前回の記事の続きです。
お伊勢参り
フェリーで鳥羽までやってきたワケですが、鳥羽水族館はなんだか大混雑状態なので、そのまま鳥羽駅まで行って再び鉄道旅に戻ります。18きっぷを持っているので当然JRを利用するワケですが、近鉄に比べてJRの鳥羽駅ってエライ閑散としてますね……。
せっかくここまで来たのだからと、鳥羽から少し乗ったところの伊勢市で下車。伊勢神宮の外宮の最寄り駅ですね。
神社仏閣に立ち寄るのが好きなので、ついこの辺に来るとお伊勢参りをしたくなるワケですが、とりあえず昼時も近かったので外宮近くの食堂で伊勢うどんを食べました。肉玉入りというのがあったので、それを頼んだらなかなかのモノが出てきました。
前日は豊橋でカレーうどん食べて、この日は伊勢うどん食べてと、なんだかうどんが続いております。いつも外宮は内宮に比べれば混雑はマシなほうなんですが、それでも結構な人が来ていますね。正宮だけでなく、3つある別宮も行列作って参拝してたりします。
外宮から内宮までは路線バスを利用。この日は8月18日ですが、臨時便の増発も行われていましたね。なので移動はかなりスムーズ。内宮すぐそばの駐車場にはまた駐車待ちの渋滞が起きておりましたが、やっぱり有名な観光地へは公共交通機関が以下略。
おはらい町通りはやはりというか、かなりの混雑ぶり(下の写真は望遠で圧縮効果を狙ったところありますが)。
お伊勢参りのついでに食事を考えるなら、外宮近辺で考えたほうが無難ですね。それでもワンチャン赤福氷を食べられないかとおかげ横丁の方に行ってみましたが、やはりかなりの行列だったので諦めました。
駅弁買いつつ串本へ
お伊勢参りが済んだら家に帰る……ワケではなく、さらに南を目指します。なぜならこの日、紀伊半島南端近くに宿を取っていたので。いや、ついでに紀伊半島をぐるっと回ってみたら面白いかなー、と思ってしまい……。
18きっぷ旅なのでまた普通列車を乗り継いで行くワケですが、時刻表を調べてみると紀伊半島をぐるっと回っているっ紀勢本線というのは「本線」と付いている割にとにかく本数が少ない。伊勢神宮でしばし時間を潰していたのも、紀勢本線への乗り継ぎの関係上時間が余ってしまっているため、というのもありました。
そしてもうひとつ問題があって、自分の想定した乗り換えスケジュールだと串本に着くのは20時過ぎで、宿は素泊まり。串本駅の周辺は地図でパッと見た感じ、あまり食事できる場所を期待してもいけなさそうな雰囲気だったので、晩飯をどこで調達するかというのがあったのです。19時くらいに新宮で列車を乗り継ぐ予定ではあったんですが、乗り換え時間が数分しか無くなにか買いに行っている余裕もありません。
どこかで駅弁でも調達できないかな、と思って調べてみると、松阪駅のホームで駅弁が買えそうだったので、伊勢市から一旦松阪駅まで行って駅弁を買い、そこから紀勢本線と分岐する多気駅まで戻って乗り換えることにしました。
そして松阪で買ってみたのが「モー太郎弁当」。
特に深く考えずに買ったのですが、これなんと蓋を開けるとメロディーが流れる仕組みになっているようです。電車の中でメロディーが流れ出したら結構恥ずかしい気がしますが、この仕掛けを考えた人は何を思ってこのアイディアを閃いてしまったのでしょうか。
しかも紀勢本線の普通列車って、ボックスシートの席が無くロングシートばかりだったので、弁当食っていると目立ちます。……周りに人が多い場合は宿まで弁当持って行って、部屋で食べようかとも思ったのですが、多気からしばらくは高校生などで混雑していたものの、そこからだんだんと人が減っていき、かなりガラガラになったので結局新宮までの移動中に食べてしまいました。
お肉はさすがに美味しかった。
