また乗り鉄してきた話なんですが、今回は三連休に大阪・和歌山・奈良あたりをぐるっと回ってきました。
そもそものきっかけとしては、近鉄に「週末フリーパス」なるものがあることを知り、これを使ってみようと思ったのでした。これを使うと大阪・奈良でまだ『駅メモ!』的にアクセスできていないエリアに足を伸ばせるし、ついでに三連休をフルに使えば和歌山でアクセスできていないとこにも行けるかな、と。もちろん、近鉄オンリーというワケではなく、他路線も絡める前提ではありますが。
この切符、金土日もしくは土日月の連続する3日間で利用可能となっており、その間は近鉄全線乗り降り自由というもの。値段は4,400円となっており、これ近鉄名古屋から大阪難波まで往復するだけでも元が取れちゃう値段なんですよね。ちょうど2月は2回も3連休があるので、これ使うにはいいタイミングかなと。
この切符の注意点としては乗車日当日には買えない(「ご乗車開始日の30日前から5日前の12時まで発売いたします」とある)ので、事前に購入しておく必要があります。特急券の自動券売機で買えるので、前回京都・大阪を乗り鉄しにいったときについでに購入しておいたのでした。あと、WEBから「ひのとり」のプレミアムシートを予約したりして(最後尾車両だけど)。「ひのとり」自体、乗るの初めてです。
噂には聞いていましたが、このプレミアムシートは新幹線のグランクラスを意識している感じしますね。シートの豪華さは間違いなくグランクラス級。名阪間の移動手段としては新幹線より時間が掛かるのが難点(ひのとりで名古屋〜難波が2時間5分くらい、のぞみで名古屋〜新大阪が50分くらい)ですが、その差が気にならないなら圧倒的にこっちのがいいですね。値段もこっちのが安いし。
吉野へ行く
まずは近鉄名古屋から大阪方面を目指して進むんですが、難波までは行かずに途中の大和八木で降り、橿原線に乗り換えて橿原神宮へ。そこからさらに吉野線に乗り換えて吉野まで行きます。何気に吉野に足を運ぶの、これが初めてだったりします。吉野駅って無人駅だというのを初めて知りました(ハイシーズンは駅員さんいるんだろうけど)。
そしてここでは長居せず、南大阪線を通って大阪阿倍野橋まで行く特急に乗って折り返し。特急なんだけど2両しかないという。
一度桜のシーズンの吉野にも来てみたいところですが、めちゃくちゃ混むんだろうなあ……。
近鉄週末フリーパスには葛城山ロープウェイの50%割引券もついてくるので、御所のほうへ寄り道して葛城山からの展望を楽しむのも手かと思ったんですが、御所からロープウェイ乗り場まで行くバスの本数が少なく、けっこう時間が掛かりそうだったので断念。『駅メモ!』的には、御所線のあたりはレーダーで取ってしまいました。
あべのハルカスに登る
阿倍野橋に到着したあと、葛城山に登りそこねた代わり(?)として、あべのハルカスの展望フロアに登ってみることに。展望フロアへのチケットを売っている16階にはちょっとした庭園があり、そこからも景色が楽しめるようになっていたため「これで十分では?」という気もしましたが、せっかくなのでチケット買って登りました。
ただまあ実際展望フロアに登ってみると、その見晴らしは別格でしたね。下を走っているJRや近鉄がNゲージのようだ。
この時点でまだ昼食を済ませていなかったので、あべのハルカスでなにか食べようかと調べてみたら、近鉄百貨店の地下に551蓬莱が入っていることを知り行ってみたのでした。日頃関西に縁が無いもので、蓬莱で食べたことなかったんですよね……。
イートインスペースもあるものの、そんなに席数があるわけではなく行列ができてました。豚まんなどのテイクアウトも行列だったんですが、お弁当用のレジだけ空いているようだったので、そこで弁当を買って適当なところで食べることに。
乗ってなかった路線をあれこれ乗り継ぐ
阿倍野橋からどう移動しようか少し思案したんですが、とりあえず近場のまだ乗っていない路線を乗り継いで行こう、ということで天王寺から地下鉄御堂筋線に乗車。阿倍野橋と天王寺が実質同じ駅だということを初めて知りました。
御堂筋線で終点のなかもずまで乗車し、そこから泉北高速鉄道に乗換え……の前に、駅前でちょうど座れる場所があったので551蓬莱で買った弁当をここで食べました。豚まんが有名だけど、全体的にどれも美味しい(シュウマイも崎陽軒より大きめ)。
泉北高速鉄道っていうのも全然知らない路線だったんですが、基本的には泉北ニュータウンへのアクセス路線であり、終点の和泉中央から他路線に接続もしていないということで、地元以外の人間が乗ることはあまり無さそうな感じ。ただ、『駅メモ!』的にはレーダーで取るのも難しそうな感じだったので、きっちり終点まで乗らせていただきました。
そのまま折り返すのもなんかシャクだったので、バスを調べてみたらJRの和泉府中駅などに行く路線があるようだったので、これに乗車。和泉府中から阪和線でちょっとだけ天王寺方面に戻り、鳳で乗り換えて東羽衣へ。なんかあんまり人気が無い。
