大須は萌えているか?

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F1[21] エミリア・ロマーニャGP 決勝

結局雨が降っちゃったもんだから、案の定荒れたレース展開になっちゃいましたね。F1エミリアロマーニャGP決勝。

フェルスタッペン強かった、が

レースとしてはスタートで抜群の加速を見せたフェルスタッペンが逃げ切っての勝利。赤旗からの再開直前、コースを飛び出してヒヤッとするシーンはありましたが、それ以外は終始安定した走りを披露しての危なげないレースでした。開幕2レース目まででレッドブルが勝つなんていつ以来だろう、と思ったら、おそらく2013年マレーシアで勝ったベッテルまで遡るコトになりそう。開幕3戦目までであれば、2018年に上海でリカルドが勝っているんですけれども。開幕戦で見せたレッドブルの速さがフロックでは無いことを証明して見せた感じですが、しかし一方でハミルトンも結構とんでもない速さを持ってましたよねえ。スタート直後のタンブレロで、フェルスタッペンと接触してエンドプレートを壊していたにもかかわらず。ちなみに、フェルスタッペンはハミルトンと接触したコトに気付いていなかった模様。

“I don’t think we touched,” said Verstappen after the race.

“We did, we did” replied Hamilton.

via: Verstappen and Hamilton at odds over whether they made contact in crucial start of Imola race | Formula 1®

スタートからしばらくはフェルスタッペンに水をあけられる格好にはなりましたが、その後はフェルスタッペンとの差を詰めていきピットストップで逆転できるのでは?というくらいの差に。先に動いたのはフェルスタッペンでしたが、路面温度が低く熱が入りにくい状況だったため、ハミルトンはオーバーカットできるのでは……と思ったら届かず。ピットストップに4秒掛かっちゃったのがちょっと痛かった。そしてその後、バックマーカーの処理でレコードラインを外してしまいコースオフ、バリアにマシンをぶつけた上に脱出に手間取り、まさかの周回遅れに。普通ならここで一巻の終わりですが、ボタスとラッセルがド派手なクラッシュを演じて赤旗、ハミルトンにとっては周回遅れがチャラになるという大ラッキーな展開。相変わらず、この2人の運の差よ。

1度はミスをしたハミルトンですが、そこからは集中力を取り戻してどんどん順位を上げていき、最終的に2位まで取り戻したんだから驚異的。速さという点ではフェルスタッペンよりハミルトンの方が印象的なレースでした。レース後半になってもところどころにウェットパッチの残る難しい路面で、ドライバーの力量が試されるシチュエーションでのこの速さは、やはりハミルトンが現役最強ドライバーなのだなと思わせるに十分な内容。もしハミルトンがコースアウトせずに、フェルスタッペンとガチでやり合っていたらどうなったか、ちょっと気になるところです。

しかし、ハミルトンって彼のキャリアを通して開幕2連勝を飾ったコトが無いんですねえ。これはかなり意外な記録。

冴えなかったボタスとペレス

一方でレッドブルメルセデスの相方たちはどうにもツイてない展開。ボタスとラッセルのクラッシュはお互いが非難し合うという泥仕合の展開を見せておりますが、まーどっちが悪いとも言いづらいかな……。ボタスの動きが楽観的だった(ラッセルがここで並びかけてこないだろう、と思っていたように見える)とも言えるし、ラッセルがリスクを取り過ぎたと言えなくもないし。

Russell accuses Bottas of breaking ‘gentleman’s agreement’ over Imola crash, as Finn says Briton’s move made no sense | Formula 1®

ラッセルはボタスの動きが紳士協定違反だとコメントしてますけど、ボタスはラッセルに向かって幅寄せしているというよりは、タンブレロのアプローチに向かって直線的に動いているようにも見えますし。まあ、あれだけハイスピードのクラッシュなので、ラッセルが感情的になるのも理解はできますけどね。ただ、あんまりアレコレ言い過ぎるとトト・ウォルフの心証まで悪くしかねないので、そこは注意したほうが良いと思いますけど。

Wolff says Russell has ‘lots to learn’ as he admits costly crash with Bottas will hurt Mercedes upgrade plans | Formula 1®

