雨降らなくて良かったですねぇ。F1日本GP予選。
- 予選結果: 2016 FORMULA 1 EMIRATES JAPANESE GRAND PRIX - QUALIFYING
- 予選ダイジェスト: Qualifying highlights - Japan 2016(動画)
- 予選後各チームコメント: Saturday in Japan - team by team
- 予選後記者会見: FIA post-qualifying press conference - Japan
ハミルトン、鈴鹿でポール獲れないでござる
予選ではロズベルグがポール、決勝ではハミルトンが優勝、というのがここ最近の鈴鹿トレンドではあるんですが。今年もフリー走行からロズベルグが順調な仕上がりを見せ、FP1~3すべてのセッションでトップタイム。
そして予選でもQ1~Q2でロズベルグがハミルトンを凌ぎ、こりゃまたロズベルグがポールなのかな、と思ったワケです。んが、Q3のファーストアタックでハミルトンがロズベルグをコンマ2秒上回るトップタイムをマーク。これを見て、流れがハミルトンに傾いたように見えたんですね。てか、いつものロズベルグならハミルトンを意識してズルッと負けちゃう感じがしたんですね。
で、2回目のアタックでハミルトンはセクター1で先行するロズベルグを8/1000秒だけではありますが上回るタイムをマーク。今年はハミルトンが鈴鹿のポールポジションか……と思ったんですが、セクター2ではロズベルグがハミルトンを6/100秒上回る全体ベスト。セクター3ではハミルトンが4/100ほどロズベルグとのタイムを詰めたんですが、結果としては13/1000秒差でロズベルグがポール獲得。この僅差。
しかしなんだろな、ロズベルグはハミルトンに負け続けてきた過去のシーズンに比べて集中できてるな、という印象でした。これだけギリギリの接近戦でも、ミスを犯さずハミルトンを上回って見せましたし。まぁ元々フリー走行からの流れではロズベルグがポール獲って当然な流れではあったんだけどさ。
ハミルトンは「セッティングを大幅に変えてマシンが不確実な状態でQ1に臨んだから、ここまでギャップを縮められてとてもハッピーだ」みたいなコメントをしてますが、いやしかしコレ悔しいんじゃないですかね。
I’d been veering one way with the setup of the car and then had to shuffle back going into qualifying and it felt like I was in no-mans-land as we approached Q1. With that in mind, I’m extremely happy that I was able to bring it back to that kind of gap.
しかしまぁ、過去2年、2番手スタートからの優勝を飾っているコトを考えれば、この予選結果は悪くないんでしょうけども。ロズベルグにしてみれば、一番のキモはスタートでしょうね。とにかくまず1・2コーナーを取る。
F1公式サイトで「Five of the best Suzuka showdowns」という動画で過去鈴鹿で繰り広げられたライバル対決5選を紹介してますが、願わくばこれらに匹敵するような名勝負を期待したいところです。……あ、1990年のセナ・プロ対決みたいに1コーナーで「いきなり接触ー!」というコトは無いようにお願いします。
マクラーレン・ホンダ轟沈
ホンダの地元である鈴鹿というコトで、ここんとこ上り調子であるマクラーレン・ホンダにも当然期待が掛かったんですが、なんとバトンはQ1ノックアウト、アロンソもかろうじてQ2に進出はしたものの15番手どまりという、ここ数戦ではワーストレベルの低迷っぷり。どうしてこうなった。
セクタータイム見ても、全体的に遅い感じしますね。セクター3はまだマシなので、ホンダのパワーというよりかS字やデグナー、スプーンといった中~高速コーナーでロスしている感じでしょうか。ちなみにアロンソとバトンのQ1ラストアタックでの各セクタータイムを見比べてみると、セクター1が49/1000秒差、セクター2が4/1000秒差、セクター3が6/1000秒差と不気味なくらいに同じようなタイムで走ってます。
つまりはドライバーは2人ともベストを尽くしたけど、マシンがそこで頭打っちゃったってコトなんでしょうね。ドライバーとマシンの総合力が試される鈴鹿でこの結果というのは、まだまだマクラーレン・ホンダが発展途上であるというコトの証左でもあるんでしょう。ホンダの今の開発スタッフにしてみたら、「なんで鈴鹿をこんな難しいコースにしちゃったの!?」という感じかもしれませんが。
この調子だと決勝も難しいレースになりそうですけど、この低迷が来年へのバネになると思えば……トークンも廃止になって思う存分開発しまくれるし!
そのほか
あと意外性のあるポイントといえば2台揃ってQ3に進出したハースでしょうね。2台揃ってのQ3進出はもちろんチーム初、っていうかハースって予選ではそこまで前に出てくるコトが少ないだけに正直何があった??という感じも。
Haas delighted as Japan provides best qualifying to date
CSの『F1GPニュース』で新しく投入したフロントウイングが良かったみたい、という話も出てましたが、ここまで躍進してくるモノかなぁ……。グロージャンはブレーキに対する不安を抱えているのは相変わらずなようなので、決勝どこまで無事に走りきれるのかも気になりますが。あとはグティエレスのノーポイントがそろそろ終わるのかどうか。青旗無視野郎の汚名を払拭するには、自身で結果を叩き出して見せるしかありますまい。
それから、メルセデスの後ろにはレッドブルが並ぶと思われていたのに、フェラーリが3番手・4番手タイムを叩き出したのも意外な展開でしたね。ベッテルはマレーシアの一件で3グリッドダウンペナルティを科されるので、スターティンググリッドとしてはライコネン3番手・ベッテル7番手ですが。
しかしフェラーリとレッドブルのタイム差もなかなかの僅差なので、決勝は表彰台の一角を巡ってナイスバトルが展開されるコトを期待。特にフェルスタッペンは前回のマレーシアではベッテルを「クレイジー」呼ばわりして、フェラーリドライバー2人との因縁がどんどん深まっている感がありますし。