見事なまでの渋滞グランプリ。中国らしいといえばらしいのでしょうか。F1中国GP決勝。
決勝結果:
2012 FORMULA 1 UBS CHINESE GRAND PRIX - The Official F1 Website
決勝後ドライバーコメント:
Race - selected team and driver quotes - The Official F1 Website
決勝後記者会見:
FIA post-race press conference - China - The Official F1 Website
おや?メルセデスGPが……
メルセデスGPは決勝ペースが伸び悩む、とか言ってしまったんですが、ロズベルグ圧勝でしたね。もうホントに申し訳ありませんでしたロズベルグ様。伸び悩むどころか、終始安定して速いレースペース、付け入る隙の無い見事な勝利でした。
バトンが「ピットストップのロスが無ければ云々」とボヤいてますが、川井ちゃんが放送中に指摘している通り、アレが無くてもバトンに勝てる目は無かったワケで。スタート後、第一スティントの時点で大勢は決まっていたと言えるでしょう。
ちなみにF1で「親子勝利」を達成したのは、グラハム/デイモン・ヒル親子、そしてジル/ジャック・ヴィルヌーヴ親子に続く記録になるかと思うんですが、ヒルもヴィルヌーヴも息子がワールドチャンピオンになっているというコトもあり、今後のロズベルグにも期待したいところなワケです。
初出走以来111戦目での初優勝は十分過ぎるくらいの遅咲きですが、バトンなんて113戦目で初優勝してからワールドチャンピオンになってるワケですから。全然問題無し。
今年は1戦目・2戦目とミハエルの方が目立っていたんで、ちょっと心配していたんですけど、ここに来て最高の結果を残して見せましたねぇ。一方、ミハエルはリタイヤしたというのがまたなんとも。この初優勝でロズベルグが、流れを引き寄せてくれれば今シーズンはより盛り上がるのかも。
あれ?可夢偉が……
一方で3番手スタートというコトで期待が膨らみまくった可夢偉は、スタートで出遅れ、かつレースの大半をトラフィックの真っ只中で過ごす羽目になり、10位フィニッシュがやっと。レース展開のアヤとしか言い様がないんですが、決勝のレースペースも一貫性に欠ける感じしましたね。特に第2スティントでプライム履いたときのタイムがどうにもイマイチで。これはペレスも同様。
ただそのあとは再びペースを上げるコトができて、結果的に可夢偉はレースのファステストラップも記録(2位のタイムはヴェルニュ)。日本人のファステストラップって、中嶋悟が雨のアデレードで記録して以来になるのかな?マシンは良かったハズなんだけど、それが噛み合わなかったレースでしたね。ていうか、全体的に渋滞が酷すぎた。
渋滞がヒドくなった理由のひとつは、2ストップ作戦と3ストップ作戦を採用するクルマが入り乱れたことがあるのかな、と。マッサみたいにレースペースが良くないクルマがずっと前塞いでたりしましたし。可夢偉の前を走ってたマシン群も最終的には3ストップするのかな、と思いきや、ギリギリのところで踏みとどまって2ストップで走り切っちゃったりして。
ただ、ザウバーがスピードを持っているコトは前戦に続いて証明できたので、悪いコトばかりのレースでは無かったかなと。一応はポイント獲れたし。幅寄せされながらもペレスブチ抜いたし。次戦に期待。
そのほか
こんな展開の中で、なんだかんだで順位を上げて5位フィニッシュに持ち込んだベッテルはさすがでした。最後タイヤが限界を迎えて表彰台圏内からは滑り落ちてしまいましたが、追い上げるレース展開も決して苦手なワケじゃないよね、ベッテル。にしても、最後にウェバーがベッテルをオーバーテイクするシーンはなんだかレア(?)でした。頑張れウェバー。今現在、ドライバーズポイントではベッテルをリードしてるぞ!
2ストップ作戦でいつの間にかスルッとダブル入賞を達成したウィリアムズも見事でした。予選ではまったく目立ってなかったのに。去年まったくダメだった分、今年のウィリアムズはなんかツキがあるのかなぁ。セナは連続入賞ですね。
一方で終始ポイント圏内を争いながら、終盤にタイヤ終了のお知らせと同時に一気にスコーンと順位を落としたライコネン。ピレリまじこわい。こちらもレースペースは良かっただけに、渋滞に引っ掛かり続けたのが痛かったですね。マッサが完全に動くシケインと化していたワケですが。
全体的に、トップを快適に走り続けたロズベルグ以外のドライバーは、割とフラストレーションがたまるレースだったんじゃないでしょうか。できれば、来年はDRSゾーン長めに取っていただいた方が良いのでは……。
次戦はやらないと思っていたら実はやるらしいバーレーンGP。……大丈夫なの?