ちなみに、ロス・ブラウンはややボタスの方の過失が大きいように感じているみたいですね。

I’m sure both drivers will analyse the incident and learn from it but it did look like Valtteri drifted across and left George nowhere to go.

via: The Ross Brawn Column – On the Russell-Bottas crash, Hamilton vs Verstappen, and who impressed him most in Imola | Formula 1®

それからペレスはセーフティーカーラン中のオーバーテイクでペナルティ喰らっちゃったの痛恨でしたねえ……。ちょっと飛び出しちゃっただけだから、順位戻しても良いよね?って思っちゃう気持ちはわかるけど、無線で「これって順位戻しても大丈夫?」とか聞く冷静さは欲しかったですね。赤旗再開後にも再びコースオフして順位を失ってしまい、なんだかペレスらしからぬバタバタした内容でした。フロントロウスタートで逆に気負いすぎた部分もあったんですかねえ。

ペレスのペナルティに関連して、赤旗からのリスタート前にフェルスタッペンがコースを飛び出したシーンについて、後ろのルクレールはブレーキを踏む必要があったと思うか?という質問が記者会見で飛んでいたりもして。当のフェルスタッペンは「前のクルマが滑ってどこ行くかわからなかったからバックオフしただけだと思うよ。一瞬の判断だからね」みたいなコメントしてますが、後ろから見ていたノリスは「シャルルは彼(フェルスタッペン)を抜くことができたと思うよ」と発言してますね。自分がルクレールの立場だったら抜きに行っただろうと。

I think if I was in P2, I would have gone for it, because you have a chance at winning then. It’s a risk worth it.

via: FIA post-race press conference - Emilia Romagna | Formula 1®

予選でベストタイム抹消の憂き目にあったノリスですが、決勝では見事表彰台を獲得しただけに発言も強気(?)。

2021 Emilia Romagna Grand Prix: Vertsappen slides and Tsunoda spins at restart(動画)

角田は残念でしたが

最後尾スタートだった角田ですが、赤旗中断時には10位までポジションを上げてきており、これは連続の入賞を狙えるか……と思ったらリスタート直後のタンブレロでスピンしちゃったのは残念でした。しかしまーこのコンディションは経験の浅いドライバーには辛いところですね。ハミルトンですらやらかしちゃう状況なんだから、致し方の無いところではあるでしょう。ていうか、角田ってF1でウェットコンディション走ること自体が初めてだよね?そういう意味では、経験値が積めただけヨシとすべきでしょう。ミックもウィービングでスピンしてノーズ壊した挙げ句、自分のまいた種でピットレーンクローズされるという珍事を発生させていたし。

マゼピンは序盤にラティフィとの接触があったのと、そのあとスピンしている映像もありましたっけ?3人ともなかなか苦労していた模様。F1デビュー2戦目でこのコンディションは、さすがに厳しいですねえ。

ルーキー以外だと、フェラーリサインツも2回飛び出している映像が映ってて「なんだかなー」と思ったものの、ペース自体はかなり速くて最終的には5位フィニッシュ。本人曰く「楽しかったと同時にイライラした」という複雑なレースだったようで。

Sainz left ‘frustrated’ at Imola, even after recovery drive from P11 to P5 | Formula 1®

本人の中ではリスクを取りに行く、と決めて走っていたみたいなので、ある意味納得づくの走りではあったのかなと。走りながらブレーキバランスなんかもいろいろ試していたみたいなので、マシンへの理解はそれなりに進んだのかもしれません。次戦のサインツがちょっと楽しみ。アロンソもこのレースで5〜6レース分の経験が積めたみたいなコメントしていますので、次戦どこまでやってくれるのか注目しましょう。

“It was perfect for me to understand the car in these slippier conditions, and how it was transitioning from wets to inters, inters to dry, one red flag, one standing start, one rolling start. We did a lot of things today that normally take five or six races… Everything was compressed in one Sunday, so a lot of learnings, a lot of feelings with the car.”

via: Manic Emilia Romagna GP ‘perfect’ for speeding up learning process on F1 return, says Alonso | Formula 1®