大須は萌えているか?

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F1[18] ブラジルGP 予選

コンストラクターズタイトルがまだ決まって無いとは言うものの、なんか観る側としても気が抜けてしまった感は否めないF1ブラジルGP予選。

粘りたいフェラーリではありますが

メルセデスが強い、というよりフェラーリが自爆してしまった感もある今年のチャンピオンシップですが、フェラーリとしてはせめてまだ確定していないコンストラクターズタイトルを狙いたいところではあります。ただ、レースが始まる前の状態でメルセデスフェラーリのポイント差は55ポイントあり、チームとして1レースで稼げるポイントは最大43ポイントになるワケですから、フェラーリとしてはこのレースでメルセデスより13ポイント以上多く獲得して、その差を43ポイント未満に収めないとコンストラクターズタイトルも奪われてしまう、というコトになります。

ただ、予選結果はハミルトンがポール、そしてボタスが3番手。フェラーリベッテルが2番手、ライコネンが4番手という形なので、このままの順位でフィニッシュしてもダメ、ってコトになりますね。フェラーリが1-2フィニッシュを飾れれば、メルセデスが3-4位でフィニッシュしたとしても16ポイント差を付けられるのでタイトル獲得は持ち越しにできるんですが……まあ予選の雰囲気を見る限りはちょっと厳しそうだよなあ。

フェラーリはQ2でうまいことソフトタイヤで最速ラップをマークし、決勝で上位陣では唯一ソフトタイヤスタートとなるワケで、この違いがアドバンテージとなるのか、ならないのか、ってのが決勝の見所にはなるんでしょう。そもそも、決勝でも雨混じりのコンディションになる可能性もあるみたいですが……。

にしても、ドライバーズタイトルが決まると気が抜けてしまう(?)イメージもあるハミルトンですが、今回のポールラップはお見事でしたね。コンストラクターズが決まって無いせいもあるでしょうか。記者から「ボタスに優勝を譲れる状況になったら譲るか?」なんて質問もされていたようですが、「バルテリがそれを望まないだろう」みたいに返していたハミルトン。実際、フェラーリが自爆して悠々1-2体制になった場合どうするのか、ちょっと興味あります。

ベッテルとハミルトンのドタバタ

なにかとしょーもないコトをやらかしがちなフェラーリベッテルですが、今回はベッテルが予選中の車重計測でやらかしてしまったようで。

ベッテルが車重計測の際に問題行動も、グリッド降格を免れる。戒告と320万円の罰金処分に

F1公式にはベッテルの無線音声付きでその時の動画が上がっていますが、「急げよオイ!」みたいなノリですねベッテル

Brazilian Grand Prix: Vettel handed hefty fine for weighbridge incident during qualifying | Formula 1

一応、計測そのものをスルーしたりはしなかった、計測器の上で一度エンジンは切った、というコトでグリッド降格までは課されなかったようですが、まー正直この態度はないだろうと思いますし、降格ペナルティでも良かったんじゃないかと思いますね。ここでベッテルを降格させちゃうと、いよいよ見所の少ない白けたレースになるコトをFIAが懸念したんじゃないの、と思っちゃうのは邪推が過ぎますかね。

5度目のチャンピオンに輝いて、人間的にも成熟したハミルトンに対して、このベッテルの振るまいはなんとも対照的と言いますか、「そんなんだから負けるんだよ」と言いたくもなってしまいますが……まーしかし、レーシングドライバーなんて破天荒な性格の人間が居ても良いとは思いますし、皆が大人の振るまいしてたらそれはそれでちょっと物足りない気もしますし、ベッテルはこのままでも良いのかなー……。

一方ハミルトンも、予選中に後ろから急接近してきたシロトキンに対して慌ててレーシングラインを譲ろうとしたところ、シロトキンも同じ方向に避けてしまい危うく大事故になりそうなシーンがありましたね。

Brazilian Grand Prix: Lewis Hamilton and Sergey Sirotkin nearly collide in Q2 - video | Formula 1

シロトキンがかなり高速だったのでアタックラップ中だったのかと思いきや、そうではなくてハミルトンもシロトキンもアウトラップ中だったという話。ただ、最終セクターでタイヤを温めたかったシロトキンが、前のハミルトンのペースがスロー過ぎるのに焦れて前に出ようとした、というコトみたいで。そりゃメルセデスのピットが気付くヒマもないですね。

ハミルトンはこのシロトキンの行為を批判しており、まー事情が分かればこのハミルトンの言い分も納得できます。

ポールのハミルトン、ニアミスについてシロトキンを批判「相手への敬意がない、不必要な行為」:F1ブラジルGP土曜

オマケに、どうもハミルトンのコメントによれば、その前にもハミルトンが譲ろうとしたらシロトキンも減速するなどして、追い抜くチャンスはあったのに追い抜かなかった、というコトでもあるようです。前に行こうか行くまいか、グズグズしてたら最終セクターまで来ちゃって、やっぱり前に出ようとアクセル踏み込んだ、みたいな感じでしょうか。だとすれば、シロトキンがお粗末だったという話になりますが……。

ザウバーの2人が健闘

あと今回の予選で目立っていたのはザウバー勢ですかね。トップ3チームに次ぐBest of the restのポジションを2台で固める大健闘。

Q2で雨が強まってきた中でタイムアップを果たしてQ3に滑り込んできたルクレールの走りは驚嘆ですが、しかし今回Q3でエリクソンルクレールの前に出たというのもなかなかに驚き。なおエリクソンルクレールに予選で勝ったのは今季4回目、ハンガリー以来8戦ぶり。エリクソンの予選7位・スターティンググリッド6番手(リカルドのグリッドダウンペナルティにより)は彼のF1キャリアベスト。

Ericsson keen to go out on a high after career-best qualifying | Formula 1

来季はF1レギュラーの座を外れてインディカー参戦が決まっているエリクソンですが、ここに来てこの予選パフォーマンスはちょっと驚きました。Q2でのルクレール雨中の驚速アタックでコンマ2秒ちょいの差を付けられたエリクソン、逆にQ3ではルクレールにコンマ2秒近い差を付けてみせたワケで(てか、ルクレールはQ3でQ2の自己ベストを更新できなかった)。

予選後のコメントで、ルクレールエリクソンに賛辞を送ってますね。

Marcus did an incredible job today, and well done to him.

via: Charles Leclerc : What the teams said – Qualifying in Brazil | Formula 1

決勝でも力強いパフォーマンスを発揮できるのか、ルクレール以上にエリクソンも気になるところ。