1月2日に新車の慣らしも兼ねて出掛けた話。
新しく来たクルマをまだほとんど運転出来てなかったので、愛知県からちょろっと高速走りつつ、程よい距離で、あまり混雑せずついでに神社に参拝できるような場所無いかなーと考えを巡らせた結果、滋賀県は琵琶湖のほとり、長浜にやってきたのでした。船に乗るために。
あ、一応名古屋方面からここまで来ようと思うと関ヶ原を通って来るコトになるので、積雪による規制が無いかは事前に確認しておりますよ。この日、名古屋は良い天気だったのに、琵琶湖周辺は雨雲が漂う微妙な天気でしたが。
琵琶湖の観光船って初めて乗ったんですが、思いの外立派な船でびっくり。二階建て。
中も結構広い。
そして長浜から船で30分、琵琶湖に浮かぶ竹生島（ちくぶしま）という島にやってきたのでした。
この島、古くから信仰の対象となっていたそうで、聖武天皇が行基をこの島に派遣して寺院を建立させたという話なので、そうなるとざっと1300年近い歴史があるコトになりますね。島には宝厳寺（ほうごんじ）というお寺と竹生島（都久夫須）神社という神社があるんですが、明治の神仏分離までは一体となっていた感じなんでしょうきっと。なにせ「宝厳寺 参道」と書いてある石段の奥には鳥居がある。
島は周囲2km程度という小さな島で、宝厳寺と竹生島神社以外は何かあるワケでも無いので、1時間もあればさっくりと見て回れます。まずは宝厳寺の方へ。
宝厳寺は弁財天を祀っており、日本三大弁才天のひとつだそうな。うっすらと屋根に雪が積もっている本堂は1942年に再建されたものだそうですが、右手にひっそり佇む石造五重塔は鎌倉時代のもので重要文化財。
宝厳寺と竹生島神社はたびたび火災に見舞われ建物を焼失しているようですが、そんな中復興手を貸したのが秀吉。秀吉が長浜城主になった時には竹生島は火災からの復興途上だったようで、再建の訴えを聞いた秀吉は一族に呼びかけて寄進を行ったようで（その時の奉加帳が残っている）。さらに、天下人となったあとに片桐且元を島に派遣し、建築物を移設させるコトにより伽藍を再建したんだそうな。
そのうちのひとつが、本堂から下っていったところにある唐門。これ、元々は大坂城にあった極楽橋だったと言われており、それがホントなら唯一豊臣時代の大阪城にあった建築物で現存しているもの、というコトになります。国宝。……なんですが、保存修理中でした。ohブッダ！
見たかったなあこれ。もうちょっとしたら修理は終わるみたいなので、またそのうちもう一回来るか……。
この唐門は観音堂に繋がっており、その観音堂の奥へ進むと「舟廊下」と呼ばれる渡り通路があります。
こちらは秀吉の御座船の部材が使われているというコトで舟廊下と呼ばれている、とのコト。重文。なんか梁に書かれているんだけど読めない……かなりハッキリ残っているところを見ると、後世のラクガキ？
廊下の下部分には木材が組まれて支えになっており、これも一見の価値あり。
で、舟廊下を渡るとすぐ竹生島神社。この本殿は伏見城から移築されたと言われ、これも国宝。
本殿の対面には竜神拝所と呼ばれるところがあり、「かわらけ投げ」にチャレンジ（？）できます。
300円払うと「かわらけ」と呼ばれる小さな皿（土器）を2枚もらえ、このうち1枚に自分の名前を、もう1枚に願いごとを書き、湖に突き出るように建っている鳥居目がけて投げるという。投げた「かわらけ」が鳥居をくぐると願いが成就するらしいです。鳥居の下が白くなっているの、全部なげられた「かわらけ」。
自分もチャンレンジしてみましたが、正直めっちゃムズいですこれ。風があるとまず無理。鳥居の手前であっさり失速してしまいました。ちなみに、「かわらけ」は販売していない期間もあるみたいなので、興味がある場合神社のWEBサイトを確認しておいた方が良さげ。
古い歴史を持ち、秀吉ゆかりの国宝建築物が2つもある場所なんですが、なにせ船でしか来られない場所なので、混雑とは無縁なのがステキ。船は基本的に往復で購入し、上陸して75分ないし85分後に帰りの船が出る感じ。ただ、狭い島なのでこの時間で十分足ります。むしろちょっと時間余ったので、帰りの船を待つ間、船着き場近くのお店で「近江牛まん」を食べていたくらい。
船は1日2便か3便と少ないので、行ってみたい人はクルーズ船のWEBサイトを確認してみるのがよろしいかと。長浜だけでなく、琵琶湖西側の今津からも船が出ているみたいです。私はお昼に出港する船で行ったんですけど、なんやかんやでほぼ満員でした。ただ、出港時刻の40分くらい前には着いてしまったので、切符は楽々買えましたけど。
島から戻ったあと、せっかく長浜まで来たので、港のすぐ隣にある「豊公園」の駐車場にクルマを置いて少しぶらぶらしたりもして。この駐車場、ド広い上に3時間まで駐車料金無料という良心設定。長浜駅や黒壁スクエアも歩いていける距離。
んで、黒壁スクエア近辺にあった「翼果楼」というお店で初めて「焼き鯖そうめん」を食べてみたんですけど、これがなぜか美味い。鯖とそうめんがなぜかイケる。そうめんも鯖の煮汁で濃いめの味になっており、これそうめんがおかずになるくらいのイメージ。焼きビーフン的な。
ついでに鯖寿司も食べたいくらいの勢いだったんですが、残念ながら鯖寿司は売り切れでした。ちょっと遅めの時間だったしな……。
