大須は萌えているか?

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スマートリモコン「eRemote mini」とAmazon Echoで家電を操作してみた話

少し前、Amazon Echoを買ってみた際に思いつきで注文してみた、eRemote miniってスマートリモコンが届きました(注文したときは在庫切れだった)。

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スマートリモコンとはなんぞや、という話ですが、要は家電の赤外線リモコンの信号を学習させると、その操作がスマホアプリからインターネット経由で実行可能&スキルを追加するコトでEchoからも操作できる……というシロモノ。コイツが本来のリモコンに代わって信号を送信する形になるので、あんまり遮蔽物に囲まれたような場所に置いてしまうと用を為さないんですが、全方位に送信してるみたいで真上にあるテレビや真下にあるレコーダーなんかも普通に動作させられます。

あ、ただ「mini」だとUSB給電しかできないので、そこも注意が必要です(自分は以前から使ってる、AnkerのUSBハブに繋いでる)。

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ネットワーク機能なんて持ってないふつーの家電を手軽にスマート家電化できるという観点で面白い品なんです、……が、使ってみたところ便利は便利ではあるものの、相当な曲者ですねコレ。まぁ事前に他のユーザーのレビューとか見て、薄々覚悟はしていたんですが……。

メリデメ

先にこの製品のメリット・デメリットを端的にまとめますと、

メリット

  • インターネット経由なので外出先から家電の操作ができる
  • タイマー機能によって、時刻をトリガーにした操作もできる
  • スマートスピーカー非対応の家電でも、コイツを介してEchoから操作できる
  • Alexaの定形アクションと組み合わせて複数の家電を一度に操作するのは捗る

デメリット

  • 初期設定で全然WiFiを認識しない(あと5GHz帯に対応してない)
  • Echoから操作できるのは「照明」として登録した家電のみ
  • 設定の仕方によっては謎の不調に見舞われるコトがある
  • 日本での価格が無駄に高い模様(日本のAmazonでの価格は6,500円くらいだが、中国では1,500円くらいで売られてるようで……並行輸入品もあるが、その場合スキルが入れられない=Echo非対応・技適マークも付いてないと思われる)

ということで、普段使ってる家電がIOTだのスマートスピーカーだのに対応するのを待ちきれず、手っ取り早くスマートホーム的な雰囲気を味わいたいという人向けの製品ではあるんですが、お世辞にも出来が良い商品とは言えず、そのくせ値段もそんなに安いとも言えないため、相応の覚悟を求められる一品です。

一応、Echoからアレコレ動かせるようになって満足はしているんですが、誰にでも勧められる品かと言われると全力で否定します。

設定

この辺の記事を参考にしました(てか、本体付属のペラい説明書だけでは無理)。

最初に「eHome」ってアプリをiPhoneAndroid版もある模様)に入れてアカウント作成して、ってところまでは良いんですけど、WiFiの設定にとにかく難儀しました。5GHz帯非対応ってんで2.4GHzの802.11gに繋げようとしたんですが、これがまぁ何度やっても「追加できるデバイスが見つかりません」って言われてしまう。結局、Developers.IOの記事から公式FAQを辿って手動設定を試したところ、なんかよくわからんウチに繋がるようになりました。

あとからググってみると、以下の記事などもWiFiの設定について詳しく書かれてますね。

eRemote mini を買った。Wi-Fiのやり方や使い方を解説します - サンデーゲーマーのブログWP

リモコンの学習は割とスムーズにできたんですが、Echoで使えるようにするのがまたやっかいで。まずAlexaアプリにスキルを入れてやるんですが、そもそも製品名が「eRemote」でiPhoneアプリの名前が「eHome」、そしてAlexaスキルの名前が「LinkJapan(日本の輸入代理店の名前)」と、全部バラバラなので非常に混乱します。

んで、先にデメリットとして挙げましたが、Echoから操作できるのはeHomeで「照明」として登録したデバイスのみ。なので、エアコンをEchoから操作しようと思ったら、エアコンのリモコンを一度「照明」として学習させ、あとから名前を「エアコン」とかって変えてやる必要があるワケです。な、何を言っているのかわからねーと思うが(以下略)

