決勝は決勝でなんだか……なF1中国GP決勝。
決勝結果：
2013 FORMULA 1 UBS CHINESE GRAND PRIX - The Official F1 Website
決勝後ドライバーコメント：
Race - selected team and driver quotes - The Official F1 Website
決勝後記者会見：
FIA post-race press conference - China - The Official F1 Website
終わってみれば
勝ったのはアロンソ。フリー走行時にはミディアムでのペースではメルセデスに遅れを取る感じでしたが、決勝ではミディアムでもコンスタントな速さを見せつけての勝利。アロンソにしてみれば昨年のドイツ以来というひさしぶりの勝利となりますが、終わってみれば余裕の勝利でした。
それでも昨年は第2戦のマレーシアでアロンソは勝利を挙げており、今年はそれよりも1戦遅れての勝利というコトにはなります。ただねー、それでも去年より今年のフェラーリの方が相当良いように見えますね。同僚であるマッサの好調がそれを象徴してます。
そして2位にはライコネン。ペレスと接触しマシンにダメージを負ったときには「こらアカン」と思いましたが、思いの外ダメージが少なかったようで壊れたノーズは交換しないままレース続行。レースペースも良く、見事予選ポジションをキープしてのチェッカー。2戦目を7位で終えたときには「やっぱロータスってこんなもん？」とも思っちゃいましたが、この2位表彰台で改めてライコネンの速さを認識。しかも今回は予選でも速かったワケですからね。
ハミルトンは最後ベッテルの猛追を受けながらもなんとか3位フィニッシュ。彼もマレーシアから連続の表彰台というコトで、良い雰囲気ですね。予選までの流れを考えると優勝して欲しいところでしたが。ソフトタイヤでのタイムダウンが一番早かったところを見るに、やっぱりまだメルセデスは「タイヤに優しいクルマ」とまでは言えないのかな。ロズベルグも同時にタイヤ換えてましたしね。
しかし結果的には予選トップ3がそのまま表彰台に上るコトになり、敢えてミディアムスタートを選択したベッテルやバトンはアテが外れたようにも見えます……が、必ずしも失敗というワケでも無かったよーな気がします。ベッテルにしてみれば、これまたミディアムスタートを選んだヒュルケンベルグが思いの外良い走りをしてしまって前方を塞いでいたというのが大きかったですし、バトンはマクラーレンのポテンシャルを考えればむしろ上出来と言えるんじゃないでしょうか。
結果的にベッテルは9番手から4位と5つポジションを上げているし、バトンも8番手からの5位フィニッシュですからね。もちろんこれは今季マクラーレンのベストリザルト。むしろリーダーラップまで記録していたヒュルケンベルグが10位フィニッシュなのが意外なくらいですが、これがザウバークオリティというコトでしょう。
タイヤのパフォーマンス差の意義は？
にしても、ソフトとミディアムでかなり大きな差が生じたこのレース、ピレリやFIAにしてみればある意味「狙い通り」な状況だったと思うんですが、結果的にレースが面白くなったかと言えばそうでもない。
各チームの戦略の違いが生まれるのは非常に興味深いんですが、結果として見た目の順位と実際に争っている順位が非常にわかりにくいモノとなってしまい、状況把握にはライブタイミングが必須な状況。そして、各チーム計算通りにタイヤをもたせるコトを最優先としなければならないため、コース上で無理な争いをさせない、つまりライバルが後ろから迫ってきても無抵抗で抜かさせるというシーンがしばしば目に付いたり。
レース距離とタイヤライフとピットストップのロス等もろもろ考慮するとそれが最適解であるというのは理解できるんですが、なんかこう盛り上がりに欠けるというか。コース上でのオーバーテイクシーンがあるのは間違い無いんですが、正直「バトル」になってないんですよねぇ。
そのほか
最後尾スタートとなったウェバーさんはピットからソフトタイヤを履いてスタートし、すぐさまミディアムに履き替えるという作戦を敢行。これ、結構ハマるんじゃないかなーと期待していたんですが、途中ヴェルニュと接触しマシンを破損、その後タイヤが脱輪するというトラブルに見舞われリタイヤ。そしてレース後、次戦で予選3グリッドダウンペナルティを食らうという素晴らしい踏んだり蹴ったりぶり。ただまー、あの接触はウェバーさんが悪いでしょう。
それからストレートエンドでスーティルに突っ込んだグティエレスも次戦5グリッドダウンペナルティ。こちらは完全に彼のブレーキングミスですね。直前にマシンが居る状態でダウンフォースが抜けて止まりきれなかったというコトみたい。ルーキーらしいミスといえばそうなんですが。
Bahrain grid penalties for Webber and Gutierrez - The Official F1 Website
あとなんか大量にイエローフラッグ中のDRS使用について審議とされたクルマが居ましたが、結局あれは「チャラ」になったんですかね？
