大須は萌えているか?

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舞鶴で海上自衛隊の施設を一気に見学してみた

またしてもお出かけネタです。

GWに2泊3日で呉やら江田島やらに出掛けたあと、1日休んで今度は日帰りドライブに行きたくなって舞鶴まで行ってみました。舞鶴2013年に一度行っているんですが、その際は岸壁の艦艇と赤レンガ倉庫だけ見て終了だったため、今回は自衛隊の見学可能な施設を全部回ってみようというコンセプトで。

前回はうっかりナビに従って京都市街の混雑に巻き込まれて時間をロスったので、今回は米原JCT北陸道、そして敦賀JCTから2014年に全線開通した舞鶴若狭自動車道に乗り換えて舞鶴、というルートで行きました。名古屋からだいたい3時間足らずで行けたので、こっちのが正解でしたね。

赤れんがパーク

舞鶴海上自衛隊の一般見学は土日祝日の10時から15時の間に絞られているので、全部見て回ろうと思ったら10時前までに到着しておくのがポイント(⇒ 舞鶴地方隊:見学の予定【見学に際して】)。なので今回は朝6時台に家を出て、9時半前には赤れんがパーク駐車場に到着。

ちょうど岸壁にヘリ搭載型護衛艦「ひゅうが」が居たので、クルマと一緒に記念撮影。

ずっと曇り空だったのが少々残念。10時まで時間の余裕があったため、赤れんが倉庫を撮影しがてらぶらぶらしてました。

これら赤れんが倉庫群はすべて旧海軍の施設だったもので、海自見物に舞鶴へ来たなら一緒に見ておきたい場所でもあります。

北吸岸壁

9時40分くらいになったところで、護衛艦が停泊している北吸岸壁へ。

以前はこのゲートの向こうの岸壁にある駐車場に直接クルマを駐められたんですが、今は不可となっているみたいです。

このため、クルマは赤れんがパークの駐車場か、舞鶴地方総監部の駐車場に駐める必要があります。距離的には総監部のがちょっと近いですが、その辺はお好みで。赤れんがパークからでも、歩いて10分も掛からないくらいの距離ですし。

しかし、10時前から結構行列を作って待っている人が居て、10時の見学者入場開始後も入場手続きの待ち時間が発生したりして。私は10分前くらいに到着したので、比較的待たずに行けましたが。

手続きを済ませて、まず目の前にいたのはあきづき型護衛艦ふゆづき」。佐世保行ったときに見た「すずつき」の妹ですね。

よく見ると、主砲の先っちょに鳥がとまってました。

その隣にいたのがこんごう型護衛艦みょうこう(写真奥)」とあたご型護衛艦あたご(写真手前)」。イージス艦そろい踏み&艦これプレイヤー的にはテンションの上がる艦。「あたご」は前回訪れたときは対岸で整備中だったので、こうして間近で見られたのは嬉しいですね。

さらにその奥にいたのが、先ほどクルマと一緒に撮影したりもした「ひゅうが」。でかい。

「ひゅうが」は横須賀行ったときに一度見ているんですが、こうして舞鶴でまた見るコトになるとは。つい最近、舞鶴が定係港になったんですね。「いずも」が就役・横須賀に配属され、舞鶴に居た「しらね」が除籍され、後釜に横須賀から「ひゅうが」が来たという流れでしょうか。

やはりというべきか、見物客の注目度が一番高い艦でした。売店でも、ひゅうがグッズ(帽子とかシャツ)がアレコレ売られてたりもして。

再び「ふゆづき」のところまで戻り、その向こう側に居たのが「あさぎり」。

「ふゆづき」なんかに比べると旧式っぽさが漂う艦ですが、ステルス性能云々言う以前の丸みを帯びた主砲とか、これはこれでなんとも言えぬ風情を感じます。兵器に風情は要らんという説もありますが。

さらにその奥にはミサイル艇の「はやぶさ」「うみたか」……は前回も見てますね。

今回は甲板に上がれる艦は無かったんですが(ていうか、舞鶴地方隊WEBサイトの予定を見ると4~5月は甲板見学できる日はゼロ)、「あたご」や「ひゅうが」を間近に見られたので満足です。

海軍記念館

だいたい1時間くらいかけて岸壁の護衛艦を見て回り、そのあとは徒歩で舞鶴地方総監部へ。すぐ近くです。

目的は総監部の敷地内にある海軍記念館。総監部の入り口で見学希望の旨を告げて、名前等記入すればOK。記念館の方へ進んでいくと、総監部の庁舎が見えてきます。写真右の白い建物は第4術科学校の庁舎。

ちなみに、海軍記念館の中は撮影禁止とのことなので写真ありません。

わりとこぢんまりとした建物で、展示物もそこまで多くは無いんですけどね(直近で見てきた江田島の教育参考館が充実しすぎという説も)。展示内容を見ると、舞鶴的には東郷平八郎は永遠のヒーローなのだなぁというコトが良く分かります。入るとまず東郷平八郎の胸像があるし。舞鎮初代司令長官にして日本海海戦の英雄ですしね。

ちなみに、その胸像の後ろには水上機母艦秋津洲」の軍艦旗も展示されており、艦これプレーヤー的にはとてもタイムリーな感じでした。東郷平八郎とセットで展示されてるもんだから、時代的に防護巡洋艦の方かと思っちゃったんですが、水母の方で間違いないようです。

東郷平八郎以外にも、明治時代に山口県で沈没事故を起こした第六潜水艇の艇長を務めた佐久間勉も大きく紹介されており、なんでだろと思ったらこの人若狭の出身なんですね。

東郷邸

海軍記念館のあとは、また徒歩で東郷邸へ向かいます。海軍記念館から歩いて10分くらいでしょうか。駐車場は無いので、クルマは赤れんがパークか総監部に駐めておく必要があります。案内の看板が出ているので、多分迷うことはないでしょう。

