大須は萌えているか?

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鈴鹿のスーパーGTを観戦した話(2023年6月版)

6月の頭の話になってしまいますが、鈴鹿サーキットスーパーGTを見物しにいったお話。なんで今まで書いていなかったかというと写真の整理ができていなかったからですが、それにしてもカメラをEOS R7にしてから連射速度がすごくなったのは結構な話なんですけど、調子に乗って連射しまくると、後で地獄を見ますね。ていうか地獄を見ました。全然整理が終わらん。ていうか、いつまで経っても流し撮りが下手くそなので、下手な鉄砲数撃ちゃ当たる戦法で誤魔化す感じになっており、膨大なピンボケ写真の山から比較的マシなのを拾い出す作業なのでなかなかシンドいです。こういうの、AIで自動化できないだろうか。

それはさておき、レースが開催されたのは6月の3~4日。前日は台風の影響もあって東海地方にも線状降水帯が発生し、あちこちで水害が発生するというかなりヤバめな状況でした。無事にレースが開催できるのかヒヤヒヤものでしたが、3日の土曜日は台風一過というコトで晴れてました。しかし風がまだ非常に強い状態で、これスーパーフォーミュラとかだと相当大変だったのでは……という気も。F4でも風に煽られて軽くスナップしているような挙動も見られましたし。

土曜日の午前中はFIA-F4の予選とスーパーGTの公式練習、ヘアピンとシケイン辺りから眺めてました。そういやFIA-F4を舞台にしたアニメをやるらしいけど、面白いんやろうかこれ。

スーパーGTの参戦車両的にはそこまで大きな変化は無いようにも見えますが、GT300で参戦しているLC500がなんだか存在感ある。その代わり、今年はプリウスは居なくなっちゃったんですね。

ヘアピン周辺のカメラマンの多さは相変わらずな感じではあったんですが、シケインらへんまで戻ってきたときに、「なんかいつもより人が少ないな?」という気がしました。昼も近い時間帯だというのに、出店の周辺が妙に閑散としていたので。そこで初めて気づいたのが、いつも昼に食べている「焼肉ランチ」の出店が無くなっている、という衝撃の事実。鈴鹿サーキットでも屈指の人気を誇る店なので、「なぜ無くなったの!?」とびっくりしてしまったんですが、調べてみるとシケインから2コーナースタンドの方に移転したとのこと。

店自体が無くなったワケではないことを知り一安心したのですが、焼肉ランチを食べる気満々だったのでちょっと肩透かしを食らった気分にはなりました。さすがにシケインから2コーナースタンドまで買いに行くには遠すぎる(たぶん片道15分くらいかかる)ので、とりあえずこの日はカレーにしました。ただ、そのカレー屋のおばちゃんに「今日ってGTにしてはお客さん少なくない!?」とボヤかれたりしたので、実際人が少なかったのかもしれません。大雨の翌日だったので、来たくても来れなかった人とかも結構いたかもしれないですね。

午後のFIA-F4の決勝とスーパーGT予選は逆バンク~S字付近で見物。F4のレースはなんかほとんどがセーフティカーランだったような。

最後の最後でセーフティカーが解除されて、場内実況で「今年のインディ500と同じ展開ですね」みたいなことを言っているのを聞いて「物は言いようだな」と思ったり思わなかったり。

スーパーGTの予選アタックは、GT500でフロントの車高が低いクルマだとS字で火花を散らしているのが見えたりもします。なかなか上手く写真に撮れないけど。

GT500のポールを獲得したのが24号車のリアライズ ADVAN Z、セッション後のインタビューでは佐々木大樹が男泣きしているのを見てイイ話だなーと思っていたら、

なんとレース後の車検で燃料タンクの容量違反とされてしまい、最後尾スタートという形に。ちょっとこれはさすがに気の毒だぞ……。

SGT第3戦鈴鹿予選トップタイムのリアライズZが車検不合格。ポールはau TOM'S GR Supraに | スーパーGT | autosport web

GT300はスバルのBRZがポール、毎度鈴鹿で速いですねこのチーム。

日曜日は早起きするのしんどかったので、早い時間に行われるFIA-F4やPCCJのレースはスルーして、お昼ちょっと前くらいにサーキットへ。そのまま2コーナースタンドへ向かい、「焼肉ランチ」も買えました。相変わらずの人気で行列できてたけど。2コーナースタンドに入れるチケットを持っていなくても買えるようになっていたのはナイスですね(自分はQ2スタンドの指定席券を買っていたので、2コーナースタンドにも入れた)。

日曜日も日差しがきつくなるのかな、と思っていたんですが、レースが始まる前後くらいからちょっと雲が出てきて、日差しをいい感じに遮ってくれたので過ごしやすいコンディションでした。逆に、写真撮るにはちょっと暗くなりすぎかなという気もしましたが(下の写真はレース後に撮ったもの)。

今年のミクさんはパッと見て『ライザのアトリエ』のイラストレーターさんだな、と分かったんですが(全身のイラストでの太ももの量感が特徴的すぎる)、

PACIFIC RACINGの車両に描かれているのがなんとなくVTuberだな、というのは分かったんですが、名前はぜんぜんわかりませんでした(VTuber界隈の知識がほとんど無い)。

しかしメルセデス痛車が2台も居るというのは素晴らしいですね(?)。PACIFIC RACINGって去年はフェラーリだったよね?