この日宿を取ったのは、串本駅から2kmくらい離れた場所にあるフェアフィールド・バイ・マリオット。歩くと中途半端に遠いので、駅前にタクシーが居たら乗っていこうかとも思ったんですが、20時を過ぎていたこともあってか1台もおりませんでした。呼ぶのも面倒なので20分くらい歩いていったんですが、このホテル泊まる人たちで駅から歩いて来た、って人はあんまりいないんだろうなあ……。
マリオットって言うから高いような感じはしますが、1万円台後半くらいの料金でした。素泊まりだけど。部屋の設備も本家マリオットに比べるとシンプルな感じでしょうか。
いやそんな一泊何万もする高いには部屋には泊まったことないけど。しかしこの部屋でも、普段泊まっているビジネスホテルに比べると格段に広いし快適。私にとってはこれで十分過ぎるほどの贅沢です。浴室がシャワーだけ、というのだけ残念(ホテルに大浴場があれば必ず利用する派)。
橋杭岩と潮岬
翌日は朝5時起床。なんで早起きしたかというと、わざわざ駅から離れたこのホテルに泊まった理由とも関連するんですが、キレイな日の出が見られるかも、という期待があったから。オーシャンビューの部屋だったので、窓から天気を見てみると非常にいい感じ。ここ、景勝地である橋杭岩の真ん前なんですよね。
これは外に行くしかないと思い、カメラ片手に海辺のほうへ。すでに同じ目的と思われる人たちで賑わっていました。ただ、失敗したのはエアコンの効いている部屋から急に海辺に来たせいで、カメラのレンズが結露しちゃったんですよね。しかもそのときレンズを拭くペーパーを持っていなかったので、仕方ないのでしばらくiPhoneで写真撮ってました。
いやしかしキレイな日の出でした。曇っていたらどうしよ、という心配はあったんですが、今回の旅行は初日にルート変更を強いられた以外は天気に恵まれましたね。
紀伊半島の南端近くまで来たのなら潮岬にも行かねば、と思い調べてみると、串本町のコミュニティバスが運行されているようだったのでそれを利用することに。橋杭岩のところにもバス停があり、そこから串本駅までいき、潮岬までいく路線に乗り継いでいく感じ。
コミュニティバスは1乗車につき200円ですが、串本駅で降りる際に運転手さんに潮岬の路線に乗り継ぎたい旨伝えると乗継券というのをもらえ、乗り継ぐバスはこれで乗車できました(WEBサイト調べてたら書いてあった)。これで200円浮いた。
潮岬と串本駅を結ぶ路線はだいたい1時間に1本くらい運行されているので、潮岬で1時間過ごして帰る、という感じですね。
潮岬には観光タワーという有料の展望台がありますが、ここからの眺望は抜群なのでお金払う価値はありますね。本州最南端で、180度以上海が広がる景色というのはやはり素晴らしい。天気も良くて最&高です。
あとはひたすら鉄道に乗り続ける
潮岬の景色を堪能したらあとは家に帰るだけなんですが、ここでまた変なルートで帰ることを考えてしまったんですよね。まずは串本からJRきのくに線(ここらへんの区間では紀勢本線にこういう愛称がついているらしい)に乗って和歌山へ。このあたりは海と山とのわずかな隙間に鉄道を通しているような区間で、ところどころの入江に集落と駅があるような場所。
そういう意味では車窓を見てるだけでも面白い場所なんですが、2回の乗り継ぎを経て和歌山まで4時間くらいかかります。まあ飯田線に比べれば大した時間ではありません(感覚がバグってきている)。昼飯は、途中の御坊駅で25分くらいの乗り継ぎ待ちがあったので、その隙に駅前のコンビニで弁当買って駅のベンチで済ませました。
和歌山からは大阪方面に行くのではなく、和歌山線に乗り継いで奈良方面へ向かいます。なんとなくそっちのが面白そう、というだけの理由なんですが、時間を重視するならどう考えても大阪方面へ向かうべきではあります。電車は相変わらずロングシートだらけでしたが、確か御坊から和歌山まではクロスシートの車両でした。
