大須は萌えているか?

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横須賀で艦娘と艦船とカレーを愛でる

今年の締めくくりとして、最古参の提督が集うという鎮守府っぽいところに出掛けてみました。

発端

今年は夏にふらふらと広島の呉で大和ミュージアムなんかを見物し、その後まんまと『艦これ』にハマり、9月には鎮守府繋がりで舞鶴にドライブいってみたりしたワケですが、そうなるとやはり横須賀にも行きたくなるじゃないですか。

んで、そのウチ行こうと思ってはいたんですが、つい先日知り合いの荒川茂樹氏(仮名・東京在住)が「どうです、ドライブでも以下略」と言ってきたので、「じゃあ横須賀行こうぜ!」と巻き込んで出掛けるコトにしました。ただ、年末で道路の混雑に巻き込まれるのがイヤだったので、新幹線の指定を予約しての日帰りで。ついでに東京で一泊するという手もあったんですが、特に東京でするコト無いし。

汐入に降り立つ

そんなワケで、早起きして新幹線に飛び乗り、新横浜から横浜線京急と乗り継ぎ。京急って今まで乗った記憶が無いんですが、車掌さんが「ダァシエリイェス」と言わないので軽くショックを受けました。

そして快速特急金沢八景まで行き、普通に乗り換えてやって来ました汐入駅

なぜ快速特急の止まる横須賀中央ではなく汐入かって、そりゃまず駅前のファミマに行きたかったからに決まってます。艦これタイアップ旗艦店のね。

ちょうどこの艦これコラボが12月30日までという話だったんで、ギリギリのタイミングだったんですよねー。駅出てすぐのところにあるんで、非常にわかりやすかったです。ちなみに荒川氏は先行して到着しており、暇つぶしにファミマの隣にあるゲーセンでプライズをゲットした模様。ゲーセンのプライズも艦これまみれ。

艦これ未プレイの荒川氏からゲットしたプライズを寄贈いただいたので有難く頂戴いたします。電と響とは良いチョイスだ。

ファミマの店内も堪能しながら、艦これグッズを適当に購入。ラバウル提督として陸奥のペナントも購入させていただきました。でも長門4隻持ってますごめんなさい。あと、雷電コンビの卓上スタンドパネルを。これ、撮ってませんが中破絵も付いてます。

さらにレジでの会計時、店員さんが「今海上自衛隊のカレンダーもお付けしているんですがよろしいですか?」と言われ思わずもらっておきました。

……ていうか、現地に到着して真っ先に嵩張る荷物を買ってどうするんだという説もあるんですが、つい勢い余って買ってしまったモンは仕方ありません。以降、艦これグッズを抱えたまま横須賀の街をうろうろします。いえ怪しい者ではありません決して。

あ、店外にあるARマーカーも夕立&島風撮影しましたよ、ええ。

三笠公園

その後まずは駅のすぐ北側を通る国道16号線を東に進み、戦艦「三笠」を見物しようと三笠公園方面へ向かいます。途中、我らがソウルフードCoCo壱番屋の看板に「よこすか海軍カレー」の文字を見つけ興味を引かれたりして。横須賀限定メニューらしい。気になる。

ココイチからもうちょい歩いて三笠公園に到着。入ってすぐ「皇国興廃在此一戦」の言葉と共に東郷平八郎の像が。

そして後ろに展示されている三笠日露戦争時の連合艦隊旗艦として東郷平八郎が座乗した船。今は「記念艦」として船底を固定され保存されているんですね。

船体の横から無数に突き出している砲はなかなかの迫力。

ただ、「戦艦」という言葉から想像するよりは小さい船だなぁ……という印象。明治の船なのでそれも当然かもしれませんが。でも「弩級」の語源となり、既存の戦艦をすべて時代遅れにしたというイギリス戦艦ドレッドノートも明治の船(明治39年就役)なんですね。三笠の就役は明治35年。就役して2年後には日露戦争、その2年後にはドレッドノート就役という、ある意味絶妙なタイミングで活躍した船。

ちなみに、三笠は大正2年に就役する超弩級戦艦「金剛」同様イギリスのヴィッカース社に発注された船というコトで、もし仮に艦これに三笠が登場するとしたら(有り得ないでしょうけど)金剛と同じように「~デース」みたいなしゃべり方になるんでしょうか。

残念だったのは、12月28日から31日は休艦となってて内部の見学ができなかったコト。

あと、なぜか大和型の九一式徹甲弾も展示されてました。

この三笠公園、敷地がかなり広くぶらぶら散歩するには良い場所ですね。観光地としては一度来れば十分かなという気もしますが。

海軍カレー&どぶ板通り

三笠を見物したあとは、昼飯を食べにお店を物色。目当ては無論よこすか海軍カレーですが、先ほど見かけたココイチが気になりつつも、行ってみたのは「よこすか海軍カレー館」というお店。汐入駅三笠公園の間くらいにあります。