この路線はなんなら南海に乗りながらレーダーでも取れそうな感じではあるんですが、駅数がかなり多いので大変そうなのと、大阪を走る路面電車にも一度乗っておきたいと思いまして。とはいえ、乗ってみると専用軌道がけっこう多かったですね。「住吉鳥居前」では、ほんとに住吉大社のど真ん前だったのが面白かったです。浜寺駅前から発車するものはすべて天王寺方面に行くようで、恵美須町方面に行く場合は途中で乗り換えが必要。私はそのまま乗り続け、天王寺までもどりました(恵美須町方面はレーダーで取得)。
まだ時間はありそうだったので、まだ一部アクセスできていない駅があった大阪環状線に乗り、大阪駅へ。そこからおおさか東線に乗り換えたんですが、乗り換えるためにかなり歩かされたので難儀しました(連絡通路から離れた方に降りてしまった)。この地下ホームって昨年新たに開設されたばかりとのことですが、もうちょっと行きやすくならないのかな……。
でもそういや、こっちのホームって改札に顔認証のゲートが設置されたりして話題になってたとこですよね。なんだったら、一度改札出て見物していっても良かったのかもしれない(このときは乗り換えを急いでいたので、そんなことは頭になかった)。
おおさか東線を久宝寺まで乗って、これで大阪環状線とおおさか東線はコンプ。久宝寺で一度改札を出て乗り直し、再び天王寺に戻ってまた大阪環状線に乗って森ノ宮へ。ここで大阪メトロ中央線に乗り換えて、コスモスクエアでさらにニュートラムに乗り換えて海の方をぐるりと回ったりして。
しかしそういや、中央線って大阪万博へのアクセス用の新駅ができるんでしたっけ……。そしたらまたここまで来なきゃいけないのか。
このあと大阪メトロを乗り継ぎ、また天王寺へ戻って特急くろしおに乗車。なぜなら、この日の宿は和歌山県に取っていたからです(大阪の中心部だとホテル高いんだもん)。
どのみち、阪和線の駅もほとんどアクセスできていない状態だったので、ちょうど良いと言えばちょうど良い機会ではありました。ただし、向かった先は和歌山駅ではなくさらに南の御坊駅だったんですが。
紀州鉄道に乗る
去年の夏に紀勢本線に乗って紀伊半島をぐるっと回ったときに御坊は通りがかっているんですが、なんでまた来たかと言えば前回紀州鉄道に乗れていなかったからです(当時『駅メモ!』を始めたばかりということもあって、レーダーで取るという発想もなかった)。
紀州鉄道といえば御坊駅から西御坊駅までを結ぶ、全長たった2.7kmしかない鉄道路線としてその筋では有名みたいですが、この2.7kmを乗るためだけに御坊を再訪するコトになったというのは我ながらなにをやっているんだろう、という気がしないでもありません。しかしこれを残してしまうと、和歌山県制覇ができないのだから仕方がない。いやホント、全駅制覇を目論むのなら面制圧を意識しないとダメですね(?)。
そんなワケで御坊の宿で一泊し、紀州鉄道の始発列車に乗り込んだのですが、ホームに到着した際にお客さんが一人降りてきたものの、御坊から乗り込んだのは当然のように私だけでした。あと、ICカードが使えないのは当然として、御坊駅には紀州鉄道の切符売り場すら無く、運賃は降車時の現金精算(運賃箱に小銭を入れる)という潔さです。どうやら、唯一紀伊御坊駅では切符の販売が行われている模様。
Q どこで乗車券を買うことができますか?
A 紀伊御坊駅の駅窓口でご購入いただけます。via: よくある質問|紀州鉄道
なお、御坊駅から乗る場合はJRの改札を通る必要があるんですが、その場合改札の駅員さんに「紀州鉄道に乗ります」と言えば通してもらえます。
終点の西御坊にはあっという間に着いてしまうんですが、どうも昔はここからもうちょっと路線が続いていたようで、廃線跡もあるようだったのでちょっと歩いてみるのも面白そうだな、と思ったんですが、折返し発車する列車を逃すとその次の列車が50分後になってしまうため断念。ちょっとだけ駅の外に出て、たしかに今でも駅の先に線路が中途半端に残っていることを確認。
和歌山電鐵に乗る
御坊駅まで折り返したあとは、JRに乗り換えて和歌山駅まで戻ります。ここから、もうひとつのローカル鉄道・和歌山電鐵に乗り換え。「たま駅長」で話題になった路線ですが、やってきた列車が想像以上にたま推しだった。猫耳まで生えているとは……。
車内も徹底しており、ここまでやられるとすごいとしか言いようがありません。
途中駅ですれ違った対向列車を見ていると、べつに全部がぜんぶたま駅長仕様になっているワケではないようで、私が乗った列車がたまたまそうだった、というコトのようです。たまだけに
和歌山電鐵も終点の貴志駅からは別路線への接続が無い形となっているため、そのまま折り返して和歌山に戻ります。なお、往復する場合1日乗車券を買ったほうがわずかに安いです。
しかし、和歌山電鐵の改札ってJR和歌山駅の改札内にある構造になっており、和歌山電鐵で和歌山駅まで戻ったあと、駅の外に出るにはどうするんだろ……と思ったいたら、和歌山電鐵の改札で「精算済証」を配布しており、これをJRの改札に通すことで出られるようになっていました。なるほど。
長くなってきたので、記事を分けます。