大須は萌えているか?

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親知らずを抜いた話

先日、下顎第三大臼歯、いわゆるひとつの親知らずの抜歯をしてもらいました。下あご右側のやつ。

発端はこの歯が二度に渡り虫歯になってしまったコトにあるんですが、いきつけの歯医者さん曰く「親知らずがかなり横向いて生えちゃってるから、これ以上の治療は無理だねー」と。露出している部分が少ないから、もう削りようが無いというワケです。つまりさっさと抜けという話なんですが、いきつけの歯医者さんでは無理とのコトで別の医者を紹介してもらうコトに。

最初は近くの総合病院を紹介してくれようとしたんですが、総合病院の難点は平日でないとダメというところ。1日だけ行けば良いならそれでも良いんですが、まずは歯の状況を改めて確認するために1回、実際に抜歯をするために1回、その後の経過を確認するために1回の計3回は足を運ぶ必要があるとのコト。基本的に平日は仕事があるので、3度も足を運ぶとなると……というコトで、土曜日もやってて抜歯の経験も豊富という歯医者さんを紹介してもらいました。

ただ、その歯医者さん結構人気みたいで、最初に歯の状況を確認してもらうべく予約したら2週間後しか空いておらず、そして実際に抜歯するのはそのさらに1ヶ月後という有様だったんですけど。まぁ腕が良いと評判の歯医者さん、しかも土曜日となるとそりゃ混むか……。

歯の状態を確認

まず最初に足を運んだ際には、レントゲンを撮影して歯の状態を確認。

その後、PCでレントゲン写真を見せられながら状況の説明。私の場合、歯の2/3程度が歯茎に埋没してしまっているので、まず露出している部分を削ってから歯茎の一部を切開しそこから奥に埋もれてる部分を引っ張り出して云々という正直あんまり聞きたく無いようなお話ががが。ただでさえ子供の頃から歯医者大嫌いなのに、そんなエグい話まで聞かされるとは。

また、親知らずのすぐ近くに神経が通っており、場合によってはしばらく顎や舌の神経が麻痺する状態が続くコトがある(時間と共に回復するそうですが)等のリスクの説明がありまして。この説明を受けた上でリスクを承知したという旨の同意書にサインする必要があります。ううう。最悪のケースとして、折れた歯の根っこ部分が残っちゃったり、親知らずの隣の歯までダメになっちゃう可能性もあるとか言われましたが(あくまで最悪の場合ですが)、この辺は術者の技術にも依存してくる部分なんでしょうね。

しかしこのまま親知らずを放置しておくという選択肢もありえず(実際問題として痛むので)、サインせざるを得ません。

ちなみに、私は上下4本とも親知らずが生えているのですが、 Wikipediaによると現代の日本人で4本ともが生えそろう可能性って36%なんだって。進化の過程で「不要」とされつつあるのがこの親知らずというワケで、つまり生えているヤツはオールドタイプというコトでしょうか。そういや『機動警察パトレイバー』の新OVA 第2話「災厄の日」でそんな会話あったよね……。

レントゲン見た歯医者さん曰く、「下は左も抜いた方が良いですね。上はきれいに生えているから、別に抜かなくてもいいですよ。下の歯が無いから役に立たないけど」とのこと。ぐぬぬ

この日は確か3,000円くらいの支払いだったかな。

抜歯

そしてそこから約1ヶ月後、抜歯の日。

まず受付で体温計を渡されました。歯医者で体温測るなんて初めて。体調が悪くないかを見るためらしいですが。

その後手術用の部屋に入り、まず服が汚れないようにと首回りにタオルを乗せられます。その後歯茎に麻酔を注射。細い針を使っていたので少しチクッとする程度。しばらく放置されたあと、口の周辺と中にイソジンめいた液体を塗りたくられます。消毒している模様。んで、口の周りだけ穴が開けられたシートを顔に乗せられます。これによりなにも見えなくなるんですが、まぁ正直見えたら見えたでアレそうなので、むしろ助かったかも。

シートを被せられたあと、「もう一本麻酔しますね」との声。そんなに念入りにやるものなのか。その後しばらく歯のあたりを金属の器具でカリカリやって、そしてドリルでガーッと削って、またカリカリやって……の繰り返し。麻酔が十分効いているので痛みは無いですが、この音と臭いは非常に苦手です。