ここ、隣にある魚藍亭というお店の別館なんですが、よこすか海軍カレーの元祖とされているみたいで。カレーの味は『魚藍亭の女将が市より依頼され再現した「元祖よこすか海軍カレー」は明治41年イギリス海軍のレシピに最も忠実な味』とのコトで、それならまずここで食ってみるべきだろうと。

カレーだけでも結構あれこれメニューあるんですが、1日10食限定という「海軍さんの鉄板カレー」なるものがあったのでそれを注文してみるコトに。荒川氏は一番スタンダードな「元祖よこすか海軍カレー」を注文。

よこすか海軍カレーはサラダと牛乳を必ず付ける決まりみたいなんですが、「鉄板カレー」は実際に海上自衛隊で使用されているのと同様の鉄板プレートの上に、サラダと牛乳に加えコロッケなどが追加されてます。結構ボリュームある。

で、カレーの味は非常に昔懐かしい味。全然辛くないのでとびきり辛いカレーが好みの方は物足りないと思われますが、個人的にはこれはこれでアリですね。優しい味なので、子供でも安心して食べられるんじゃないかと思います。

あと、カレーじゃないんですがメニューにあった「一等巡洋艦青葉のビーフカツレツ」というのも非常に気になったんですけどね。さすがに注文しませんでしたけど。なんで青葉なのかが気になる。ワレアオバ。

カレーを食ったあとは「どぶ板通り」をぶらぶらしながら汐入駅方面へ戻ります。

ここ、なんで「どぶ板」なんて言うのかと思ったら

どぶ板通りの名前の由来ですが、もともと本町一帯は明治時代以降、帝国海軍の軍港街として栄えました。その頃、本町一帯の通り(現在のどぶ板通り)には道の中央にドブ川が流れていました。そのドブ川が人の往来やクルマの通行に邪魔なので、海軍工廠より厚い鉄板を提供してもらい、ドブ川に蓋をしたことから、いつの日からか「どぶ板通り」と呼ばれるようになり、現在でもその呼び名が定着しているのです。

via: どぶ板通り商店街 ‐横須賀でミリタリー,スカジャンなどのアイテムが揃う、アメリカ情緒あふれる商店街‐ - All-aboutどぶ板

……とのこと。割と良い話だった。

立ち並ぶお店はそこはかとなくアメリカンです。ていうか、米軍関係者と思しき人もたくさん歩いているので、日本でありながら異国情緒ありまくりです。

シャレでなんか適当にパーカーとかスカジャン買ってみても良かったかも知れませんが、予算の都合とこれ以上荷物増やしたくなかったので止めておきました。

ヴェルニー公園

その後、汐入駅のすぐ北にあるヴェルニー公園へ。ヴェルニーとは横須賀の近代施設の建設を指導したフランスの技術者の名前。公園内にはヴェルニー記念館なんてのもあります。

この公園からは港に停泊している海上自衛隊及び在日米軍の艦船がよく見えます。↓は米軍のイージス艦2隻と自衛隊の潜水艦、左の白い船は「軍港めぐり」の観光船。あとでこれ乗ります。

さらに公園の奥へ進むと、護衛艦「おおなみ」「てるづき」、そしてヘリコプター搭載護衛艦「ひゅうが」が見えました。ひゅうがはガルパンスタッフが学園艦のモチーフとして取材していた船ですね(『ハートフル・タンク・ディスク』参照)。

ここまで来ると、JR横須賀駅が目と鼻の先なのでついでに寄ってみたんですが、汐入よりも閑散としてました。もう目の前が基地だから開発のしようが無い、ってのもあるのかな。

YOKOSUKA軍港めぐり

そしてまた来た道を引き返し、軍港めぐりの船に乗ります。これは横須賀の港をぐるっと周り、海上自衛隊在日米軍の艦船を間近で見られるクルーズ船。横須賀の観光情報なんかを眺めているとかなりオススメらしかったので、乗ってみようとWEBサイトから予約しておきました。結構人気があるっぽいので、特に連休などは予約しといた方が無難っぽいです。

YOKOSUKA軍港めぐりTOP|無人島猿島や横須賀の軍港をめぐるご当地クルーズ | 株式会社トライアングル

船は汐入駅近くにあるダイエーの裏手にある桟橋から発着するんですが、予約しても席は指定ではないので、早めに並んでおかないと見晴らしの良い場所が確保できない恐れが。我々は25分くらい前から並んだんですが、既に15人くらいの人が並んでました。