ほいでもって、eHomeで「照明」として記憶させられる操作は電源のON・OFF、それから照度の明・暗のみ。この「照明」をeHomeから登録した上で、Alexaアプリからスマートホームのデバイスを検索・追加し、「アレクサ、○○をつけて/消して」、「アレクサ、○○を明るくして/暗くして」という操作が可能になる、というワケです。

Developers.IOの記事で紹介されているように、例えばテレビのリモコンの「消音」ボタンをひとつの照明デバイス(例えば「テレビ消音」とかって名前で)としてeHomeに学習させ、Alexaアプリの定形アクションで「アレクサ、消音」というワードで「テレビ消音をONにする」というアクションを実行させる、という仕込みをすれば、電源のON・OFF以外の操作も可能は可能です(素直に「アレクサ、テレビ消音をつけて」と言っても良いんですけど)。

めっちゃ面倒だけどね!

照明以外の家電をスマホアプリからは普通のリモコンぽく操作したい、ただEchoからも操作したいって場合、通常の(?)リモコンとして登録 + Echo用に照明のフリして登録、とするコトで一応実現できます。その場合、後から判別が可能なように名前の付け方には一工夫要りますけども。

謎の不調

初期のWiFi設定で半ギレ状態になりながらもなんとか初期設定を完了し、いくつかのリモコンを学習させてEchoからも操作できるコトを確認し、ようやく使い物になった……と思ったしばらくあと、謎の不調にも見舞われました。

というのは、例えばEchoに「アレクサ、エアコンをつけて」と言って「はい」と応答が返ってくるのに、肝心のエアコンがピクリとも動かない的な。アレクサの音声認識の履歴を見ると「アレクサ、エアコンをつけて」と正しく聞き取っているので、どうやらeRemote側の問題らしい。ただどうすれば直るのか良く分からないので、一度エアコンの設定をAlexa、eHomeの両アプリから削除し、学習・設定し直したところ再び使えるようになりました。原因不明。

あと、一度eHomeで学習・保存したリモコン設定の名前を変更したところ、いきなりリモコンが使えなくなってしまったというコトもあったので、なにか設定を保存したりするときに何らかの落とし穴があるのかもしれません(?)。謎。

一度安定すればその後は問題なく使えているっぽいので、保存してちゃんと使えるコトを確認した設定はウカツに変更しない方が吉かもしれません。どんだけデリケートやねんこのアプリ。

そんなこんなで

「スマートリモコン」を名乗るわりに設定周りはスマートさからは程遠く、問題は多々ある一品ではありますが、ただエアコンとかをEchoから操作できるようになったコト自体は満足しています。寒い日に布団に潜ったまま「アレクサ、暖房つけて」と言える幸せ。

あと、定形アクションを使って複数の家電を同時操作できるのは純粋に便利。例えば、自分が設定しているのは「アレクサ、出掛けるよ」と言うと部屋のライトが全部OFF、エアコンもOFFになるとか。15年以上の年代ものでリモコン付いて無かった部屋のシーリングライトも、ついリモコン付きLEDタイプに変えちゃったてへ。

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先に買ったPhilips Hueなんかもそうですが、この手のLEDライトは色味(蛍光色~電球色)や明るさをコントロールできるのが良いですね。これもAlexaの定形アクションと組み合わせて、「アレクサ、明るくして」でシーリングライトとHueを蛍光色・明るめでON、「アレクサ、薄暗くして」でシーリングライトは電球色のパネル照明のみ・Hueも電球色で明るさ40%、とかできて面白い。

一方で、テレビやレコーダーは操作系統が多すぎてeRemoteに学習させたりAlexaの定形アクションに紐付ける手間が馬鹿にならず、結局普通のリモコン使った方が手っ取り早いですね。てか、自分が使ってるSONYのテレビ&レコーダーの場合、「Video & TV SideView」ってアプリでスマホをリモコン代わりにできるし、録画予約もインターネット経由でできるので、最初から不便はしてないっちゃしてないんですけども。

あ、ただチャプタースキップのボタンだけEchoから使えるようにしておいて、録画しといたアニメを再生したときに「アレクサ、次へ」というだけでCM飛ばせるようにしておけば、再生中は一切リモコンに手を伸ばす必要は無くなりますね。

そういう怠惰なライフスタイルを満喫するためには、初期設定のクソさ加減も厭わないという方にはオススメできる品です。設定の煩雑さを乗り越えるコトができれば、だいぶスマートホームっぽくなる。