あと、和歌山駅では和歌山線のホーム手前にも二重で改札があり、しかも自動改札しかないので18きっぷの私は面食らいました。よく見るとインターホンがあり、18きっぷなどの場合はそこから駅員さんを呼び出して、カメラ越しにきっぷを見せて開けてもらう仕組みになってました。写真を取りそびれてしまいましたが、ググるとこの仕組みについて解説しているサイトもいくつかありますね。
そして和歌山線を乗り継いで終点の王子まで行き、大和路快速に乗り換えて京都府内になる加茂駅へ。この和歌山線からのルートは周辺に歴史的に有名なスポットが山程あり、途中下車したい誘惑に駆られまくるんですが、そんなことしたら家まで辿り着けなくなります。また機会を改めて訪れたいと思います。
そして加茂からは、これまた「本線」を名乗るクセにスーパーローカル線のたたずまいを誇る関西本線の亀山行きディーゼル車に乗り換え。
名古屋と奈良を結ぶ最短路線であるはずなんですが、近鉄や東名阪道に人が流れてしまい、今ではこの加茂〜亀山間はすっかり寂れてしまった模様。今まで乗ってきた大和路快も関西本線の一部のハズなんですが、電化されてるし乗客も多かったことを考えると、すさまじいギャップです。
ただ、この日は伊賀上野から若者の集団が乗ってきたり、草津線と合流する柘植駅からも結構なお客さんが乗ってきたりもしました。なんでやろ、と思ったら亀山の手前の関駅近くの河川敷で花火大会が行われており、それ目当ての人も結構いたようです。ていうか車窓から花火見えたのでちょっとラッキー。
ただ、この花火大会の混雑により名古屋方面からの列車との行き違い連絡に遅れが生じ(当然この区間は単線)、亀山の到着が5分少々遅れることになりました。本来であれば亀山駅ですぐに次の名古屋行きの列車に乗り継げるようになっているんですが、この列車が連絡待ちをしてくれることも無く出発してしまったようで、亀山駅には乗り継ぐべき列車がおりませんでした。
……普通、こういう場合って連絡待ちをしてくれるもんじゃないの?とか思ってしまうんですが、そういや亀山ってJR西日本とJR東海の境目になってる駅だよなあ……会社間で連携が取れてない、とかそういうコトなのかなあ……。
そんなワケで亀山でしばし足止めになったんですが、実は和歌山駅で乗り換える前に柿の葉寿司を調達していたので、これ幸いと食事をしておりました。
結局、亀山で30分くらい待って次の列車に乗り込み、なんとか名古屋まで戻ってくることができたのでした。串本駅を出発したのが10時44分で、名古屋に着いたのがほぼ22時くらいだったので、11時間ちょっとくらいの時間が掛かったことになりますね。トータルで見ると飯田線より長くなってしまいましたが、まあこの日は7回乗り継いでいるしね、やはり飯田線が最強ですね(?)。
意外と自分が長時間の電車旅に耐えられることがわかったので、また18きっぷ旅のルートを考えたいですねえ。
今回選んだルートでも、道中いろんなところで外国人観光客を目にしましたし(紀勢本線の新宮から串本へ行く普通列車でフランス人と思われる若い女性の集団がいたりして驚いた)、ホントにインバウンドが激増しているんだなあということも実感。すっかりコロナ禍は過去のものになった感はありますが、その一方で新規感染者は身の回りでも結構増えているのでなんだかなあ、という感じでもあります。まあこのままインフルエンザと同じ感じになっていくんですかね。
Googleのマイマップ機能を使うと、自由に地図上にルートを描けるようだったので試しに今回の旅程をまとめてみたのですが、鉄道の路線を一発でトレースする機能が無いっぽいのどうにかならんでしょうか。手動で路線をトレースするのはさすがに限界がある……。