ここは舞鶴鎮守府初代司令長官だった東郷平八郎を始め、舞鎮の司令長官が使用していたという官邸。先日呉で見てきた入船山記念館の舞鶴版って感じですね。ただ、こちらは今でも自衛隊の施設として幹部会議などに使われているみたいです。

以前来たときは公開されていなかったんですが、今年の4月から毎月第1日曜日に限り公開されているようです(⇒ 舞鶴「東郷邸」4月から一般公開 特別公開好評で海自 - 産経ニュース)。なので、東郷邸を含め見学したい場合は第1日曜日を狙って行く必要があるという。

この建物も呉同様に和洋折衷というか、洋館と和館がドッキングしたような作りになってますね。……横須賀や佐世保はどうだったんだろ。まず洋館部分に入っていくと、司令長官の机と「聖壽無窮(せいじゅむきゅう)」という東郷平八郎の書が。

「聖壽」は天子の年齢・寿命を指し、「無窮」は永遠・無限といった意味合いなので、当時の日本で言うと天皇家は永遠である、みたいな意味になるんでしょうか。

その奥は応接室。呉と比べるとやや普通?今でも会議に使用されているコトを考えると、家具や調度品はオリジナルでは無いんでしょうね。

ちなみに、応接室の窓際には戦艦「三笠」の模型もありました。

そこから廊下を辿っていくと和館部分になり、こちらにも長机が置かれた広い部屋があります。

床の間の掛け軸は「天下雖安忘戦必危」(天下安らかなりといえども戦を忘れれば必ず危うし)、これも東郷平八郎の手によるものかな?山本五十六もこの言葉を好んだと言いますが、山本五十六が堀悌吉に送ったとされる書では「国雖大好戦必亡」(国大なりといえども戦を好めば必ず亡ぶ)とも書かれてますね。元は古代中国の兵法書司馬法」の一節だそうな。

ちなみに、東郷邸に行くときに通りがかる自衛隊官舎の一角には、舞鶴の水交社(旧海軍の親睦施設)の門が残されてます。

五老スカイタワー

東郷邸を見終えたところで時間は12時過ぎ。この近辺にはあんまり飲食店めいたものが見当たらず、かといって赤れんがパークにあるカフェ(海軍カレーとか食えるらしい)はすごく混んでそうな気がしたので、昼食はコンビニでサクッと済ませました。

その後、クルマで五老スカイタワーに行ってみるコトに。赤れんがパークからはクルマで15分くらい。ここは自衛隊関係ありませんが、見晴らしが良く西と東の舞鶴港を一望できます。

こどもの日が近かったせいか、タワーには鯉のぼりがつるされてました。

タワーの下からiPhoneでパノラマ撮影。一番右端がさっき見てきた北吸岸壁になります。左端が舞鶴西港。入り組んだ地形が良く分かります。

タワーの前には、なぜか船の錨も置かれてました。何の船かは知らない。

タワーの入場料は200円。せっかくなので登ってみます。タワーの上からだと、舞鶴西港の奥の方までよく見えますね。

護衛艦が居る舞鶴東港はこんな感じ。「ひゅうが」もここからだと小さく見える。

このスカイタワーの隣にはカフェもあり、入場券見せると割引になるらしいので、こちらで昼食にするというのも手かもしれません。カレーも食えるみたいだったし(全てがカレー基準)。

第23航空隊

スカイタワーで程よく時間を潰したあとは、海上自衛隊 第23航空隊の基地へ行ってみます。

ここも見学が可能なんですが、時間帯が14時から15時の1時間に限定されているので、そこを見計らって行かなくてはならんのです。方角的には東郷邸に向かう道をさらに北へ進んだところにあるんですが、微妙に距離があるためクルマで移動した方が良さげ。こちらは駐車場もありますし。

ここは何が展示されているのかも知らないまま行ってしまったんですが、とりあえずすぐそこにあるハンガーの中に行けば良いみたいです。

中に居たのはSH-60K(と、旧式のSH-60J)という海自のヘリコプター。

魚雷に加え対艦ミサイルも搭載可能、対潜・対艦共にこなせるんだそうな。カ号観測機のスゴイヤツと理解すればよろしいでしょうか(艦これ脳)。昔海外ドラマ『エアーウルフ』を熱心に観ていた身としては、どことなくそそるモノがあります。

特にこのエンジンのエアインテークと排気部分とかそそりますね。

護衛艦「ひゅうが」にもこのSH-60J/Kが3機搭載されるとのことで、艦これの日向が「修理してもロクマルは積めないぞ」と言っているのはこのヘリのコトだったのか!と今頃気付いた俺提督。

ヘリの他に展示されていたのは消防車。航空火災用のヤツですかね。

第23航空隊にはつい最近めっちゃSFチックな新型消防車が配備されたみたいなんですが、そちらはまだ実運用に至っておらず、一般公開はされていないみたいです。ちょっと残念。

ちなみに、基地の正面はこんな感じ。意味も無く走り出したくなるような広さ。

そんなこんなで

これにて舞鶴海上自衛隊施設見学ツアーは終了。10時から15時までの5時間でこれだけ見られれば十分かなと。基本的には土日祝に一般公開が行われている形ですが、場合によって中止になることもあるようなので、訪れる際は事前に舞鶴地方隊のWEBサイトをチェックしておくのが吉ですね。

「ひゅうが」が来て東郷邸も見学可能となっている今、舞鶴の海自見学はなかなか面白いんじゃないでしょうか。