スタートからしばらくは2コーナー付近から眺めていたんですが、セーフティカーが出たあたりで逆バンクの方へふらふらと。逆バンクからは鈴鹿市街や伊勢湾も含めて写真を撮ることができますが、この日は空がパッとしない感じ。まあこの辺は過ごしやすさとのトレードオフだから仕方ないか……。

土曜日はちょっと空いているようにも思えた鈴鹿サーキットですが、日曜はだいたいいつも通りくらいの混雑かな、という感じでした。S字から逆バンク付近はカメラマンにも観客にも人気のあるエリアなので、なかなかの人口密度。新型コロナも5類感染症となって、屋外の観客席でマスクしている人はさすがに少なくなりましたね。電車やバスの中ではマスクしている人のほうが多いけど。

あちこち歩きながら写真撮影していると、レースの展開が全然わからなくなるのが難点ではありますが、レース展開自体は家に帰ってから改めて確認すればいっか、と割り切っております……が、この日の決勝レースはとんでもない幕切れになってしまいましたね。S字あたりで写真を撮ったあと、ふたたび2コーナースタンドに戻ってちょっと今の順位を確認しようかとGrooview Multi(サーキット内限定で公式の中継映像や順位を見られる配信アプリ)を立ち上げたところ、ランボルギーニが激しくクラッシュしている映像が飛び込んできてギョッとしました。

このとき、手前のランボルギーニに目を奪われて奥に居た23号車に気づかなかったんですが、2台のクラッシュと分かってゾッとしましたね。壊れ方が尋常じゃないので。もちろん、レーシングカーって大きな衝撃が加わった際にはコクピット周辺のモノコック(サバイバル・セル)がしっかりと原型を留めてドライバーを保護する一方で、周辺のボディワークはクラッシャブル・ストラクチャーとして潰れて衝撃を吸収するようにはなっているワケですが、それでもこんな壊れ方ってちょっとあり得ないレベルですからね。

シケイン入口でMOTUL AUTECH Z松田次生が大クラッシュ。60周目に赤旗終了【第3戦鈴鹿GT500決勝レポート】 | スーパーGT | autosport web

23号車をドライブしていた松田次生はF1中継でもたびたび解説者として参加しているので、普段そんなに国内レースを追いかけていない私にとっても馴染み深い選手。マシンの状態を見て怪我の状況などかなり心配だったんですが、その後大きな怪我はないと発表があり安心しました。ただ、その後の本人のTwitterなどを見ていると、6月24日時点でまだ入院中のようなので、やはり軽症とは行かなかったように見えますが。レースの安全性という観点から見ても大きな課題を残した感じですね。

Twitterに上がっていた、130R付近で観客がビデオ撮影していた映像なんかもあとで見たりしましたが、GT300の2台が争っているところにGT500の23号車が追いついてきて、しかも23号車も後ろから100号車(STANLEY NSX)に迫られている状態だったので、タイムロスを嫌い130R出口付近の狭いエリアで3ワイドとなって追い越しをかけようとした結果、真ん中に居た30号車(GR86)とフロント同士が絡んでスピン状態になり、さらに右側にいた87号車のランボルギーニとも接触して進行方向に対しマシンが後ろ向きになり、リヤが浮き上がって減速もままならない状態でキャッチフェンスに激突するという非常に危険なクラッシュでした。

誰が悪いか、という点で見るとこれは正直23号車の追い越しが強引過ぎた、と言えるんじゃないかと思いますが、異なるクラスの車両が混走するというスーパーGTのレース形式と、年々車両の速度が上がっているという現実と、それに対してサーキットのコース幅やエスケープゾーンの広さは昔のまま(正直鈴鹿の場合広げようが無い)、というリスクを改めて突きつけたような気がします。あれだけのクラッシュでランボルギーニ松浦孝亮も大きな怪我は無かったというのは今どきのレーシングカーの安全性を証明して見せたとも言えますが、大きな怪我は無かったから今後も大丈夫だよね、とは言えないですよね、この事故は。

23号車を追いかけていた山本尚貴のコメントを見ても、相当なクラッシュだったことが伺えますし。

松田次生との接近戦、真後ろでクラッシュを目撃した山本尚貴「目に焼き付いていて、レース後は震えていました」 | スーパーGT | autosport web

結果的にレースはこの事故による赤旗のまま終了となり、450kmレースだったはずが300kmそこそこのレースで終わってしまいましたが、なんか考えさせられるレースにもなってしまいました。レース後も、一度は優勝とされたNiterra MOTUL Zが抗議を受けて順位を下げたりするドタバタもあったりして。

次の8月の鈴鹿450kmも観戦しに行こうかなと思っておりますが、そこではまたMOTUL AUTECH Zを駆る松田次生を見られたら良いなと思っております。F1解説席へのカムバックも期待しております。