合いの荒川茂樹氏(仮名、東京在住)から唐突に「どうです。ドライブでもしませんか。近場をぐるっと」と誘われたので、ホイホイとドライブに行ってきました。一泊二日で。福島県の飯坂温泉まで。名古屋からだと大体片道700キロ弱くらい?
今、東北や関東では宿泊キャンセルが相次いでいるというニュースもありますし、
asahi.com(朝日新聞社):宿泊キャンセル、全国56万人分 東北・関東は39万人 - 社会
以前東北旅行に行ったときには福島県ってほとんど通り過ぎただけなので、訪れてみるには良い機会かなと。一泊二日というのが残念なところではありますが。さすがにこの日程で全部クルマを使うのは無理があったので、東海道新幹線で東京まで行き荒川氏と合流、東北新幹線に乗り換えて宇都宮まで行き、そこでレンタカー(プリウス)を借りて東北自動車道というルートで行きました。
この旅行に行った段階で東北新幹線は那須塩原まで運行していた(このエントリを書いている現在では福島まで通じてます)のですが、なんで宇都宮で降りたかと言えば餃子が食べたかったからです。
「宇都宮みんみん」で食べたんですが、焼餃子 + 水餃子 + ライスで580円てめちゃくちゃお得感ありますねコレ。近所に欲しいですこういう店。ただ、餃子の味が割と「女性向け」を意識していたのがちょっと物足りないかな。もっと匂い立つよーな餃子の方が個人的には好みです。
その後レンタカーで東北自動車道へ。土曜日だったので道路の混雑具合が心配だったんですが、むしろ空いてました。道路はところどころ震災の影響と思われる波打ちがありましたが、走行に支障は無いレベル(もちろん制限速度を守っていればの話)。
飯坂温泉は東北自動車道の福島飯坂ICを降りてすぐのところ。話題の福島第一原発とは、直線距離で60~70キロくらい離れてるんじゃないかと思われます。
宿泊したのは「ほりえや旅館」というところ。明治に創業したというところで、築120年以上という木造の建物。
訪れる直前にも大きな余震があったので、宿泊に問題がないか問い合わせたんですが、「大丈夫だ、問題ない(意訳)」とのことでした。なんでも、本震のときでも建物には被害が無かったんだそうで。
確かに周辺を見ても、地震でどうにかなってしまった建物というのは全然無く、唯一宿の向かいにある建物の壁が一部はがれてしまっていたくらいでした。
福島の内陸の方は余程地盤がしっかりしているんでしょうか。
宿のすぐ隣には鯖湖湯という共同浴場があったので行ってみたんですが、そこで話をした地元のおじいちゃんは「地震のせいで飾ってあったこけしが倒れた」と嘆いてらっしゃいました。……いやむしろ、こけしが倒れたくらいで済んだのがスゴイんですけど……。
ちなみにこのおじいちゃん曰く、地震の影響で温泉の温度が下がったんだそうです。普段なら源泉の温度が50℃近くあるそうなんですが、今だと42℃くらい。けっこうぬるめ。私は熱いの苦手なんでちょうど良いくらいだったんですが。しかし地震で温泉の温度が下がるってのは初めて聞きました。
今なお東北・北関東を震源とした余震が続いていますが、沿岸から離れた内陸では思いの外地震の被害が少ないという印象を受けました。しかしやはり旅行客は相当減っているみたいで、地震後すべての予約がキャンセルされたんだとか。自分達が泊まったときには他にも二組くらいお客さんが居ましたが、週末というコトを考えると厳しい感じがします。
もちろん余震や原発が気になるって方も多いでしょうから安易にオススメとは言いにくいですが、でもホントにちょいと旅行に行くぶんには何の問題も無いですよ。今ネット通販で福島産の野菜が売れてるという話もありますが、それこそ現地に行けばいくらでも福島産のモノ買えますし。
そういや自分達が宿泊したほりえや旅館さんは旅館というより民宿みたいなテイストのところでしたが(だがそれがいい)、なぜか無線LANは用意されてたり(おかげで宿からF1予選のブログ更新できました)、飯坂温泉全体でセカイカメラを使った観光情報の展開をしていたりと、デジタル中毒な方にもなかなか興味深い場所となっております。