と、今度は下顎のあたりをぐっと押されて、口の中からなにか引っ張り出そうとしている感じに。露出している部分を削り取ったので、残りの部分を押しだそうとしてんのかな……。これ結構力業みたいで、顎全体をぐーっと押されているような感じでちょっと痛かったです。歯の痛みとは違う痛みね。ただ「やめて!」と訴えるほどのアレでも無かったので、そのまま我慢しましたが。

そしてまたドリルの音がし始めたんですが、さっきのは「キュイーーーン」という高回転型(?)だったのに対し、今度のは「ヴイイイイ」という感じの低速トルク重視型(?)のような音がしてました。これ、結構骨に響く。痛みは無いんですが、なんか落ち着きません。しばらくドリルの音がしたあと、なにかを掻き出すようにカリカリやって、またドリルが……の繰り返し。

そんなこんながしばらく続き、ドリルが使われなくなったので「あ、ようやく終わりに近いのかな」と思ったりして。その後糸を使ってなにやらやっていたので、抜歯の跡を縫合していたんでしょうね。そして顔のマスクが外され、手術完了。最初に麻酔打たれてからほぼ1時間ジャストでした。手術中は基本的に口は開けっ放しなんですが、途中何度か「口閉じて良いですよ」と言ってくれたので、その辺は思ってたよりラクだったかな。

手術後に口をゆすぐ際、麻酔がまだ効いているので思うように口を動かせずに難儀しました。麻酔は2~3時間効き続けるので、その間はメシも食べられません。あと、術後30分程度血止めのガーゼを噛まされます。その後もしばらくはじわーっと出血したりはするんですが、一晩経てばだいたい収まる感じかな。手術した当日は浴槽につかったり、運動や飲酒等血の巡りが良くなるようなコトは避けてね、とのこと。

抜いた歯を見せてもらったんですが、見事に砕けておりました。抜くと言うより壊してる感じだなこれは……。この日の支払いは全部で6,000円くらい。5日分の飲み薬と、痛みが出る場合の頓服薬、あと消毒用のうがい薬も込みで。

麻酔が切れたあとは軽い鈍痛があるのですが、生活に支障があるってほどでは無い感じ。試しに痛み止めを飲んでみたら全然気にならないし。ただ、抜いた歯の跡がぽっこりと穴となって残っていますので、食事の際にどうしても違和感がありますね。自然に塞がってくるとのコトなんですが、最短1ヶ月程度はかかるとのコトなので、しばらくは我慢する必要がありそう。穴に食べかすが挟まりやすくなってるし。うがいで口の奥をよくゆすぐと良いようです。

経過確認

抜歯して2日後に、経過観察のため再び通院。痛み止めが無いとまだちょっと痛みがある状態ではあったんですが、経過自体は良好とのこと。場合によっては痺れが残ってしまってるケースもあるみたいなんですが、私の場合そういうのは全然ありませんでした。頬がほんの少し腫れたりはした。やれやれ。問題無しというコトでこの日はサクッと終了。支払いは500円くらい。

そのさらに1週間後、抜歯後縫合した箇所の糸を抜くために通院。これも所要時間的にはあっという間。ちょっとチクッとしますが、まぁその程度です。とりあえずこれで抜歯後の処置は完了、あとは穴が塞がるのを待つだけ。痛み自体もほぼ無くなり、痛み止めはもう要らない状態。かなりスムーズにコトが運んで良かった良かった。この日の支払いも500円くらい。

……ただ、続いて反対側の親知らずも抜きましょうと言われ、来月再び抜歯するというコトに。ぐぬぬぬぬ。あと、今回抜いた親知らずの隣の歯もちょっと虫歯になっているとのコトで、こいつも治療してもらわないといけません。いつまで歯医者に通い詰めねばならんのだ。

結局トータルで1万円くらいの出費となり、親知らず抜くのって精神的にも金銭的にもコストがバカにならんなぁと。ただ、私みたいに親知らずがナナメに生えている人はできるだけ早く抜いてしまった方が良いとのこと。虫歯のリスクが高いし、若いうちに抜く方がラクなんだそうで。

ただ、抜歯には高い技術も求められるため、どこで抜いてもらうかという判断は慎重にした方が良いのかも。私の場合、いきつけの歯医者さんがご近所でも結構評判の人で、その人の紹介だから間違い無いだろうというコトで決めましたが、実際に抜歯した人の評判なんかも聞いて判断するというのもアリですね。

来月もう1本抜いたら、またここで顛末を書いてみようと思います。でも、1本目がスムーズに行ったので、だいぶプレッシャーは軽減されたかな。