船は室内と2階のデッキがあるんですが、写真撮るなら2階一択。寒いけど。

クルーズは45分かけて横須賀港と隣の長浦港をぐるっと回る形。船内アナウンスで見える船を解説してくれるので、船に疎い私のよーな素人も安心です。

で、↓が出港してすぐ見える横須賀海軍施設の2号ドックと3号ドック(⇒横須賀海軍施設ドック - Wikipedia)。これらのドックが完成したのは明治初期、そして今でも現役で使用されているというのが驚き。

その先に係留されていた海上自衛隊の潜水艦↓。よく見ると、しめ縄が掛けられており正月仕様になっている模様。潜水艦にもしめ縄飾るんだなぁ……。

そして米軍駆逐艦の奥に見えてきたのが、空母「ジョージ・ワシントン」。

実物の空母初めて見た。全長は東京タワーと同じ333メートルもあるそうで。少し距離が離れているのでスケールが掴みにくいですが、奥の建物なんかと比べてもやたらデカいですよね。ちなみに艦これでお馴染み赤城さんは全長261.2メートル(⇒赤城 (空母) - Wikipedia)。まージョージ・ワシントンには及びませんが、こんなうすらデカい船が4隻沈むとかミッドウェーマジ悪夢。

船は長浦港まで進み、海上自衛隊の船があれこれと。↓は海洋観測艦「にちなん」と「わかさ」。海底地形や海流をを調査し、潜水艦の運用等に役立てるんだそうな。

↓のデカい船は掃海母艦「うらが」。掃海母艦機能+機雷敷設艦としての機能もある船。

うらがの隣に居たのが、潜水艦救難母艦「ちよだ」。潜水艦救難艦+潜水母艦としての機能を持っており、海上自衛隊において潜水艦救難母艦はこのちよだのみとのこと。改造すると軽空母になったりはしない模様。

それからぽつんと1隻沖合に係留されている潜水艦が居たんですが、これはすでに除籍されて廃棄されるのを待っている状態なんだとか。それならそれで放置せずにさっさとカーンカーンとやってしまえば良いのにと思わなくもないですが、廃棄するにも予算がどうとかあるんですかねぇ。

ぽつんと1隻で浮かぶ潜水艦はどことなく寂しげに見えました。

そして再び横須賀港へ。海上自衛隊の新旧護衛艦が並んでました。真ん中に居る船(6102)は護衛艦ではなく、試験艦あすか 」という船。艦載兵器の実験を行う船とのことで、これもちよだと同じく同型艦は無し。艦これで言うと夕張みたいなポジションでしょうか。

その奥に居たヘリ搭載護衛艦「ひゅうが」を間近から。やっぱデカい。

こうして見ると横須賀に居る船はバリエーションが豊富で、見てて飽きないですね。45分間のクルーズもあっという間でした。呉や舞鶴も楽しいんですが、横須賀の規模はやはり圧倒的。そのスケールを体感できたという意味でも、この軍港めぐりは良かったです。

最後にまたカレー

軍港めぐりの後は、桟橋近くにあったスタバで一息。寒い船上から暖かい店内に入り、我ながら何を思ったのか抹茶クリームフラペチーノを注文してしまいました。

帰りの新幹線まではもうしばらく時間があったので、もう一度どぶ板通りをふらふらしながら横須賀中央駅まで歩いてみたり、なぜか駅近くの王将で餃子をツマミにビールを軽く飲んだり。横須賀中央駅周辺は飲み屋が大変豊富なので、一泊するならこの辺でガッツリ飲むのが良いかも。

そして最後に、やっぱり気になっていた国道16号沿いのココイチ海軍カレーを食べるコトに。この店、あまり店内広くないんですが、入ってみて何が驚いたって日本人の客が自分らだけだったコト。あと皆米軍関係と思われるアメリカ人。ココイチは米軍にもバカ受けだったのか……!

店内には英語や中国語などが併記されたメニューも用意されており、横須賀の国際都市っぷりを実感。ていうかココイチの店内なのに、もう自分が海外に居るとしか思えない。そんな雰囲気に圧倒されつつ海軍カレーを注文したんですが……これ美味い。ホントに。

ジャガイモの角切りなんかが入っていて、見た目の雰囲気はグランドマザーカレーに近いモノを感じますが、こっちのが味が深いですね。昼に食べたカレーとも全然違って、タマネギの風味が効いたコクのある味。異国情緒溢れる店内(客層的な意味で)も含めて、横須賀のココイチオススメ。

ココイチのカレーに舌鼓を打ったところで、今回の横須賀ツアーは終了。ちなみに、さらに調子に乗って帰りの新幹線でもビール飲みながら崎陽軒のシウマイ食う始末。当面体重計は見ないこととする。

日帰りではありますが、非常に充実したツアーとなりました。なお、汐入から帰る際には、ファミマの前にこのあと都内で一泊して明日からの某ビッグサイトのカーニバルに参加する提督と思われる旅行カバンを携えた方々がちらほらいらっしゃたりもして。

3日間の安全と健康をお祈りいたします。